《僕はまた、あの鈴の音を聞く》No.35 神崎冬夜がそこにいた
家に帰ると、茜がドタバタと音を立てながら、僕の前に立ちはばかった。
「しん! 夕方になるなら電話してよ!心配したんだよ」
ーー夕方?
僕は自分の攜帯を取り出し、現在の時刻を確認した。
「ごめんな、気づかなかった」
「……もう、良いよ。それで、今日はどこに行ってたの?」
「病院」
僕がそう言った時、茜の表がし引きつったように見えた。
「そ、そうなんだ......」
「……」
しばらくの間、沈黙が続く。
「どうかしたんですか?」
そんな重たい空気に耐えかねたように、リビングから、ひょっこりと朱莉が現れた。
「ううん、なんでもないよ! ほら、しんも朱莉ちゃんも、早くご飯食べよ」
そして、僕らは3人で夕食を食べる。
その間、僕は一言も話さなかった。
夕食後、僕は自室で今日あった事について、考えていた。
そしてーー思い付いた。
僕が記憶がない原因は、きっとストレスだということに。
そのストレスの原因は、神崎だけでなく、いろんなものが重なっている。
僕はそのストレスから逃げ出すように、記憶をなくしてしまったんだ。
「だとしたら、弱いな……僕」
過去の何度もいたであろう僕、そしてその僕の弱さに、心底呆れる。
だが、親友の存在が、噓だったというのは、今の僕にとって、すぐにけれられるものではなかった。
次の日、學校に著くと當然というべきか、神崎冬夜の席は、空いていた。
「大丈夫ですか? 信義さん。今朝からずっと合が悪そうですよ」
「しん君、何かあったの?」
朱莉と穂波が、機の上でぐったりとなっている僕に、聲をかけてきた。
「2人とも……『神崎冬夜』って知ってるか?」
こんなことを聞いても、おそらく無駄だろう。
なぜなら、答えはNoのはずだからだ。
僕は昨日、病室にいた神崎を見てしまったのだから。
過去の僕の影響かは分からないが、僕は無意識のうちに、神崎の院を認めてしまっている。
ただ、最後に聞きたかった。
噓でもいいから、神崎は僕らと學校生活を送っていたと、聞きたかった。
だけど……きっと……
「ん? 神崎君がどうかしたの?あっ、もしかしてこの前のこと? 別に私、もう気にしてないよ」
……は?
「信義さん、いい加減そんなことでうじうじしないで下さい。心配して損しました」
「何……言ってるんだ?」
「いや、それこっちのセリフ」
「覚えてるのか? 神崎のこと。同じ學校の、同じクラスの、すぐに調子に乗って、たまに鬱陶しいけど、なんだかんだ真面目な時もある神崎冬夜のことだぞ」
「いや、後ろ見て」
穂波が、何言ってるんだという表で、僕の後ろ側に指を指す。
「よっ、親友。たまに鬱陶しくて、悪かったな」
神崎冬夜がそこにいた。
「そんなことない。ただ……」
「けど……?」
「冬夜がいて安心した」
『えっ!?』
3人が、驚いた顔をした。
「もしかして、お前そっち• • •なのか?」
神崎が、手の甲を自の頬に添えながら、そう言った。
「違う!!」
しかし、どういうことだ。
何で神崎がここにいる。
それなら、僕が、昨日見たのは一……。
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