《りんご》倶楽部

先輩と二人きりの部活。ドキドキなんて1ミリもしない。なぜなら先輩は圧倒的な馬鹿であり、天才であるから。尊敬に値するクズってこういうことを言うのだと先輩に初めて會った時に思った。

「ユキさん。」

「はい、今度はなんの謎掛けをしますか?」

私たちは暇に汚染されていた。部活といっても廃部になりかけているし、何部かなんて自分でも忘れるほど活はない。なのにどうして幽霊部員にならないかというと、書庫が部室だからという不純な機からである。

「いえ、謎掛けはもういいです。」

先程の失態からか赤が抜けきっていない先輩は、真面目な顔をした。シュールだからやめてほしい。

「そろそろ部員の勧をする時期だと思いまして、何かいいアイディアはありますか?」

「廃部になるならしちゃいましょう。」

「やめてください僕の大切な部活ですよ。」

彼は一応この部活の創立者だ。

「演劇をするのはどうかと思うのですが、2人でできるものは難しいですよね。」

し唸って顔を隠す。

「どうして演劇なんですか?」

私がそう言うと先輩は突然顔を上げた。間抜けな顔に笑いがこみ上げる。

「ユキさん、この部活は演劇部ですよ。」

「えっ…」

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