《俺は、電脳世界が好きなだけの一般人です》第二話 依頼説明

5分くらい遅刻して、クライアントが到著した。

打ち合わせの部屋は、もう一つの応接室になるようだ。

最初に、未來さんが、クライアントを話をして、俺が調査をけるのか、話をする事になる。

先輩たちは、すでに、クライアントのところに行っている。

俺は、この部屋で待機している。

10分くらい経過したところで、副會長が俺を呼びに來た。

この時點で疲れて見えるのは、多分気のせいだろう・・・そう思いたい。

部屋にると、大きめのテーブルの上座の位置に、”お嬢”と呼びたくなるくらいのが座っている。その後ろに、護衛だろうか、黒服のが2人と男が1人立っている。先輩たちはし疲れた顔をして、しずれた位置に座っている。

俺は、言われるままに未來さんの橫に腰を下ろす。自然と、お嬢の正面に座る事になる。

「それで、この男が問題を調べてくれるのですか?」

いきなり言われるとは思っていなかった。

「篠崎といいます」

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「わたくし、貴方のお名前に興味がなくってよ。それよりも、貴方なら、わたくしの問題を解決できると聞いたのですが、できるのですか?」

帰ろうかな・・・帰ってもいいよな。

「そんな貧素な高校生に頼むなんて事はしたくなかったのですが、弁護士先生の紹介でもありますし、お二人の問題を解決したという事ですので、お話くらいは聞いて差し上げます」

ユウキを連れてこなかったのは正解だな。トラウマ以前の問題だ。

「わたくしの事はご存知だとおもいますので、さっさと問題を解決してくださらない?」

席を立とうしたら、未來さんに服を摑まれた。先輩たちも、手を合わせている。

「必要なお金なら心配しなくてよくってよ。あなた程度では見ることができない報酬を用意いたしますからね」

椅子に座り直して、用意されているお茶で一息れる。

テーブルの上に両手を出して、毆らないように、指を絡める。

「はぁそれで?私は、あなたがどこの誰様なのか知りません。狀況は、未來先生と先輩たちより伺っていますが、報が絶対的に足りません。それだけで解決できるではありません。そもそも、落とし所はどう考えているのですか?それによっては、ご協力できない場合もあります。私は、探偵でも、警察でも、弁護士でも、便利屋でもありません。あなたに唯々諾々と協力する義務も恩義もありません。ただネットワークが好きで、プログラミングが好きで、電脳世界が好きなだけの一般人です」

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副會長は、笑いをこらえている。會長は、”やっぱりね”という顔をしている。

でも、後悔は一切ない。”バカにされたまま、仕事をするな”は、オヤジからも桜さんからも言われている。俺の家の家訓だ。”お嬢”をにらみつける。心が自然と落ち著いていく。

沈黙だけが流れていく、何も反論が無いのなら・・・。

「何も無いのですね。それでは、私は帰ります。ご縁がなかった事、殘念に思いますが、どうぞ、ご自分の狹い世界での解決をお祈りいたします」

椅子から立ち上がる。

「お待ちなさい!」

”お嬢”が立ち上がって、俺を呼び止めるようだ。

無視して、

「未來さん。先輩方。申し訳ありません。別に、お金に困っていませんし、気持ちよく仕事ができそうに無いので、ここで失禮します。また別件で何か有りましたら、お聲がけ頂けたら幸いです」

ドアの方に歩みを進める。

「”待ちなさい”と、言っているのです!」

「はぁ?あんた、何様なんだよ?俺は、あんたの関係者じゃない。なくても、俺は一度、あんたに禮儀を示した。それを、あんたは、非禮で返した。非禮をかえす相手に、俺が禮を盡くす必要があるのか?あんた、何様だ!親がどんなに偉いか知らないが、あんたは、ただのわがままなで無禮な”お嬢”だよ。困っているのは、俺じゃない、あんただよ”お嬢”。勘違いしているようだから指摘してやるが、あんたに今まで従っている人は、あんたではなく、あんたの親の金や権力や人脈や魅力に頭を下げているだけで、あんたの魅力や、あんたの築いた事に頭を下げて居るわけじゃない。”お嬢”。あんたは、ただのわがままで無禮な可哀想な人だよ。権力なんて、使い所を間違えれば、哀れなだけだ。ストーカの一人も見つけられない程度の権力なんだろうからな。ソーシャルストーキングされている事も気が付かないまま、毎日の様に顕示を示すために、承認求を満たす為に、寫真や文章や個人狀を上げ続ければいいさ。あぁ確かに、あんたの親や親族はすごいかも知れない。だが、あんたは、何もできない、ストーカに怯える可哀想な一般人だよ。”お嬢”!」

場を沈黙が支配する。

未來さんは、俺の格をわかっているのだろう、好きにしろという雰囲気を出している。さすが、オヤジや桜さんと付き合えるだけ有る。

會長と副會長は、目を丸くしているが、何か納得している。

「それじゃ帰ります。失禮しました」

護衛の人に、頭を下げる。

向き直って、未來さんと先輩たちにも軽く會釈する。

「ハハハ。いや失禮。蘭香。お前が悪い。篠崎殿。申し訳ない」

護衛の一人が俺に向って、頭を下げる。

「お兄様!わたくしは」「黙っていなさい。蘭香。篠崎殿。今一度、私たちにチャンスをもらえないか?」

未來さんも、先輩たちもびっくりしている。

仕込みじゃ無いようだ。

「いいですが、マイナスからの渉になりますが、それでよろしいのですか?別に、私でなくても、ソーシャルハッキングの事を考えれば、護衛の皆さんを使って、ストーカなら見つけ出せると思いますよ?」

「本當に、篠崎殿は、高校生なのですか?すぐにでも、僕の腹心になってしいくらいですよ」

「高校生ですよ。家と、馴染の家がしばかり特殊なだけですよ」

「ハハハ。その辺りの事は、人間関係ができてから、是非聞かせてほしい。まずは、渉を行いたいが、問題はないか?僕は、春日晴信という。春日と呼ばれるのは、好きじゃないので、晴信と呼んでほしい」

「わかりました、春・日・様。それで、私に何をみますか?」

椅子に戻らないで、壁に寄りかかった狀態で返事をする。

「あなた、お兄様が」「蘭香。先に禮を欠いたのは、僕たちだ。彼が、篠崎殿が椅子に座ってくれるようにするのも、渉だ」「しかし・・・」

「あぁ済まない。の非禮。重ねてお詫びしよう。キミへのみだが、まずは、正常な渉を行いたいのだが、いいだろうか?」

「・・・わかりました。貸一つで手をうちます」

「キミへの貸しか、高く付きそうだな・・・わかった、なんでもとは言わないが、キミからの要は僕が責任持ってれることにしよう。これでいいかい?」

「いいでしょう。晴信様の謝罪はれます」

座っていた場所に腰をおろした、空いていた椅子に、春日晴信が座る。

俺が座った事を確認して、春日晴信が話し始める。

「怖いな。こんな、怖い渉は久しぶりだよ。蘭香。キミは、部屋から出ていなさい!」

「お兄様・・・しかし、いえ、わかりました」

護衛の一人が、お嬢様に付き添って、部屋から出ていこうとする。

「未來先生。部屋を一つ使って申し訳ないが、蘭香を待たせておきたいがいいですか?」

「構いませんよ」

線で、事務員を呼んで、部屋に案するようだ。

「さて、篠崎殿」「”くん”でも、”キミ”でも、いいですよ。晴信様からみたら、高校生の鬼ですからね」

「そうか、それなら、下の名前を聞いてもいいかい?」

「”タクミ”といいます。晴信様」

「ハハハ。本當に、蘭香じゃ相手になるわけがないな。わかった、タクミくん。僕が、キミにむのは、蘭香をストーキングしている連中の手口の特定と、再発防止案の確定。できれば、ストーカ連中の特定だ」

ちょっと待て、一人じゃないのか?

ストーカのグループがあるのか?

「晴信様」「呼び捨てでいいよ。タクミくん」

「・・・晴信。し確認したい。未來さんから渡された資料には、ストーカの特定はできていないとなっていた。その上で、複數形ではなかった。しかし、今、”連中”と呼稱した、ストーカが複數。または、グループなのか、それは確定なのか?」

「そうだ。あくまで蘭香の意見だが、複數であろう」

「そうか・・・」

複數だと、厄介な問題が殘る。

全員を特定しないと、ストーカ行為が継続する可能がある。

「複數だと何か問題なのかい?」

「いえ、ご要に関しては、問題ないと思いますが、妹さんへのストーカ行為をなくすのは難しいと思います。仮に、今のストーカが、妹さんの近辺に居ないとしたら、対策を行えばある程度は終息するとは思いますが、完全になくすのは難しいです」

「あっその件なら、タクミくんは気にしなくていい。ストーカ被害は、妹、愚妹の責任だから、殘ってしまっても、しょうがないと思っている。大事なのは、これ以上増えない事と、どうしたら再発しないのかだからな。実家に迷がかからなければ問題ない」

何か、複雑な事が有るのだろう。

「わかりました。どれを優先しますか?現在のストーカを特定するのなら、方法を考えます。特定しなくていいのなら、妹さんの現狀の活をお聞きする事になります。再発防止は、その後になります。簡単に言えば、妹さんはどこまで協力してくれて、どこまでの事ができるのですか?」

「どういうことだい?」

簡単にいま出ている報からの予測だという前置きをして説明した。

--- ソーシャルストーキング

ソーシャルメディアに投稿している容をウォッチして、活や行を推測したりして、行の先回りをしたりする行為。ネットワーク上でのつきまといが殆どで、”ストーカ規制法では規制できない”

未來さんからの補足もる。

この問題が難しいのは、迷行為であるのは間違いないが、規制できる事がない事だ。

リアル世界でのストーキングなら、罰する事や接近止などができるが、ネットワーク上の事では、接近止なんて事は無意味だ。法整備が追いついていない一面である事は間違いない。

蘭香と呼ばれていた”お嬢”が、どんなSNSをやっているのかわからないし、設定がどうなっているのかわからないが、どこかに出かける時に、”インスタ映え”とか言って、畫像を撮影して投稿したら、その畫像からもかなりの報を読み取る事ができる。

なくても、ストーキングする者にとっては、寶の山だ。

プロジェクターにパソコンをつないで、適當なソーシャルメディアから、適當な畫像を選び出す。

「タクミくん。本當に、申し訳ないが、し休憩をれていいかい?」

「私は問題ないですけど、未來さん大丈夫ですか?」

「えぇ構いませんよ。春日様の後ろには予定をれていません」

10分程度の休憩を取る事になった。

副會長が面白そうな顔をして近づいてくる。

「キミ。すごいね。春日家の者に、あそこまで言った人間を、僕は知らないよ。惚れてしまいそうだったよ」

「それは、優先輩を捨てて、俺のところに來るということですか?」

「タクミくん!」「うーん。それもいいかも知れないけど」「梓!」「いや、やっぱり、やめておくよ、ユウキに怒られそうだからね」

「え?ユウキ?なんで、ユウキが?」

急に、ユウキの名前が出てきた。

今の流れでは、ユウキは関係ないと思うのだけどな。

「はぁ・・・未來先生」

未來さんは、お手上げのような雰囲気を出している。

まぁいい。それよりも気になった事がある。

「副會長。春日家って・・・あの春日家なのですか?」

「ハハハ。やっぱり、知っていたのだね。そうだよ、あの春日家だよ。でも、分家だったと思うけどな」

「本家筋という事ですか?」

「さぁな。気になるのなら、聞いてみればいい」

「いや、別にクライアントであるのなら、別に誰だろうと関係ないです。リアルを調べるわけではないので、俗世界はそれほど関係無いですからね。そうですか、春日家なのですね」

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