《僕はまた、あの鈴の音を聞く》2章 No.3 引っかかる
僕らはその後、公園近くのデパートに向かった。
「しん君、朱莉ちゃん。まずは本屋に行ってみない?」
まず初めに、穂波の提案に従って僕らは本屋へと向かうことにした。
「本屋って、全ての本を売っているのかな?」
単純な疑問を呟くように言ってみた。
「それはないと思います。仮に全ての本を常識の範囲で売り切れにならないくらい蓄えるとすると、ここのデパートが埋まっちゃいます」
「えっ!そんなに.....」
また一つ、知らないことを知った。
僕と木霊がこうして會話してる中、穂波は熱心に何か探していた。
「ねぇ、穂波。何を探しているの?」
「えっ......わっ!い、いや〜、何でもないよ〜。ほら、しん君は朱莉ちゃんとあっちで待ってて」
慌てて、先ほどまで手に取っていた本を僕に見られまいと背中に隠す。
「分かったよ。待ってる」
「うん、待ってて......」
それから、僕らはデパートを満喫した。
服屋や雑貨屋。文店にゲームセンター。
晝食をフードコートで済ませ、僕らは次に向かうところを相談していた。
その時、僕は遠くにいる青年• •が目に映った。
ぼんやりと見える。
長は僕と大差なく、どこにでもいるような青年。
誰かは分からない。
けど、何かが引っかかる• • • • • • • •。
ーー知ってるのか?
ーー知らない、いや、思い出せない。 
そして、そいつ• • •は人混みへと紛れていった。
【書籍化&コミカライズ】偽聖女と虐げられた公爵令嬢は二度目の人生は復讐に生きる【本編完結】
【秋田書店様 どこでもヤングチャンピオン様にてコミカライズ連載中】 【2022年 7月 ベリーズファンタジー様にて書籍発売】 「婚約破棄だ!!!」 好きな男性と無理矢理引き離されて、婚約したはずだった第一王子に公爵令嬢リシェルは一方的に婚約を破棄される。 無実の罪を押し付けられて。 リシェルには本來別の婚約者がいた。 心に決めた婚約者が。 けれど少女リシェルに、「聖女」の神託が降り、彼女の人生の歯車は大きく狂ってしまう。 無理矢理愛しい人との婚約を解消され第一王子ガルシャの婚約者とされてしまうのだ。 それなのに現実は殘酷で。 リシェルは聖女の力を使えず、聖女の力が使える少女マリアが現れてしまった。 リシェルは偽聖女の烙印を押され、理不盡な扱いを受けることになるのだ。 愛しい人を聖女マリアに奪われ。 マリアと王子の失策を背負わされ拷問に近い暴力の末。 親しい人たちとともにリシェルは斷頭臺へと送られ殺される。 罪狀らしい罪狀のないまま執行される死刑に。 リシェルは誓う。 悪魔に魂を売ってでも怨霊となり末代まで祟をーーと。 ※番外編はじめました→https://ncode.syosetu.com/n2164fv/ 【注意】以下ネタバレです【物語の核心ネタバレ注意】 ※よくある逆行もの。前世の知識で俺tueeeのご都合主義テンプレ。 ※ざまぁもありますが主軸は一人で何でも背負ってしまうヒロインがヒーローに心を開いていく過程の戀愛です ※人を頼る術を知らなかった少女がヒーローと出會い人に頼る勇気をもち、今世では復讐を果たすお話 ※10萬字ちょっとで完結予定 ※アルファポリス様にも投稿しています
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