《俺は、電脳世界が好きなだけの一般人です》第五章 報流出 第一話 日常

旅行計畫が進行している。

ユウキが、海外とかいい出したが、卻下させてもらった。予算的な事もあるが、もっと現実的な問題として、5泊6日で、今から海外のホテルの予約を取ることはできるだろうが、パスポートが間に合わないだろう。國によって準備も違ってくる。なんと言っても、語學力の問題がある。

當初の予定の通り、伊豆に行くことにした。

伊豆は、思っているよりも広い。それに、あまり通の便が良くない。正確には、車を使う事が前提になっているが、太い道がなく、混雑が予測される。その上、観地特有の問題も出てくる。人が集中する場所が決まっている。

伊豆だけの問題なのかもしれないが、広い伊豆に観地が點在しているので、移だけで時間が必要になってしまう。

ユウキに行きたい所を選ばせることにした。

アウトレットモールから始まって、爬蟲類の園。綺麗だと有名な海岸。歌にもなっている峠。フェリーが到著する港。そして、深海魚をメインにしている水族館。伊豆でない所も含まれるが、一応近くには間違いないので、合格としておこう。

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それにしても見事に、伊豆を一周している。峠だけは、中央にあるが、行きたいのは、その道中にある、わさび園だという事なので、問題はなさそうだ。

これを、先輩方に伝えると、了承の返事が帰ってくる。

もともと、ホテルと1ヶ所決めて、そこで観するつもりだったようだが、ユウキの意見から、目的地に合わせて宿泊施設を変える事にしたようだ。

どういう順序で廻るのかを、放課後に教えてくれると連絡がった。

俺の家で、それを聞く事になった。

今日は、雨だったので、ユウキの部活も早めに切り上がって、俺もやることがないので、早めに帰ることにした。

二人でホームで電車を待っていると、俺でも、ユウキでも、二人の科の先生でない、先生がホームで電車を待っていた。

科が違えば、部活やなにかで、顔合わせをしない限り、先生だったよなと、ふんわりしたじでしか覚えていない。

この先生も同じだ。たしか、建築家の先生だったと思う。

先生であることは、間違いないので、會釈しておく。

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向こうも気がついて、軽く手をあげて答えてくれる。どうも、俺とユウキは、セットで有名になってしまっているようだ。

先生が”あっ”って顔になる。そして、俺たちの所に急いで近づいてくる。厄介事のような気もするが、いまさら逃げるわけにも行かない。

「篠崎君と、森下君ですよね」

「はぁ」

「よかった・・・」

「え?」

「あぁ電車がもう來ますね。僕は、原はら実みのるです。建築科の2年を教えています」

「はぁ」

「明日、時間をもらえますか?し、相談したいことがあります」

「えぇかまいませんよ。生徒総會に関することですか?」

「いえ、建築科のことで・・・電子科の先生に相談したら、君たちが適任だと言われてしまいまして」

あ!丸投げされた。

「わかりました・・・。明日で構わなければ、私は、生徒総會の部屋に居ます。ユウキは部活だよな?」

「うん!でも、終わったら、生徒総會の部屋に行くよ」

「それでは、明日、放課後に、生徒総會の部屋に行きます。今くらいの時間なら大丈夫ですよね?」

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「えぇ大丈夫です」

丁度、俺たちが乗る方向の、電車がホームにってきた。

原先生に、一言斷ってから、電車に乗った。

はぁなんか、面倒な匂いがするな。

明日の放課後までに、電子科の先生を訪ねておこう。俺に、話を持ってきたってことは、ネットワークかパソコン周りのことだろう。確か、建築科でも、獨自のサーバが有ったはずだ、そのことでという話なら、多分、報系の先生だろう。俺に、丸投げしそうな人は1人しか居ない。

晝休みに、冷蔵庫を訪れれば、話くらいはわかるだろう。

「ねぇ」「ねぇ」

「ん?あぁ悪い。何?」

「ううん。なんでもない。それよりも、先輩たちは何時くらいに來る予定なの?」

「あぁユウキの、部活が長いと思っていたらしいからな。20時くらいに行くって聞いているぞ」

「そう?あと、3時間くらいはあるのね」

「そうだな」

「タクミ。ご飯は?」

「先輩たちは、食べてからくるって言っていたから、俺とユウキだけだな」

「え?今日も、克己さんも沙菜さんもいないの?」

「あぁ」

「なんか、最近見ないのだけど・・・生きているの?」

「それを言うなら、桜さんと和さんも同じだろう?」

「うーん。そうなんだけど・・・。ママは、なんか、東京の會社が大変ことになっているらしいし、パパは、いつもどおりだけど、なんか、大阪に出張って言っていたよ」

「へぇオヤジは、和さん絡みの話で、施設の立ち上げって話していた、なんでも、醫療系の施設みたいで、オフクロもそこで手伝いをするって話していたぞ」

「そうなの?」

「あぁ家からでも通える距離らしいけど、施設が部屋を用意してあるからって、そこから通っているみたいだな」

「そう・・・。タクミ。今日も泊まっていくけどいい?」

「あぁ」

「よかった!」

何を心配しているのかわからないけど、なんか、安心している。

「ユウキ。何食べたい?」

「お!」

「昨日食べただろう?」

「うーん。それじゃ、昨日と違うお!」

はい。はい。

昨日は、トンテキを焼いて食べた。付け合せの野菜は、俺の皿に移していた。

そんなに、時間もかけられないし、冷蔵庫の中にある食材を使うとしたら・・・。

「ハヤシライスでどうだ?」

「牛多めで!」

「わかった」

「マッシュルームもれてね」

「ご飯はどうする?バターライスを作るか?」

「うーん。今日は、普通でいいかな。そのかわり、炭酸スムージを付けて!」

最近、レシピサイトで見て作ってみたのが、スムージに炭酸をれる飲みだ。

炭酸水を作るマシンを購して試してみたのだが、ユウキがこれにハマった。毎日、朝と夕方にスムージを作って飲むようになった。野菜が不足気味だったので丁度良かった。

最初は、果だけだったが、野菜をれても大丈夫だということが解って、今では、野菜スムージになっている。

お腹の調子が良いのが、自分でもわかるようで、俺が推奨している、朝のヨーグルトも食べるようになっている。大量の蜂やオリゴ糖を要求されるが、食べないよりはいいだろう。

家に戻ってきた。

道路を挾んだ家も、だんだんできてきている。地下室が有るようだ。駐車場も半地下になっている作りが見えた。今では、塀ができて、見えなくなっているが、なかなか、面白そうな作りになっているようだ。どんな人が引っ越してくるのか楽しみだ。

年が近い人が居れば、ユウキが強制的に友達になるだろうから、そうしたら、家の中を見せてもらえるだろう。

玄関をって、確認するが、やはり、二人とも今日も帰ってこないとなっていた。晝間に、一度來て著替えを持っていたようだ。予定では、あと1週間は帰ってこないことになっていた。桜さんと和さんの予定も確認してみたが、桜さんは、あと4日は帰ってこない。和さんは、明日一度帰ってくるとなっていて、3日くらいこちらで仕事をしてから、桜さんと一緒に、恩師の所に行くようだ。オヤジも行く予定にはなっているが、システムの進捗次第なのだろう。

「タクミ。今からご飯作るの?先に、お風呂っていい?汗と雨で濡れて気持ち悪い」

「あぁ!そうだ、ユウキ。俺もるからな」

「わかった!」

ユウキを風呂に押し込んで、ハヤシライスの調理に取り掛かる。

これは、そんなに難しくない。チルドルームに、牛がまだ殘っている。それを使ってしまおう。

玉ねぎを半分細切りにする、殘りの半分はフードプロセッサーで細かくして、先に炒める。細切りの玉ねぎを投して炒める。牛を使うから、バターじゃなくて、植の油をしだけれた鍋で炒める。そこに、さっき炒めた玉ねぎを投。水をれて、アクを取りながら、煮込む。

その間に、ご飯を用意する。ユウキと二人だけなので、二合も炊けば十分だろう。足りなかったら、食パンもある。ご飯は、全部食べきってしまうだろうから、ガスコンロで釜を使って炊くことにした。

ハヤシライスの素があるので、それを使うことにする。ユウキが好きなブランドだから、問題はない。

セットしたタイマーが鳴った、蒸らすために、火を止める。ご飯を蒸らしている間に、ハヤシライスの仕上げを行う。

マッシュルームを適當な大きさに切って、中にれていく、丁度、水煮されたうずらの卵があったので、ユウキが好きな食材だし一緒に煮込むことにした。

炭酸水ができている事を確認して、スムージを作ることにする。

ベースは、モモでいいだろう。凍らせたモモを取り出す。一緒に、人參と赤ピーマンと桃缶のシロップを凍らせたを、スムージにしていく。できたスムージは、冷蔵庫で、ギリギリまで冷やしておく、炭酸水と混ぜるのは、ユウキの仕事になっている。

そろそろ出てくる頃だろう。

「タクミ。シャツ借りたよ」

「おぉ。ご飯できているぞ。すぐに食べるか?」

「うん。でも、その前に、水を一杯頂戴」

「テーブルの上に置いてある」

「ありがとう」

「それじゃご飯にするか!」

「うん!」

ユウキと他もない話をしながら、食事をした。

途中で、ユウキのスマホに先輩から連絡がって、部屋に戻って、なにかを話していた。

「先輩はなんだって?」

「え?あ・・・用事が早く終わったから、早めに來るって」

「ふぅーん。まぁいいかぁ解った」

ユウキの癖で、なにか、隠し事をするときに、左手で髪のる。

今も、思いっきり、左手に髪のを絡ませている。

まぁいい、なにか先輩たちに言われたのだろう。

先輩たちは、30分後に來るようだ。その前に、俺も風呂にることにした。洗いは、ユウキがしておいてくれるということだが、機械類は、ユウキに任せられない。壊しそうということもあるが、前に頼んで指を切ったので、それから、俺が洗うことにしている。

30分と言っていたが、どうせ早く到著するのだろう。あの人達はいつもそうだ。待つのはいいが、待たせるのが嫌いという格のようだ。

気にしてもしょうがないので、ユウキが風呂場でいだ制服と、俺の制服を一旦リビングに退避させる。リビングには、オフクロだろうか、俺とユウキの制服を、クリーニングから取ってきてくれている。明日行こうと思っていたが、予定がったので、助かった思いだ。

いだを洗濯カゴにれる。ユウキが、洗濯を仕切り始めてから、ネットにれて洗うと、そうじゃないで分けるように言われている。シャツは洗濯ネットで洗って、他のはそのまま洗う。も著ていないので、そのままだ。最近は、俺とユウキの洗濯だけだから、毎日は洗濯していない。3-4日に一回で十分なようだ。

風呂にって、汗を流す。

この瞬間だけは、オヤジを尊敬する。我が家の風呂は広いのだ。俺が、足をばしても十分な広さを持つ。それだけではなく、打たせ湯の機能や、かけ湯の機能もある。森下家の風呂はここまでの施設ではなく、桜さんもよく家にりに來ていた。そのかわり、森下家は庭が広く、冷凍庫が冷蔵庫とは別にあるので、バーベキューや花火は森下家の庭で行うことが多かった。子供の頃は、ビニールプールでよく遊んだものだ。

今日は、來客もあるので、頭を洗って、を洗って、湯船でしほぐしたら、出ることにしよう。

ユウキの奴・・・あれほど言ったのに・・・。まぁいい、後で文句を言ってやればいいだろう。

湯船につかって居るときに、玄関チャイムがなった。先輩たちだろう。

パタパタ音がするから、ユウキが対応しているのだろう。そう言っても、俺も風呂からでることにした。

所に出るが、タオルも著替えもない。

「おい。ユウキ!タオルと著替えがない」

「あぁぁごめん。タクミのタオル借りちゃった。かけてあるやつでよかったらつかって!著替えは、今から持っていく」

「タオル無いのか?」

「うん。ごめん。洗濯・・・乾いていなかった」

「あぁいいよ。ユウキ。借りるな」

「うん。いいよ!!」

なにか、ユウキの嬉しそうな聲が聞こえてきた。

なにか、先輩たちからいいお土産でも貰ったのだろう。ドアの隙間から、手が差しべられた。俺の下著と作務だ。

「これでいい?」

「あぁありがとう。先輩たちは?」

「リビングに居るよ」

「髪の乾かしたら、行くよ」

「わかった」

「そうだ、ユウキ。風呂にって、お湯を使ったら、追加しておいてくれよ。溜まるまで時間かかるからな」

「えぇだって、沙菜さんが、水は貯めなくていいって言っていたよ」

「オフクロは、よく斷水する所の人だからな。いいよ。気にしなくて」

「うーん。わかった。でも、お湯は殘っていたよね」

「あぁもうし有ると嬉しいかな」

「わかった!覚えておく・・・予定で居るね」

「はい。はい。そのうち、自で溜められるようにしておくよ」

「うん。そうして!」

ドライヤーで簡単に髪のを乾かしてから、作務を著て、リビングに戻る。

ユウキは、今日もシャツだけで過ごすようだ。俺の制服のシャツを上に羽織っているだけだけど、まぁし暑いから丁度いいのかな?

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