《俺は、電脳世界が好きなだけの一般人です》第二話 狀況確認

「タクミ。話は?」

「あぁ・・・ユウキの方は?」

娘さんの名前は、早苗と言うらしい。商業に通っている事は間違いないようだ。母親が言っている事と相違がなかった。

答え合わせをするように、確認をしていくが、”いじめ”の部分以外では違いはなさそうだ。問題になりそうな事は

「ユウキ。早苗さんは、塾は辭めてもいいと言っていたのだな?」

どこからか確保してき新しいケーキにフォークを刺しながら

「うん。今の塾も、験対策だけしかやってくれないから、自分が”やりたい”事じゃないって話していたよ」

「そうか・・・」

「タクミ。何が有ったの?」

「え?あぁなんでもない。未來さん」

「そうね。母親に言っている事と違うのは、その點だけみたいね」

ユウキが、なにか聞きたそうにしていたがスルーしておく、話したら、絶対に首を突っ込むだろう。ユウキは、ワイルドカードとして手元に置いて置かなければならない。

「そうだ、タクミ。學校での事を教えてもらってもいい?」

Advertisement

ユウキも一緒だったが、噂にもなっているようだし、別に問題ない・・・か。

未來さんに、學校で発生した”いじめ”と対応方法を説明した。

「タクミ。そんな事をしたの?」

「あぁ”俺”がやったわけじゃない。提案しただけだ」

「・・・それで、克己さんは?」

「オヤジ?さぁ何も言ってこなかったらか、やり方は間違っていないと思うよ」

「そう・・・その時の資料とかある?」

未來さんに資料を電子データで渡した。

今日は、未來さんも容を確認したいということだったので、解散することになった。

ユウキが、和さんに電話をかけるが、今日は遅くなるということだ。桜さんは、今日も泊まり込みの様だ。

俺の両親も、今日は二人とも遅くなるという返事が帰ってきている。

「タクミ。どうするの?」

「そうだな。ユウキがこの前行きたいって言っていた、オムライスが味しい店にでも行くか?」

「え?だって、あそこ歩いて行ける距離じゃないよ?」

「あぁそれは多分大丈夫。確認するから、待っていろ」

Advertisement

スマホを取り出して、先日からメッセージが、煩く屆いている人にメッセージを出す。

數分後、既読マークが著くと同時くらいに、スマホに著信がある

『キミ。急だね』

「そりゃぁ面倒な人にお願いする時の鉄則ですからね」

『面倒って誰のことだね?』

「今、俺と話している人ですよ。お願いってよりも、副會長にもメリットがある話ですが乗りませんか?」

『それは、この前の件での貸しを潰してもいいくらいのお願いなのか?』

「そうですね。副會長への貸しならまだ沢山作れそうですからね」

『キミは・・・。まぁいいそれで?』

「會長をって、俺とユウキを乗せて、ドライブしませんか?最終目的地は、オムライスが味しい店で、好きなをおごりますよ?」

『・・・何を考えているのかわからないが、その話乗ろう。優もキミのいなら斷れないだろう』

「頼みますよ。運転は、副會長が?」

優もできるのだが、僕の方が、安全だからね』

「わかりました。今いる場所は、後で、GPSデータを送ります。1時間後くらいで大丈夫ですか?」

『市だろう?大丈夫だ』

「よろしくお願いします」

通話を終えると、ユウキが不思議そうな顔をしていた。

「タクミ。今の、梓先輩だよね?」

「あぁそうだ」

「梓先輩が迎えに來る?」

「あぁ」

「なんで?」

生徒會長と副會長が、車の免許を取得した。

工業高校という質上、高校卒業と同時に就職も珍しくない。そのために、3年生は免許取得が奨勵されている。そして、卒業と同時に運転することが多く有るために、土日や休みのときに、免許取得者は、運転が推奨されている。その時の條件が、”運転免許保持者”が同乗していることとなっている。

そんな些事はどうでも良くて、二人を呼び出したのは、足にしたかったこともあるが、二人が、高田さんが通っている塾に通っているからだ。

待ち合わせ場所で、話をしていると、真っ赤な Audi が目の前で止まった。

窓が空いて、會長が俺を手招きした。

「タクミくん。今、逃げようとしたでしょ?」

「なんのことですか?そんな逃げようなんて思っていませんよ。でも、會長が、副會長から逃げようとしていたのがわかりました」

「そう、理解してくれたようで嬉しいわ」

もう呼んでしまったからには諦めるしか無い。

車に乗り込む。幸いなことに、運転は普通だった。

目的地のオムライスが味しい店に著いた。

予約をれていたので、そのまま席に案される。

「キミ。それで、僕たちに”お願い”は、車を出すことでは無いのだろう?」

「それも有ったのですが・・・食事してからにしましょう。もし、話がまずいようなら、カラオケにでも行きましょう」

「わかった。優もいいよな?」「いいわよ。説明してくれるならね」

會長と副會長に、”俺とユウキが塾に通うことになりそうで、先輩方が行っている塾に付いて教えてしい”という事にした。ユウキも何かを悟ったのだろう、今日は靜かにしている。

デザートを食べたところで、俺の疑問も解消された。

ユウキが聞いてきた通りに、”験”に特化した塾のようだ。先輩方は、目立つ方なので、もちろん塾でも目立っているのだろう。それを差し引いて考えれば、塾の中で”いじめ”が行われるほどに人間関係が構築できるとは思えない。

”いじめ”は、構築されたコミュニティの中で発生するだと思っている。極端な話、100人集めて、100人とも接がなかったら、”いじめ”は発生しないが、100人の中で、半數が知り合いというコミュニティが形された狀態では、”いじめ”が発生すると思っている。

話を聞いた限りでは、學校単位や地域単位でまとまっている程度の狀況で、”誰”とわからない狀況での”いじめ”が発生するだろうか?

「タクミくん。こんな話でいいの?」

「えぇ參考になりました」

さてどうするか?

コミュ力がある。ユウキに塾に行ってもらうのが一番なんだが・・・。

それから、ユウキをえた他もない話をして、副會長に家まで送ってもらった。

「ねぇタクミ。さっきのって、ミクさんのところで聞いた、早苗ちゃんの行っている塾の話だよね?」

「そうだけどなんで?」

玄関の鍵を空けながら答えた。

どうやら、ユウキはしばらく、こっちの家に居ることにしたようだ。

リビングにって、定位置になっている場所に腰を下ろす。

「タクミ。僕にできることない?」

「急になんだよ?」

「そうだ!僕も、塾に行こうかな?」

ユウキに、早苗さんと一緒に居てもらえば何らかのアクションがあるかもしれない。でも、ユウキが、つらい思いをするのはしじゃなく嫌な気分だ。

それに、手口というか、方法がわからない。

先輩たちの話を聞く限り、塾はそれほど大きくない。同じ學校からの生徒も5~6人と言ったところらしい。市から集まっていると考えると、7~8高に限られると考えていいだろうが、それでもコミュニティを形するには。一つの集まりが小さく、數が多い。

報が不足しすぎている。やはり、塾に行くしか・・・無いのだろうな。俺が行くのは得策ではない。最初は、副會長に會長の寫真をネタに、いてもらおうかと思っていたが、思っていた以上に上下のつながりはなさそうだ。

「ユウキが塾に?」

「タクミ。さすがに、僕でも気がつくよ。早苗ちゃんの話が有って、同じ塾に行っている先輩の話を聞いたら・・・」

「そうか・・・でも、お前、部活とかは大丈夫なのか?」

「え?あっ大丈夫だと思うよ。先輩の話では、遅い時間でも大丈夫みたいだからね」

「そうだな。わかった。俺から、桜さんと和さんに話をする」

「え?いいよ。大丈夫。塾に行くだけだよ」

「・・・ユウキ。お前・・・。以前、塾・・・いや、習字に行った時のこととか忘れたのか?」

「ん?」

く首をかしげる。ユウキの頭を軽く小突いておく。

ユウキの両親に、事説明のメールを出すことにする。未來さんにも、大まかな方針の相談をしなければならないが、大丈夫だろう。

「そうだね。タクミ。お願いしていい?タクミはどうするの?」

「俺は行かないよ」

「そう・・・わかった!」

ユウキは、しばらくゲームで遊ぶことにしたようだ。

俺は、部屋に戻って、桜さんと和さんに出すメールと、未來さんへの説明メールを出すことにした。

もないメールなら、平文で送るが、オヤジから、業務に関わることや、容の時には、暗號化しろと言われている。

メールの本文を書いて、PGP で暗號化を行う。桜さんはともかく、和さんにはいつも文句を言われる。曰く、”面倒”だと、俺に言われも困る。そう言えば、和さんから無茶振りをされていたのを思い出した。暗號化されたメールを復號するときに、生認証で鍵を選んで復號できないかと言われた。

端末に実裝されている生認証に限らせてもらうが、できないことは無いだろう。そう答えた。”作れ”と言われてしまった。

和さんの無茶振りは、オヤジにも振っているから大丈夫だろう。気が向いたら作ると話していた。

桜さんから、すぐにメールの返事が帰ってくる。

一言だけだ”任せる”だ。多分、未來さんや和さんから話がいっているのだろう。

リビングに戻ると、ユウキがコントローラを持ったまま、夢の世界に旅立っていた。

今、ここで起こすと、間違いなくゲームに付き合わさせられる。なぜか置いてある、ユウキ用の布をかけてしばらく寢かしておくことにする。コントローラは、珍しく自分のを使っていた。ゲームの狀況を確認して、スリープ狀態にしておく。

今度は、平文で、桜さんに、”ユウキを預かった。返してほしくば”まで書いて、一言を削除する。預かったまでにしておくことにした。返してほしくば、100萬用意しろとかいうと、”100萬を用意できない。そのままユウキをもらってくれ”とか、返してきそうだ。それも、俺だけではなく、ユウキやオヤジやオフクロにもCCをれてだ。あの人ならやりかねない。

桜さんからすぐに返事が來た。

和さんも、今日は帰ってくるのが遅くなるそうで、そのままユウキを預かってほしいと言われた。そんな事だろうと思っていたので、準備だけはしておいた。

寢ているユウキを起こすのも面倒なことになりそうなので、そのまま寢かしておくことにする。

どうせ、起きたら俺の部屋にたずねてくるだろう。

作業部屋に戻ることにする。

今回の件を、整理してみる。

報がないので、殆どが推測になってしまうが、ユウキが塾に行くことで、報がってくるだろう。未來さんからも、塾の報が屆くことになっている。報分析は苦手なんだけどな・・・。

マインドマップのアプリを起して、考えをまとめていく。

後から報がわかる場合には、文章でまとめておくよりも、思考の過程がわかるようにかける、マインドマップの方が都合がいい。

プログラムを教えるよりも、こういう考え方を教えたほうがいいと思っている。プログラムなんて、結局は人間がやりたいと思っている事を、端末にわかる言語で記載する翻訳作業なので、速度さえ問わなければ、誰でもできると思っている。學校でも、プログラム言語を教えてしいとは言われることがあるが、Java でかけるようになりたいとか、PHP を教えてしいとか、いろいろ言われるが、言語にも一長一短ある。やりたいことがまとまっていないのに、言語を覚えても殆ど意味がない。

英語と同じで、意味もなく記述方法を覚えても、結局は応用ができない知識が貯まるだけで、その中から興味も持った、1%程度が本格的にプログラムを覚えるのだろうが、遠回りになるのは目に見えている。研究者になるのならいいのかもしれないが、現場で必要とされる。人間になれるとは思えない。

    人が読んでいる<俺は、電脳世界が好きなだけの一般人です>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください