《雪が降る世界》第16話 〜文化祭後編〜

「うわー…。ほんとにこれ著なきゃいけねぇの?」

「うん!すっごく似合ってる!」

どっかの王室の召使いみたい…。びっくりするほど落ち著かない。肩と腰辺りが思ったより締まってるし…。採寸合ってるか?

他の人も著るとか言ってるけど俺だけデザイン違うし。フルタイムでよろしくとかふざけてる。

「ねぇ文系みた?!」

見に行ったのかよ。授業中だって。

…確かに気になる。RPG…。

春瀬がどっかの王子で七海が主人公だったかな。

「ちょ、行ってみよ。」

「喜んで。」

「「勝ち目がない!」」

予想以上にクオリティが高かった…。それで祭りやるのかお前らは。

「あれ、こま。…かっこいいよ。」

「余計な世話…。で、何役?」

「甲冑著たら顔が見えなくなるのと若干怖いからって言われた結果主人公。」

「オツカレサマデース。」

白いまぶしい。こんな、俺がどう頑張っても無理だよ諦めよ、みんな。優勝なんてしなくてもいいだろ。…負けてばっかだけど。

「俺だけ世界が違うぞ…!やっぱ庶民じゃダメか?」

「あーまぁ…あの2人は、ね。ほんと、隣に歩けてるのも奇跡だろーよ…。」

この庶民組がな。さすが名門…。

「やばい、人多すぎ…!」

隣に文系の教室があるってのもなかなか大変だ。ついでの覚でこっちに來る。いや嬉しい、嬉しいけどそんなに席ねぇよ。

「寫真撮ってください!」

うわーそんなの勝手にどうぞ…。今忙しいのに。

「セルフでどうぞ。ここは撮影オッケーなので。」

「あ、いやあなたと…。」

「あ、それはちょっと…」

もう、さっきからダメって言ってんじゃん!そんな余裕ないから。寫真なら隣のイケメンと撮れ。いっぱいいるからさ。

「そういや澪君來てねぇの?」

頑張ったよ…。

「許可おりなくてな。仕方ない。」

「そっか。じゃ、來年までお預けだな!」

 「うん。」

あぁダメだ。集中しなきゃいけないのに…。そんなこと、聞きたくなかったなぁ。

「なんか…ファン増えたんじゃね?七海…。」

「そんなもの鬱陶しいだけだし。

…心底必要ない。」

「次元が違うよなー。さすがだわー。」

デリカシーなさすぎるぞ加。この上なく嫌そうな顔してんじゃん。

「…大嫌い。」

「「「?!」」」

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