《雪が降る世界》第15話 〜文化祭前編〜

七海が學校に來るようになったのは祭りから1週間くらい後だった。個人的にかなり不安だったのに本人はまんざらでもないじで。俺の心配返せよ。こんなこと滅多にないからな?

「お前すげえよ…。」

「んー?あの祭り?」

「以外ねぇだろ。」

「まぁ俺が勝手に逃げただけだし。

それよりこまのクラスは模擬店何すんの?」

「LHRで決めるって。」

文化祭、ね。人いっぱい來るんだろーな。この學校のことだから。

「高2優先で決まるからどうなるかわかんないけどとりあえず候補だけ提出だからみんなやりたいのあったら言って。」

配られたプリントにざっと目を通したが…。ちょっとフリーダム過ぎないか?もっと食中毒とか気にしろよ。今の時代モンペ多いんだから…。

「他のクラスで挙がってるのは?」

「えーと、ワッフルとか綿あめとか。」

…そういや俺がいつかどっかの高校の文化祭行った時にカフェやってるとこあったなあ。…誰もやらないんならそれがいい…。

「喫茶店とかあり?」

「あっ、いいね!まだ誰も出してないよ!みんなどう?」

お、まさかの決定いけるか?

「おいおいこま…。それ犠牲者になるの誰だと思う?」

?犠牲者?そんな人いなくないか?

「「喫茶店でいいでーす!!!」」

 「あれ、そんな満場一致?」

「こまが執事の格好すれば人がいっぱい來て売上優勝出來る。」

あぁあ犠牲者ってそっちか!なんでみんな一言も喋ってなかったのにそこまで気が合ったんだ?俺の馬鹿ー…。うん確かに毎日毎日下駄箱開けるの億劫だけど…。仕方ない奧の手だ。

特文にもやってもらおう。カフェならまぁ何個あってもいいだろうし。

いや、高2がやってればいい…。

「七海、結局何やんの?」

「RPG再現した縁日。」

俺のお茶返せよ。無駄に想像できるじゃんか。

「お前何役?」

「…やったことないからよくわからんがファ〇ナルファ〇タジーの主人公かその親友らしい。」

今時ロールプレイングゲームやったことない男子とか存在すんのか…。俺でもちょっとやったのに。多分七海がやるの、高長のイケメンなんだろーな。俺にもくれよ、5cmくらい。

これなら注目はほとんど文系に行くか?ロールプレイングゲームっていろいろあるもんな。

「あ、俺図書館行ってから部室行くから先行ってて。」

「おう。」

あいつもう本なんか読まなくてもいいだろ。脳自百科事典…。

…なんか足りないと思ったら、教室に袴忘れてきた…。戻ろう。前田先輩にしばかれる。

「七海君、文化祭、一緒に回らない?」

…ごめん、見るつもりはなかったんだよ。たまたま、ほんとに偶然…!

「嫌だ」

「え、…なんで?」

「あんた、隣歩いていいよって言ってもらえるほど信頼されてると思ったか。」

…なんかすげえ嬉しい。普通に隣歩いてる。信頼されてる…!

「で、でもほら、この機會に…!」

「そんなのいらない。」

あ、目があった…。どうしよう。

「話はそれだけ?もう部活行きたいんだけど。」

「あ、えっとあの…。彼とかいるの?」

「…別にいないけど。」

「じゃあ私と…」

「はっきり言うけど俺、あんたみたいに飾りまくって背びしてるような奴に興味はない。それじゃ。…こま、なんでいる。」

その下りで俺に振るか?あの子ヤバい形相でこっち見てんだが。

「袴取りに教室行った帰りに偶然…。」

「そう。行こ。」

「うわーやっぱイケメンの宿命だよなー。俺もそんなこと言われてみてぇ。」

ここのところチャラさ全開になった加。さっきのこと4人で駄弁ってたらそれが呈して…。言っとくが面倒くさそうだったよ?

「でも俺らでまわるだろ?」

「俺は澪の外出許可による。まぁみんながいいって言うなら嬉しい…。」

「もちろん」

      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください