《俺は、電脳世界が好きなだけの一般人です》第五話 報告と顛末
「原先生。これを見てください」
「あぁ村上くんが言っていましたよ」
「え?彼は、なんて言っていたのですか?」
「”製図や文章作に便利なツールを沢山集めてあります”だと思いますよ」
「そうですか・・・先生、確かに、これは便利なが多いです。しかし、ほとんどすべてが、市販のです」
「えぇそうですね。彼は、自由に使えるだと言っていましたよ?」
あっダメな人だ。
ヘルプを呼ぼう。呼び出しは、寢ぼけている優先輩の畫いいかな?
《間違えて、梓先輩のスマホのメッセージに送ってしまった!!困った。そうだ。梓先輩に、”優先輩のアドレスと間違えて、優先輩の寢ぼけている畫を送ってしまいました。ごめんなさい”と送ればいいかな?あれ、梓先輩に送るはずが、間違えて、優先輩のアドレスに送ってしまった》
ドアが開けられる。
「キミ!なんでこんな素敵なを持っているのだ?もっとあるだろう?出し給え!」
「タクミくん。なんで?あれなんで?え?え?ダメだからね」
きっちり2分。
「あぁすみません。アドレスを間違えてしまったのですね。あれは、前に先輩たちが俺の家でウトウトしている所を撮影したで、俺が持っているのも問題だと思ったので、優先輩に返そうかと思ったのですよ。それで、アドレスを間違えてしまったのですね。怖いですね」
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「ふぅむそう言われれば、これ、この前の優の格好だな。キミ。ありがとう。貴重なだな。僕の寶にするよ。お禮は期待してくれ!」
「いえいえ。俺が間違えて送ってしまったので、できましたら、優先輩にかえして、それは削除してください。お願いします。優先輩。申し訳ない。そういう事ですから、渉は梓先輩にしてください。お二人。ちょうどよかった話に加わってください」
「まぁそうだな」
「タクミくん。それなら、電話してくれればいいのに・・・」
しだけ涙目になっている優先輩と、ウキウキしている梓先輩を橫に置いて、話を再會する。
「先程、先生には話しましたが、建築科のサーバだと言われている。パソコンの外付けHDDには、市販ソフトやマジコンで使うROMが大量に置かれていました」
「キミ!それは本當かい?」
「はい。殘念ながら」
「でも、タクミくん。市販ソフトの場合、ライセンスキーなんかが必要になってくるわよね?」
「えぇ丁寧に隠しファイルで・・・ほら、市販ソフトと同じ名前のテキストファイルが見えますよね。この中は・・・ほら、ライセンスになっています」
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「え?でも、でも、最近のは、ネットワーク認証とかで、ライセンス數がカウントされているわよね?」
「そうですね。そのために、當時って言っても、一年前ですが、その時に、最新のではなく、古い、その手の認証ではないものばかりだと思いますよ。全部のソフトを知っているわけではありませんから、違うかも知れませんけどね」
先輩方二人は、問題の深さがわかってくれたようだ。よかった、學校全が腐ってるわけではなさそうだ、一部の生徒が腐っているだけで、それ以外の生徒は常識を持ってくれている。
問題は、教師の方だな。原先生は、まだ若い先生だから、パソコン・・・サーバの管理を押し付けられた可能がある。それで、途方に暮れていた。そんなじだろう。知識が無いだけならいい。教えれば覚えてくれる。一番まずいのは、知識があるのに、まぁ大丈夫だろうという認識でいている場合だ。原先生の場合には、先程の対応から、単純に”知識有ると思っている”人からの説明で納得していたじだろう。
「原先生。正直にいいます。これ、訴えられたら、安く見て1千數百萬。下手したら、數千萬クラスの賠償請求が來てもおかしくありません」
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「え?だって?大丈夫なのでしょう?」
「そうですね。ソフトの方は、學校で使っているからって値引き渉が可能かも知れません」
「で、ですよね?」
「えぇアカデミックパックとかもありますから、ライセンスが確認されて、しっかり管理していけば、大丈夫でしょう。そうだ、梓先輩。聞き忘れていましたが、上地は、部活連の會長でしたよね?その後の會長は」
「キミの予想通りだよ」
「ちなみに今の・・・は、ユウキに聞けばわかりますかね?」
ユウキに電話する。
『ユウキ。今の部活連の會長は、建築科の男子か?』
『なにいきなり・・・ちょっとまって』
なにやらゴソゴソしている。
『うん。選挙で、デザイン科の・・・安倍くんになっているよ?なにかあったの?』
『あぁ帰ったら教える。今は、忘れてくれ』
『わかった!まだかかりそう?』
『そうだな。あと1時間くらい見てくれたらいいかな』
『了解。食堂に行くかもしれないからよろしくね』
『わかった。俺の財布そっちにおいてあるからな』
『ゴチになります!』
先輩たちがなにやら生暖かい目で見ている。
「原先生。安倍って生徒を知っていますよね?」
「もちろんです。今、生徒の対応を彼がしています」
「生徒の対応?」
「え?あっ建築とデザインだけなのですか?パソコンの使い方を教えたり、サーバの使い方とかを教えているのが彼です」
「・・・・もしかしなくても、村上からの推薦ですか?」
「申し訳ない。そこはわからないですが、村上くんと同じ部活だったと思います。確か、ハンドボール部だったと思います」
「先輩!」
「あぁそうだ」
ハンドボール部に踏み込むか?
生徒総會の権限を使えばできるかも知れない。パケットの監視を強めるか?
「すみません。話を戻します。この、アイコンが何も出ていないファイルが沢山ありますよね?」
「えぇありますね」
原先生にも確認してもらった。
「俺も、手元にマジコンは持っていないので、確実では無いのですが」
「キミ。そのマジコンとは何だね?」
「簡単に言えば、ゲームソフトのコピーを作ったり、コピーからゲーム起ができるようにするです」
「違法なのか?」
「個人的には、違法ではないと思います」
「そうなのか?」
「はい。極論ですが、DVDやBDの違法コピーが大量にあるからと言って、DVDプレイヤーやBDプレイヤーは違法では無いですよね?」
「なんとなく騙されているような気がするが・・・」
「えぇ噓でも本當でもない事です。しかし、市販のDVDソフトやBDソフトを、認められた権限でコピーしたりするのはOKでも、それを超えてネットにアップしたり、他人に與えたりしたらダメですよね」
「當然だな。だから、僕も買ったソフトは、優と二人っきりで楽しむ事にしている」
「梓先輩の趣味嗜好は置いておくとして、これらのソフトは、違法にダウンロードされてきた可能が高いです」
「え?そうなのか?」「し、篠崎くん。それは本當ですか?」
「えぇ殘念ながら、そうですね。建築とデザインの男子生徒が何人居るのか・・・ざっと200名くらいですか?ハンドボール部が発生源だとして、部活関係者をれても、300名程ですか?」
クラスで30名。建築とデザインはそれでも子が多い。男子は、1學年40名で、3學年で120名。多く見て、200名。部活連はもっとないだろう。でも、多く見て300名。
「そうだな。200と考えれば十分だと思うぞ」
「そうなのですね。それでは、200名とします。ここにっている數は、2,891ファイル。計算しやすいように、2,800としましょう。一人あたり、14本となります。概算ですが、一人あたり、約8萬程度のソフトを買った事になります。それも、かなりのマイナーなソフトもあります。普通に考えてありえないでしょう」
俺のSurfaceから、HDDのに接続して、いくつかのファイルのプロパティを見ていく。
あぁやっぱりあったね。
「このファイルは、ウィルスが混されています。これは、ロシア語だと思いますが、優先輩?」
「そうね。ロシア語だね。他にも、ハングルも有るみたいだね」
「建築科は、ロシア語やハングルが堪能な生徒が多いのですね」
「キミ。嫌味は言わないでしい」
「すみません。でも、これが現実です。これは、海外の違法サイトにアップロードされた、日本のゲーム會社が魂込めて作ったゲームをコピーして、て、敬意も何も抱かないで己ののみに邁進した結果です。俺も、もっとログの監視を強めればよかったです。外部からの接続はできなかったと思いますが、一応調べてみます」
報流出だと思っていたら、もっと大きな大蛇が潛んでいた。
まだセキュリティが甘くて、報流出していただけの方が良かった。
報告書を上げる事になったが、無償での作業が、また心を重くした。多分、これ會社規模でやっていたら、會社が吹っ飛ぶレベルの問題だ。學校だからと甘く見る事はできないだろう。
建築科の男子全員の首が飛ぶレベルの問題だ。それだけではなく、部活連が絡んでいたりしたら・・・活停止になる部活が10やそこら出ても不思議ではない。
先輩たちもその可能を考えている。
厳の意味で、建築科と建築デザイン科は違う科だが、先生のほとんどが同じだし授業容も同じが多い。その科が消滅してしまう可能さえある。學校側の判斷に任せる事にするか?
本來なら、ACCS一般社団法人コンピュータ・ソフトウェア著作権教會に訴えるのが正しい対応だろう。
學校の良心に期待しよう。
--- 後日
學校は、ACCSに自ら訴えでた。
多額の賠償請求に関しては、免れたようだ。建築科の教師數名と、部活連の管理教師、ハンドボール部の監督及びコーチの首が飛ばされ、校長と副校長と、全日制の事務局長と事務局長次席が、役職応じた給與カットがなされた。
生徒としては、安倍は自主退學。その他の生徒に関しても、長い者で30日の休學処分。ハンドボール部は、やはり部室に大量のあってはならないが存在していた。パソコンの中からは、無修正の畫。盜撮用のカメラまで有った。それらの購資金は、上地が部活連の予算や生徒會の判子を偽造して作した請求書から出ていた。
村上も、同じ事をしていた。學校は、二人を呼び出して、問いただした。認めなかったので、訴える事になってしまった。
そして俺は・・・
「校長!なんで俺が、部活をやっていない俺が、部活連の會長を兼ねないとならないのですか?だったら、部活連を潰して、生徒會に吸収させればいいと思うのですが?」
「篠崎くん。できない事を言わないでしい。生徒が作った規約は読みましたよね?」
「えぇ抜け道がないか、必死に探しましたが、殘念ながらなかったです。唯一抜け道だったのが、生徒総會への吸収だけでしたよ。本當に殘念な事にね」
「わかってくれて嬉しいよ。學校としては、どちらでもかまいませんよ?ただ、今後の事を考えると、吸収しないほうがいいでしょうね」
「嬉しいお言葉です。私もそう思います!よ!えぇ本當にね!」
「そうでしょう。キミが兼ねるのが落とし所としては一番なんですよ。私としては、鵜木先生の教え子の子供にこんな事を頼むのは殘念ですけどね。キミがやらないと、桜君の娘さんがやることになるのですよ。次點は彼でしたからね」
「はい。はい。鵜木さんの名前を出されたら、オヤジや桜さんに何言われるかわかりませんからね。やりますよ。やりゃぁいいのでしょ!」
「そうです。最初からそう言ってもらえればよかったのですよ。おかげで、克己くんや桜くんや、和ちゃんに連絡しなくて済みましたからね」
ソファーに座りなおした
「校長先生。1つお願いと、1つお聞きしたい事が有るのですがいいですか?」
「えぇいいですよ。私にできる事なら、葉えますよ」
「ありがとうございます。まずはお願いですが、學校の中に、コンプライアンスを學べる場所を作ってください。外部から講師を招いて、月に數回教員全員と事務員全員と希する生徒にけさせてください。”科を作れ”は、無理だと思います。部活というじでもないので、講習會とかになるとは思いますが、できますか?」
校長はし考えてから
「いいでしょう。講師は、克己くんか、和ちゃんに頼めば出てきますよね?」
「はい。大丈夫だと思います」
「それで聞きたい事とは?」
「簡単な事です。オヤジと桜さん・・・それに、和さん。あと、真一さん。あと、安城幸宏さんと、井原聡子さん」
なにか知っているのだろう。
「あと、朝日由紀さんは、どういった方たちで、オヤジたちはどうして、ここまで結束が固くて、それでいて、その業界である程度の認知度が有るのですか?」
校長は、かけていたメガネを外した。
「篠崎くん。それは、私の口から言えません。私が・・・僕が、しっかり、彼らを、いや、彼たちを見ていたら、違った結果になったかも知れない。僕たちは、そらしては行けない事から、目をそらしてしまった。だから決めた、森下桜が、僕の所に來て、”警”になったと言った時に、僕たち大人が目をそむけた事を見続ける事に・・・申し訳ない。僕の口からは、これ以上は言えない」
「長嶋校長。校長も、関係者なのですね?」
「そうです。ただ、僕は運が良かっただけです。桜くんに、克己くんに、救われたのです」
「わかりました。ありがとうございます。オヤジたちも、2年後に話してくれると約束してくれています。それまで待とうと思います」
「そうか・・・あと二年だったな。克己くんと桜くんに、その時には、僕も行きたいが問題ないか聞いておいてくれないか?」
「わかりました。それでは、校長。よろしく願いします」
「あぁわかった。キミにも苦労をかけるが、今切れるカードでキミが最大戦力なのだ。済まないが踏ん張ってくれ」
「えぇわかりました。俺は、俺のできる範囲でやってみます」
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