《桜雲學園の正不明《アンノウン》》31話 第2世代
「會長さん、あんたはタレントについてどこまで知っている?」
「そうですね、僕が知っていることは、科學技が発展してできたもの、くらいですかね」
「そうか、教科書通りだな。だが殘念だがそれは間違いだ」
「······ほぉ」
僕は目を細めた。
いま僕が言ったことは世界共通の常識だ。
それが違うなんて······
いや、ここで重要なのは何故、この人がその事を知っているのかということだ。
詳しくはまだわからないけど、この人は何か特別な立場にある人間だと考えるのがいい。
「正確に言うのなら、科學技の発展ではなくて、科學技によってタレントという手段を用いて再現した、と言うべきだな」
「あまりよくわからないのですが...」
「つまり、オリジナルがいたということだよ。私達科學者は、そのオリジナルを再現しようと躍起になって研究しているというわけだ」
オリジナル·····
ということはタレントの元となるものがあったんですね。
それを真似してタレントができたということか。
「······そうですか。 では、第1世代とは? あなたのタレントとはなんですか?」
「私のタレント──つまり、いま景が持っているタレントは第2世代。例え第1世代が束になったとしても、負けることなどありはしない」
「そうなのですか? 僕が見たところではそこまでのものではなかったように思いますが」
「景はまだ扱いきれていないだけだ。あれは最高傑作なのだよ。今までで一番オリジナルに近づいたものと言える」
石崎君のタレントが最高傑作?
僕が聞いてる限りでは、明日原奈のタレントに似た炎を出したという話だったけど、オリジナルは炎を出すものだったのか?
「それほどのものが出來たのなら、あなたの研究はもう終わったということですか?」
「いや、それはない。研究に終わりなどないよ。備えあれば憂いなし、というだろ? 私のいまのところの目標はオリジナルを越えること、それと量産化だ。時間などいくらあっても足りない」
「なぜそんなに急いでいるのですか? それにそんなに多忙な人がなぜここへ?」
そこまで大変なら研究室にでもこもって研究していればいい。
そうしないということは、一時的に中斷してでもここに來る理由があったことになる。
「景の様子を見に來ただけだ。それと、會長さんも知っているとは思うが、ここ最近生徒の失蹤事件があっただろ? それについても調べてたんだ。 ここでやりたいことはやったし、私はそろそろ帰るとするよ。知りたいことは知れたかな?」
失蹤事件?
確かにあの事件には謎が多いけど、この人が出てくるようなことなのか?
學園の関係者が関わっていることまではわかっているけど、それと関係あるのか?
「なら、最後にひとつだけ。 失蹤事件について教えてください。生徒會でも調査はしてるんですが、なかなか報がってこないもので」
「···なら半分だけ教えてやろう。6人の失蹤者のの3人、そいつらは化けによるものだ」
「······化けとは隨分話が飛びましたね」
さすがに噓をついているわけではないのだろうけど、化けか......
それが比喩なのか本當に化けなのかはわからないけど、僕が思っていた以上にヤバい狀況なのかもしれない。
「子供は気楽でいいことだな。自分たちが利用されてるとは知らずに、のうのうと暮らしているなんて。 桜雲學園ここは実験施設なんだよ。化けたちに対抗できるようなタレントを生み出すためのな」
「実験施設? 僕たちは利用されていた?」
「まぁ、子供には関係のない話だ。だが、若気の至りというのもある。どんなに失敗をしようが、子供だから、で済まされる。好きにするんだな。じゃあ、今度こそ僕帰るよ」
首を突っ込むことは黙認してくれる、ってことでいいんだよな最後の言葉は。
結構深く関わっちゃったわけだし、どうせなら最後まで付き合うとしますかね。
以下作者のコメント
投稿遅れました。すみません。
一応、『転生銀髪は勇者にすべてを任して楽に生きたい』というのも書いています。
もしよろしければ、そちらのほうも見ていただけると嬉しいです。
試験も終わって夏休みなので、できるだけ続きを早く出せるように頑張ります。
いいね、フォロー、よろしくお願いします
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