《俺は、電脳世界が好きなだけの一般人です》第六話 勉強會4

発表が終わる。

上位のソースコードが並べて表示される。

本當に、些細な違いで結果が違ってくる。IF文の書き方だけではない。代のタイミングでも違いが出てくる。

最速は、電脳倶楽部の1年生だ。勉強してきているのがわかる。通常の業務用のアプリでは使わないテクニックを使っている。必要になるメモリを先に確保していたのだ。プログラムの答えは一度かせば解る。そこから確保すべきメモリの量を計算しているのだ、”ずる”と言えば”ずる”なのだがルールに規定していない。スレッドを使ってこなかっただけよかったのかもしれない。

一年生には、UMPCと余って居た100GB程度のSSDを景品として渡した。選んだ、UMPCは、スペックではなくバッテリーの大きさで選んだようだ。低スペックというわけではないが、バランス型のUMPCを選んだ。開発ではなく、趣味にしている小説を書く為にしかったと笑っていた。

勉強會のメンバーは、それほど大きな違いはなかった。

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ソースが同じように見えても、書き方の違いで速度には差が出る。どこまで調査してテストを実行したかで結果が変わってくる。些細な書き方の違いだ。

上位者の発表が終わって、景品を渡した。

昨晩、考えた。スケジュールを発表する。

勉強會が始まる前に、戸松先生にも津川先生にも、電脳倶楽部の対象者にも許可を貰っている。

「十倉さんたちには、二つに分かれてもらいます。チームごとに、フロントエンドを擔當してもらいます」

「ちょっとまて、篠崎!俺たちは、この前、プログラミングを始めたばかりだぞ?」

「わかっています。だから、戸松先生と津川先生と電脳倶楽部がサポートでります。それで、十倉さんと安池さんには、各チームのリーダーをお願いします」

十倉さんと安池さんは、三年生だ。

二年生や一年生は、來年も學校に居る可能が高いし、継続して特別授業をけてもらえる可能がある。しかし、3年生はあと數ヶ月で卒業してしまう。リーダーになって調整役を頼むしか無い。

「わかった」「あぁ」

二人は、急に振られた話しにも関わらず承諾してくれた。

「それで、篠崎。何を、やればいい?」

十倉さんの問いかけに、俺は用意していた資料を配布する。

作ってもらうは、二つ。

一つは、データベースの死活管理用のプログラムだ。

もう一つは、APIのパフォーマンスを管理するプログラムだ。

仕様に関しては、俺が作って先生たちに見てもらってある。

両方とも、システムには必要ではないが、あって困るものではない。それに、意外と作り出すと、拘って作ることができる。二つのプログラムを作る上での必要になってくるAPIはすでに作ってある。

「篠崎。これを、俺たちが?」

「そうです。十倉さんと安池さんには、もうしわけないのですが、完しない場合には、チームがそのまま引き継ぐことも考えています」

「おっそうか、わかった。まずは、作り方を教えてくれ、想像も出來ない」

安池さんも、十倉さんの意見に賛同するように頷いている。

殘りの時間を使って、開発ツールの説明を行う。

學校のパソコンに、Visual Studio をれて良いという許可も貰っている。ライセンスは、コミュニティ版だ。アカデミック版でも良かったのだが、自宅で同じものを使おうと考えると、コミュニティ版のほうがいいだろうと判斷した。ライセンスの問題が発生しないので、學校にも文句を言われない。

インストールは次の特別授業で行う。そう思っていたが、特別授業をけていたメンバーが、今日の授業を延長して、インストールだけは終わらせたいと言い出した。先生たちが見ていてくれると言っているので、任せて帰ることにした。

基地に戻ってから、戸松先生からメールで狀況が伝えられた。

皆が前のめりになっているのは、プログラムが楽しくなってきているかららしい。電脳倶楽部の面々は、予算が増えてしかった技書が買えて読めたり、アカデミック版のソフトが購出來たり、すぐには必要ないけどってみたかったソフトにれるようになって嬉しいようだ。

ユウキからメッセージがったので、リビングで帰りを待っている。

「タクミ!ただいま!」

「おかえり」

「タクミ。今度の日曜日は、暇?」

「うーん。予定は何もないよ」

「僕、買いに行きたい!」

「いいけど?何を買いに行く?」

「下著!しまむらに行きたい。あと、また本屋に行きたい」

「わかった。しまむらは、どこでもいい?」

「うん。北街道のしまむらでいいよ。あと、お壽司が食べたい!」

「わかった。それじゃセノバの本屋に行って、北街道のしまむらに寄ってから、エンチョーにある流れ鮨に行くか?」

「うん。お願い」

「わかった。本は、セノバでいいのか?」

「うん。マンガと小説を頼まれただけだから、大丈夫だよ」

「なんだ、それなら、通販でもするか?」

「ううん。セノバでいいよ」

「そうか、わかった」

久しぶりに二人で過ごせるから、デート気分で行けばいいよな。

日曜日に、ユウキと買いにでかけた。

ユウキは、本屋で本を探すのが苦手だ。

結果・・・。俺が、ユウキからメモを渡されて、本を探した。

全部で、13冊。訳は、マンガが、4冊で、小説が9冊だ。

マンガはすぐに見つかった。新刊だったようで、新刊のコーナーに置いてあった。

小説は、新刊ではなかったので、探すのにし苦労したが、店にある端末で本を探して見れば、全部が店頭にあると示されていた。

全部の報を印刷してから、一冊一冊探していった。

「ユウキ。これでいいか?」

メモを見ながら、本を確認している。

「うん。ありがとう」

本を持って、會計に並んだ。

混み合う時間でもなかったが、客足が増えてきた。

本屋から、エレベータで地下まで移する。地下からバスターミナルの方に抜けてから、地上の駐場に向かう。

バイクの荷臺に本を固定して、しまむらに向かう。

ものの下著や複數のサイズで購している。これも、頼まれたものだろう。和さんの仕事の手伝いなのだろう。

「タクミ。ありがとう。お壽司は、僕が出すね」

「ん?」

「ママから、タクミと食べてきなさいと渡されている」

「そうか、ありがとう」

「行こう!」

「あぁ」

本を一度外して、しまむらで買ったと一緒に荷臺に固定する。

そのままジャンボエンチョーまではすぐだ。

壽司屋は、すんなりと座れた。

された席で、タブレットで注文をする形だ。

二人とも、初めてではないので、注文方法はわかっている。

それに、注文するも大同じだ。

味噌を頼んで、白魚から始まって、やタコ・イカを頼む。炙りを頼んでから、変わり種を頼んで、マグロを食べる。最後に、軍艦と巻で締める。

ユウキは、シラスの軍艦を頼んでから、エビや変わり種を頼んで、ホタテを頼む。その後で、炙りを頼む。これを、2セット位食べてから、巻で締めるじだ。

この店は、ネタが大きいので、お腹にも溜まりやすい。

それだけではなく、注文がタブレットなので、”さび抜き”と”さび有り”が頼めるのがユウキにはポイントが高いようだ。ユウキのお気にりだ。

「あっタクミ。帰りは、ママの所で降ろして、荷を渡してくる」

「わかった」

ユウキを、森下家の前で荷と一緒に下ろす。ユウキは、そのまま和さんに荷を渡してから帰ってくると言っている。俺は、基地に籠もると伝えた。

基地にると、戸松先生から連絡がっていた。

休みなのにと思ったら、今日、サーバが導される予定だったのを忘れていた。俺は立ち會わないと伝えてあったのでスケジュールにれていなかった。

と設置は問題なく行われた。サーバは、戸松先生たちが使っている教員室に置かれる。

24Uのサーバラックだ。いわゆる、ハーフラックだ。UPSも付いている。サーバは、全部で4臺だ。高スペックのサーバを1臺よりは低スペックのサーバを買えるだけ頼んだ結果だ。

アクセス數や扱うデータから、それほど高スペックは必要ないと考えている。

最小構でサーバを作ればいいだけだ。

週明けから、電脳倶楽部がサーバを作り始める。テストサーバと開発サーバはすでに稼働しているので、開発は進められている。

やっと、本格的な開発が開始される。

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