《栴檀禮賛》違和と出てくる影響

翌日、僕が登校して教室にると、いつも通りアミは僕より早く著いていた。

しかし、いつも通りでは無い部分がいくつか見けられた。そのうちの特筆すべき一つは彼が妙に窶れていた事だ。

「アミ......大丈夫?」

「あぁハヤテ......おはよう......」

「どっか合でも......」

「ぃゃ......大丈夫......別に、いつも通りだよ。今日は特別補講の2日目だから......バリバリ頑張らないと。」

アミはそう言って立ち上がろうとするも、まるで立ちくらみを起こしたかのように、膝からガクッと崩れ落ちた。

「おっとっとっと! 保健室行く?」

「......ごめんハヤテ......頼む。」

今日の授業、それぞれの先生が口を揃えて言ったのは「あれ? アミさんが休んでるなんて珍しいね。」だった。

それくらい『アミ』という存在が、教師陣からしてみても強大な存在だったようだ。まぁ、アミのことを『口を開けば正解が出てくるマシーン』か何かと勘違いしてそうな教師も居そうなものだが。

アミの居ない授業は、まさに違和だらけの空間と時間であった。例えるなら、インフルエンザ大流行によって、クラスの3分の1が休んでしまったかのような違和

『いつもならアミが答えるような難しめの発展問題』が誰一人として答えられず、教師も苦笑いしながら授業を進めていた。

そして放課直前のホームルームにて、アミは保健室から帰還した。そして今朝よりかは幾分の良い顔をしていた。

「ごめん、寢てた。」

が教室に來て開口一番発したのはこのセリフだった。そこで僕らは皆、アミに向かって「今日の授業はアミが居なくて大変だった」とか「先生もアミが休んでるの珍しがってたし授業の進め方に四苦八苦してたよ」なんて言ったりしてみた。

「ごめんごめん......」

「なんでアミが謝るんだ?」

「そうそう、アミの調不良はしゃーない事だったし、別にアミを責めてるワケじゃないよ。」

「ただ今回の一件でマジでアミの有難み知ったよな〜! な、ハヤテ? お前代わりに発展問題解かされて、そんで分からんくて四苦八苦してたじゃねーかよ!」

「ちょ、そういう事言うなよ!」

俺らがアミの前で、面白おかしく苦労話みたいなのをしていると、段々とアミの顔に笑みが浮かんできた。

「フフッ......よかった。」

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