《僕はまた、あの鈴の音を聞く》No.19 UrEsiNOつむぎ その2
僕と転校生が、ちゃんと話すことが出來たのは結局、その日の放課後のことだった。
「ねえ、突然だけど信義君って呼んでも良い?」
「別に構わないが......」
「じゃあ信義君!突然だけど、これから學校を案してもらっても良い?」
僕の言葉を遮るように、は早口でまくしたてた。
「案?」
「そう、案。私まだ転校してきたばかりだからこの學校の事あまり知らないの。だから信義君、隣のよしみということで、引きけてくれない?お願いします!」
「まぁ、斷る理由もないがそれよりも......」
「ありがとう!」
「おい、話を最後まで......」
「レッツゴー!!」
ー話聞かない奴かよ。
その後、僕は一通り學校を案した......。
正確には、嬉野紬が走りそれを僕が追いかけ、聞かれたことに答え、また追いかける鬼ごっこのような形になった。
「ところでさ、信義君」
學校案も、殘り一教室というところで、突然嬉野紬は立ち止まった。
「はぁ、はぁ、なんだよ。というか、もう走るな......」
「私がこの學校に転校してきた理由、覚えてる?」
「相変わらず話を......!!」
まさか向こうから話を振るとは.......。
「たしか、來たかったから來たとか言ってたやつか?」
僕は息を整えながらそう言った。
「そう......だけどね、実際はちょっと違うんだ」
その時、僕の攜帯が振し、確認した。
(なんだ?......茜?)
「信義君」
しかし、嬉野紬が話しかけ僕は一度攜帯を閉じた。
すると今度は、嬉野紬が自分のポケットに手をれ何かを取り出しながらこう言った。
「私、小さい時にね、この街である男の子に出會ったんだ...。でも、私は引っ越しちゃうことになって、その時その男の子にこれをもらったの......」
「......!?」
ーチリン
「信義君。これ、知ってるかな?」
剣聖の幼馴染がパワハラで俺につらく當たるので、絶縁して辺境で魔剣士として出直すことにした。(WEB版)【書籍化&コミカライズ化】【本編・外伝完結済】
※書籍版全五巻発売中(完結しました) シリーズ累計15萬部ありがとうございます! ※コミカライズの原作はMノベルス様から発売されている書籍版となっております。WEB版とは展開が違いますのでお間違えないように。 ※コミカライズ、マンガがうがう様、がうがうモンスター様、ニコニコ靜畫で配信開始いたしました。 ※コミカライズ第3巻モンスターコミックス様より発売中です。 ※本編・外伝完結しました。 ※WEB版と書籍版はけっこう內容が違いますのでよろしくお願いします。 同じ年で一緒に育って、一緒に冒険者になった、戀人で幼馴染であるアルフィーネからのパワハラがつらい。 絶世の美女であり、剣聖の稱號を持つ彼女は剣の女神と言われるほどの有名人であり、その功績が認められ王國から騎士として認められ貴族になったできる女であった。 一方、俺はそのできる女アルフィーネの付屬物として扱われ、彼女から浴びせられる罵詈雑言、パワハラ発言の數々で冒険者として、男として、人としての尊厳を失い、戀人とは名ばかりの世話係の地位に甘んじて日々を過ごしていた。 けれど、そんな日々も変化が訪れる。 王國の騎士として忙しくなったアルフィーネが冒険に出られなくなることが多くなり、俺は一人で依頼を受けることが増え、失っていた尊厳を取り戻していったのだ。 それでやっと自分の置かれている狀況が異常であると自覚できた。 そして、俺は自分を取り戻すため、パワハラを繰り返す彼女を捨てる決意をした。 それまでにもらった裝備一式のほか、冒険者になった時にお互いに贈った剣を彼女に突き返すと別れを告げ、足早にその場を立ち去った 俺の人生これからは辺境で名も容姿も変え自由気ままに生きよう。 そう決意した途端、何もかも上手くいくようになり、気づけば俺は周囲の人々から賞賛を浴びて、辺境一の大冒険者になっていた。 しかも、辺境伯の令嬢で冒険者をしていた女の人からの求婚もされる始末。 ※カクヨム様、ハーメルン様にも転載してます。 ※舊題 剣聖の幼馴染がパワハラで俺につらく當たるので、絶縁して辺境で出直すことにした。
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