《朝起きたら、馴染が悪魔に取り憑かれていた件》#14 センセーの心(1)

『はい、じゃあ早く帰るからって

あんまりハメはずさないように。』

先生らしいことを言い、

擔任をけ持つ1ーDの生徒が全員

帰ったのを確認し、ため息をつく。

『はぁ〜』

今日は學式で、皆晝ごはんを食べ

即下校という形になる。

自己紹介がおくれたわね。

私の名前は佐藤 理沙子。

年は…想像に任せるわ。

この子達は、きっと素敵なをするん

だろうなー。

特に、宮園さんとか。

あの子の容姿はこのクラスでも

ずば抜けてるわ。

何故、平凡な顔の西田君とつるんでいるのか

不思議だけど。

と、生徒への嫉妬をしていると、

『佐藤先生…?』

突如聲をかけられ、姿勢をビシッと

整える。

ドアの前に立っていたのは、同じく

1年部の擔當になった、今年3年目

私と同期の、古川  真琴先生。

薄めの茶髪、青のジャージを著こなす彼は

教師界のアイドルでもある。

『はわぁぁ ︎』

そんな彼にいきなり聲をかけられた私は

驚きを隠せない。

『はははっ!そんなに驚きますか?』

私の姿が面白かったのか

古川先生は笑っている。

『はははは〜』

私もつられて笑っておく。

『どうですか?生徒たちは?』

私は古川先生に聞く。

今回、お互いに初の擔任私はD、

古川先生はCを擔當している。

『まぁ、今の段階では

何とも言えないけど…。

みんないい子ですよ?』

古川先生は困ったように

頭をポリポリかいている。

こんな質問するんじゃなかった!

後悔しても、もう遅い。

『佐藤先生の方は?』

『わ、私の方ですか…?』

私は戸いつつも、

『古川先生と同じです…。

みんないい子と思います。ただ…』

私は一拍置いて、

『私…こういう格ですから…。

反抗とかされたらどうしようかと…。』

私は擔任になったからこその正直な悩みを

古川先生に伝える。

『大丈夫ですよ…!

佐藤先生なら!』

古川先生はにっこりと笑う。

『それに…。

佐藤先生は優しくて、綺麗な方ですし…。』

その言葉に私の顔はボンっと火を噴くように

赤くなる。

古川先生を見ると、同じように

顔を赤らめている。

『ふふっ。』

突然笑い出した私に古川先生は戸う。

だがしばらくして、一緒に笑いだす。

『これから…頑張りましょうね。』

『はい…。』

これが「」なのかは、私には

まだ分からない。

でも自分の気持ちには正直になりたいな。

私は窓から見える満開の桜を

古川先生と眺めた。

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