《俺は、電脳世界が好きなだけの一般人です》第五話 日常と會議
電脳倶楽部への依頼と指導を終えた。
文化部の一部が、早速サイトに果を載せ始めた。サイトのデザインも、電脳倶楽部の面々が調整をしてくれる。
週末はユウキと過ごした。
ユウキが、參考書を買いに行きたいと言うので、街の本屋に向かった。
「ユウキ。參考書は見つかったのか?」
「うーん。良いのがなかった」
「他の本屋に行くか?」
「いいよ。ネットで噂を聞きながら探してみる」
「ユウキが、それでいいのなら、良いけど・・・。本は、実を見ないと、わからないと思うぞ?」
「そうだけど、參考書だから、大丈夫だと思うよ」
「わかった。無いのなら・・・」
時計を見ると、1時をしだけ過ぎていた。
「晝を食べてから帰るか?」
「うん!僕、ハンバーグがいい」
チラと”さわやか”の前を見ると、數名しか並んでいない。奧にも並んでいるだろうけど、1時間くらいで順番になるだろう。
「いいけど、並ぶのか?」
「ううん。タクミ。北街道のお店・・・。ほら・・・。太い道の方の!」
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「あぁ”でみぐら亭”か?」
「うん!」
「混んでいるかもしれないから、その時は、”一休”でいいか?」
「お好み焼き?いいよ!」
晝飯を決めてから、停めていたバイクに戻ってから走り出す。でみぐら亭は予想通りに混んでいた。一休も混んでいたが、ちょうどれ替え時になっていて、手前のテーブルに座れた。お好み焼きをそれぞれ注文して、ヤキソバの大盛りを二人でシェアするために注文する。
家に帰ってから確認したら、海野さんからメールがっていた。
時間と場所が決定したようだ。
後出しジャンケンのようで心苦しかったが、俺の主張が認められた。
施設や文化部のショッピングカートの諸問題が発生した時に、対応してもらう窓口を未來さんが擔當してくれることになった。正確には、未來さんのところにったばかりの弁護士だ。
會議に弁護士の同席が認められたのだ。そのために、俺も學生であるとは言わないで、オヤジに騙されて作った會社の名刺を出せば大丈夫だろうと言われた。そのために、スーツを新調した。ユウキは、褒めてくれたが、車を出した梓さんが”馬子にも裝”と言っていたのが気になるが、似合っているとは思えない。
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當日になって、未來さんと合流して、県庁に向かう。
ロビーで待っていると、海野さんが迎えに來てくれた。未來さんとは面識があるようだ。簡単に事前の打ち合わせを行って、會議室で待っていると、いかにも営業だと思われる人がってきた。
挨拶をして、渡された名刺を見ると、部署が違っている。
海野さんも気がついたようで、早速、理由を訪ねる。どうやら、メンテナンスや地方の施設を擔當する部署の営業だと言っているが、要するに”ババを引いた”部署の人間なのだろう。
話の始まりは、海野さんだ。
俺が作した資料を、営業に見せる。もちろん、海野さんが清書しているだ。俺と未來さんにも、同じが渡される。俺の立場は、施設から業者が來てOSを替えてからエラーが出ると、苦が寄せられた。業者に質問して修正を依頼すると、契約外だと言われたので、近隣で対応が可能なシステム屋を探して対応してもらった。その対応したシステム屋の人間だと紹介された。未來さんは、施設の擔當弁護士と紹介された。弁護士まで來ていると思っていなかったのか、業者の営業は焦り始めた。自分たちが行っている容を把握しているのだろう。
海野さんは、資料の説明の前に、契約に関しての確認を始めた。
県と締結した契約書には、再委託は止とされている。問題や不合も、3営業日以で、対応するとなっている費用に関しては言及していないが、通費など”県が定める費用”となっている。
「まず、確認ですが、13施設を擔當していただきましたが、社が作業をされたのですよね?」
「え?あっはい」
いきなり直球を相手に投げる。
契約の確認をしているので、違うとは言えない狀況を作っておいて、確認する。常套手段だ。
「わかりました。それで、この作業は、社が考えて実行したのですね」
「・・・」
違うとは言えないし、認めるわけにも行かない。不正行為ではないが、問題がある行為だ。
未來さんに契約書を読んでもらって、問題になる行為を説明してもらった。問題があるのは、各クライアントに遠隔作が可能なアプリケーションをれてセットアップを行っていることと、サーバにデータを送信していると思われる部分らしい。ルータの設定変更は、OSを変更したことで変更が必要になったと強弁が出來てしまうらしい。だが、クライアントにソフトをセットアップするには、各施設の責任者に承諾をもらわなければならない。各施設は、そんな説明をけていないと言っている。作業書や、納品書にも、遠隔作が可能なアプリケーションの名前は書かれていない。納品書に書かれていたら、”説明はした”と言い訳をされてしまった可能が有った。
「篠崎さん」
「はい」
海野さんが俺に話を振ってくる。事前の打ち合わせ通りの流れだ。
「篠崎さん。この作業は間違い有りませんか?」
「はい。ルータの設定が改悪されていて、外部からの侵が可能な狀態になっていました」
「それは、Windows10の設定を」「あっ大丈夫です。俺は、プログラマですが、OSの設定でルータをいじる必要がない程度の話は知っています」
営業が何か言いかけたのを、打ち合わせ通りにぶった切った。
「他にも、サービスでプログラムが起するようになっていました。それと、遠隔作を行うためのプログラムがっていました。ユーザ名は、施設の人たちが知らない名前でした。それから、サービスで起するプログラムは、外部のサーバに用意されていた、WebサイトにPOSTでデータを送信していました。パケットを見ると、SSLで暗號化されていたので、容までは追えていませんが、サイトではIPアドレスと識別番號が力されるフォームがありました」
「篠崎さん。間違いはありませんか?」
「ありません。裁判でも、どこででも宣言しますし、説明します」
俺が、裁判という言葉を口にしたので、営業は顔を悪くする。
「そうですか。篠崎さん。私は、システムに関して、詳しくないのですが、設定変更と、セットアップされたアプリケーションで何ができるのですか?」
「そうですね。遠隔地からのメンテナンスが出來ます」
「しかし、それは契約にっていません。他には?」
営業が口を出そうとしたが、海野さんはが先に俺におかわりを求める。
はじめから決められている流れだが、逆転の目は無いのだろう。
「ほかですか?」
「えぇ報流失や、ハッキングなどの心配は無いのですか?」
「報流失の可能は否定出來ないです。部のパソコンに侵できる経路が設定されていました。それに、怖いのは踏み臺にされる事ですね。被害者なのに、加害者になってしまいます」
その後は、海野さんと未來さんが、俺に質問する形で話を進んだ。
所々、営業に質問という確認をしているが、殆ど期待している返事ではない。”システムに詳しくないので”が枕詞で、”私にはわかりません”が続くだけだ。中に質問容がるだけで、返事は変わらない。
いつまでも、これでは時間の無駄になるので、海野さんが締めにる。
「貴殿では、”わからない”のなら、誰なら解るのですか?今日は、メンテナンスの話だと言っておいたのに、システムが解る人はどうしてご同席していただけなかったのですか?それに、私たちは、中央から推薦があった社を信頼して13施設を擔當していただいたのです。後ほど、擔當部署を通して抗議させていただきます。今後の対応は、社から、誠意のある返答を待ちたいと思いますが、いつまでに今後の対応をまとめていただけますか?」
機を指で弾きながら、海野さんは営業に最終通告に近い話をする。
その上で、別の紙を取り出した。質問事項が書かれた紙だ。
・施設に來た者の連絡先が社になっていない理由
・ルータの設定変更の理由
・サービスで起したプログラムの概要説明
・サービスで起したプログラムが必要ななら、ソースコードの開示
・遠隔作プログラムをれた拠と理由
営業は、すごい顔で、俺と未來さんと海野さんを睨んでから、紙をひったくるようにして席を立った。営業として考えても最低な対応だ。
「篠崎さん。未來先生。今日は、ありがとうございました。あとは、こちらでまとめます」
「わかりました。海野さん。可能な範囲で構いません。顛末をお聞かせ下さい」
「當然の権利ですね。解りました。手配いたします」
會議は、それで終わった。
俺も、あとは未來さんに任せることになった。
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