《僕はまた、あの鈴の音を聞く》2章 No.2 アレカラ

ーー僕達• •はその後、例の公園へと向かっていた。

これはその道中の話。

「信義さん。大丈夫ですか?」

木霊朱莉。

し前から僕の家で居候をしている従兄弟だ。

「何が?」

力に自信がないのを、心配してくれているのだろうか?

「だって......その.......」

「ああ、あれのこと• • • • •。うん、びっくりしたけど心配することじゃない」

しかし何故だが木霊• •は、言葉を詰まらせたままだった。

「あっ、見えたよ」

「.......」

家からおよそ2キロ程の場所にある公園。

この暖かさもわり、なんとも言えない心地よさを出していた。

「穂波さんは.......あ、いましたね」

その穂波は、僕らを見つけるや否や、

「もう、遅刻だよ。二人とも• • • •。」

「ごめん。つい寢坊しちゃって」「すみません」

そして僕らは公園のベンチに座った。

「しん君。あれから• • • •大丈夫?」

「うん。なんとも......とは言えないけどね」

雲ひとつない日差しが、僕らを真っ直ぐ照らしている。

それが、とても穏やかな気持ちにしてくれるようだ。

「ね、ねぇ。せっかくだから近くのデパートにでも行かない?」

穂波がベンチから立ち上がり、そう提案した。

「僕は良いと思います。信義さんはどうですか?」

「勿論良いよ」

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