《雪が降る世界》第8話 〜育祭後編〜
「すげえ晴れてる。」
あの予報はいったい…?
リレーとかただの恥さらしだろ。特理はみんなどんくさいんだから。俺だってどうなるかわかんねえし。あの後育の時間で馬鹿みたいにリレーの練習してたが正直微妙。バトンだってうまく渡らない。
何よりもあいつと同じラインに立つのがマジで嫌。それすらできるか。そんなレベルだ。
「あ、こま。一緒に行こ。」
「俺お前と走りたくねぇ。」
「仕方ないだろ?」
これだから天才は…!仕方ないで済む問題かよ。
「やっぱ遅せぇ。」
ぶっちぎりでドベ笑。これはアウトだろ。
「しゃあ駒井!全員抜けー!」
「無茶苦茶言うなあぁ!!!」
クラスの聲援も保護者の聲援も全部気持ち悪い。って、あれ?
「七海、は…?」
ゴール地點、俺1人だった。ん?これはごぼう抜きできたことだからいいけど。ん?
「はぁっ、はぁっ…!」
「はぁぁあ?!なんで?!」
「うるせえいろいろあんだよ…!」
俺はこの時の七海の顔が脳裏から離れなくなった…。
結果としては負けだ!うんそれでいい。負けがいなけりゃ勝ちなんて存在できねぇ。
「実行委員の人は片付けがあるから殘ってね」
あーでたでた。超めんどくさい仕事。みんなでやろうぜ最後くらい。
「重たい…!」
無駄に重いテントの骨組み。屋。そして酸化して茶くなっている。もう最悪。
「か弱いw」
「くっそ黙れ巨人…!」
この後の部活は地獄そのものだった。
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