《雪が降る世界》第32話 〜昔の記憶〜
七海に言われて、そういえば俺小學生の中學年くらいからしか覚えてない。ちょうど反抗し始める前かな?
「こま…。頭の後ろ見せて。」
「ん?なんで?」
「いや…流石に記憶が無さすぎる。もしかしたらどっかで強く打ってんのかも。小さかったから気づかなかっただけで。」
まさかの記憶喪失…?また急にヤバいこと言い出すな。ぶれねぇ七海。
「なんかある?」
「髪サラッサラだねぇ。見にくい。」
「褒めてんの?貶してんの?」
「んー、どっちも。あぁこれか…。だいぶ塞がってる。というかほとんど治ってる。お前放置してたのか…。」
「覚えてない。」
俺の中の親は、最低な人間…。全く関係ない縁の子どもなら尚更。にしても何があったんだよ俺の頭。
「思い出せないか…。単純に忘れただけならまだ希はあったが。」
「記憶喪失で決定?」
「そうだろうな。打ちどころが悪かったんだよ。まぁどうせ北海道行くし、どっかのタイミングでぱっと來るかもね。」
「七海、社會。」
「……。またか。」
「ごめんなさい。」
「加とかには教えてもらわねぇのか?」
「七海がいい。加は…語彙力に欠ける。」
「あ、そう。…いいよ別に。」
追試回避決定…!よかったー。相変わらず世界史も日本史もちんぷんかんぷんだ。年表作るといいとか言われたが関係が全くわかんねぇから手出し出來ない。
「はいこれ。音読。」
「新しい…。」
「俺だって暗記する時は必ず音読してんだよ。覚えやすいから。」
なるほど。…じゃあ小學生って教科書の本文丸覚えさせられてたのか?気の毒に。
學年末のテストは1年分範囲がある。社會達は授業數がないから國語ほど酷くはねぇが4月にやった所は全くと言っていいほど覚えてない。
「地理からやるよ?
スカンディナヴィア半島の國3つ。」
あの出っ張ったとこか?ロシアが近いよなー。
「えーと…。スヴェーリエ、ダンマルク、ノルウェーだ。」
「急に別の國の言葉出すんじゃねぇよ。あってるけど。テスト的にはダメかもな。スウェーデン、デンマーク、ノルウェー。…いやちょっと待て。お前…いつその言葉を?」
「何となく?覚?」
「噓だろ…。またパターンが増えた…。
まぁいいや。」
────…
「はぁ…やっと終わった…。」
「ゴメンナサイ…。」
晝一で始めたのにもう8時。世界史と日本史両方教えて貰ってたら予想以上に時間かかった。これで春瀬たちまでいたら七海死んでたな。いやね…ペースが早いんだよ高校。
「じゃ、またな。明日學校だし。」
「うんありがとう。」
あ、忘れか?珍しい。…手帳。
…ヤバいめちゃくちゃ気になる。ごめん七海。
いつから書いているのか分からない日記帳だった。大きめの字から始まって、だんだん小さくなってる。容は。
'勉強…苦しい…。'
いやいやいや何これ。混どころじゃねぇ。
'道じゃない、自由がしい。笑ってお話できる、友達がしい。'
いつの日記だ?今ではなさそうだけど。
でも確かにまだ七海が笑ってるとこ見たことないかも…。明日?明日聞いてみるか?
「ねぇ七海。これ、忘れてたよ。」
「?あぁ、ありがとう。…中見たか?」
「ごめん…。」
「まぁ…これ中學生の時くらいのだから。心配しなくていい。」
「あの…ちょっと聞いていいか?」
「どうぞ。」
「勉強…嫌いなのか?」
「當たり前だろ。俺だって、普通に人生送ってたらその辺にいる馬鹿だよ。」
「そっか。」
あの文を見て、固定概念は良くないと思った。七海は天才じゃない。誰よりも、努力してたんだ。…全然知らなかった。俺は々バレてるのに。
「七海ってなんで助けてばっかりなんだよ。俺は悪い意味で何もしてないじゃん。」
「おぉ…どうした?」
「だから、なんで自分のことを後回しにしてまで俺に手を貸すのかって。今更だけど。」
「もちろん誰にでも知恵をやるわけじゃないさ。俺は、こまだから助けたかった。
だって酷い話だろ?親に2回も見放されて家族までいなくなって。」
「でも、それは俺のせいだし、周りがみんな病気だったから。可哀想なんかじゃない。」
「誰も可哀想なんて言ってねぇよ。ただ、その…こまが笑った顔がこの世で一番綺麗だと、思ってる。この先ずっと、消えないでほしい。」
?!???!!?!!
「何を…。」
「覚悟しておけ。」
それだけ言ってどっか行った。
笑った方が絶対綺麗だと、高校生になってよく言われるようになったが…笑えねぇよ。
【書籍化・コミカライズ】小國の侯爵令嬢は敵國にて覚醒する
豊かな小國サンルアン王國の宰相の娘にして侯爵令嬢のベルティーヌ。 二週間後の結婚を控えていた幸せなある日、自國が直接関わってはいない戦爭の賠償金の一部として戦勝國に嫁ぐことになってしまう。 絶望と諦めを抱えて戦勝國へと嫁ぐ旅を経て到著したベルティーヌは、生まれてこの方経験したことのない扱いを受ける。 「私はなんのために生まれてきたのか」と放心するが「もう誰も私をこれ以上傷つけることができないくらい力をつけて強くなってやる」と思い直す。 おっとりと優雅に生きてきた侯爵令嬢は敵國で強く生まれ変わり、周囲を巻き込んで力をつけていく。 □ □ □ 小國令嬢の累計アクセス數が2022年3月12日に1千萬を超えました。 お読みいただいた皆様、ありがとうございます。
8 179朝起きたら、幼馴染が悪魔に取り憑かれていた件
ごくごく普通な學園生活を送る、 高校1年生、西田 徳馬は 一つだけ誇れる自慢があった。 それは、成績優秀、運動神経抜群、 容姿端麗な宮園 愛花の幼馴染だということ。 いつものように愛花の家のインターホン を押し、愛花の可愛らしい聲で 1日がスタート。ーのはずだったが⁉︎ ☆不定期更新m(._.)m☆ ☆率直なコメントお待ちしております ☆1話1話が短めです(((o(*゚▽゚*)o)))
8 111NPC勇者〇〇はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!?
作品名:NPC勇者○○はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!? *最新話隨時更新中* 最新の超期待作ゲーム。その世界限定先行テストプレイに見事當選した主人公。 しかし、開始からバグのオンパレードでキャラエディットが出來ずに強制開始ときたから不満はもう大爆発! スキルも能力も全く設定されていない、開発者専用アカウント「勇者〇〇(まるまる)」としてログインした主人公は本來のプレイヤー名を名乗る事はおろか、バグの影響でログアウトも出來ず、更に運営にまでNPCだと勘違いされてしまいただ1人ゲーム世界に取り殘される。 ここで生き殘る為に使えるのは、自らが今まで培ってきたゲーム知識と…まさかの公式チート『デバッグメニュー』!? 資金無限、即時復活、限定解除にステータス変更不能からウィンクひとつでコミュランク強制MAX!・・・これ、現実に戻らなくてもいいんじゃね!? 現実とゲームの世界を越えた、絆で結ばれたNPC達との大冒険が、今ここに始まる。 はたして勇者○○は本來の自分を取り戻し、ログアウトする事が出來るのか?それともこのままNPCとしてゲーム世界に取り殘されてしまうのか。 ゲーム発売まで殘りあとわずか…それまでにNPC勇者○○はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!? イラスト提供:ナス(転載禁止) 作者、激しく補助席希望をTwitterで検索! @999_RC_att なお、同名にてSPOONによるLIVE配信も行っております。気になる方は要チェック!!いつでも気軽に遊びに來て下さい。 また、隨時質問や感想等もコメント大募集しております。あなたのコメントが作者のヤル気とモチベを爆上げさせますので、是非お願いします!
8 170努力という名の才能を手に異世界を生き抜く〜異世界チート?そんなのは必要ない!〜
天才嫌いの努力家 神無 努がある日いつものようにクラスで授業を受けていると突然クラスごと異世界へ転生された。 転生する前にあった神と名乗る男に「どんなチートが欲しい?」と聞かれ神無は即答で拒否をする。 チートを貰わず転生された神無は努力という名の才能を手に仲間たちと異世界を生き抜く。
8 127すばらしき竜生!
赤羽クロトは生まれつきの特異體質の性で周囲から天才と呼ばれていた。ある日、周囲の期待に耐え切れず家出をして町の不良と行動を共にするようになる。 毎日が喧嘩の血生臭い生活だったが、クロトはそんな生活に満足し始めていた。その矢先、暴走トラックに惹かれそうになってる少女を助けて死ぬ。 そして神から新しい世界で生きる事を勧められ、クロトは一言こう言った。 「喧嘩強くてタフな種族でお願いします」
8 193同志スターリンは美少女です!?
歴史にその悪名を知らしめるスターリンは美少女になりました。その中身は日本の元社會人ですが、何の因果か女の子スターリンの中身になりました。 なので、第二の祖國、ソビエト社會主義共和國連邦。通稱USSRを戦禍から守っていこうと思います。 やることの多いソ連ですが、まずは國內のゴミ掃除から始めましょう。 いや、割とマジで國內の腐敗がヤバイのです。本當に、頭を抱えるくらいに真剣に。 あと、スターリンの著しいイメージ崩壊があります。 *意味不明な謎技術も登場します(戦力には関係ありませんが、ある意味チートかも)
8 165