《栴檀禮賛》な気の図書委員長

「なんじゃこの字?」

「制限時間は......そうだ、もうすぐココに図書委員長が來るんだ。そいつが來るまでを制限時間としよう。」

僕は書かれた『偃蹇』という字と睨めっこした。しかし、數秒しても分かったことと言えば、左の字の部首は人偏で、右の字はめっちゃ寒くて足が震えるみたいなアレかな? 的な下らない事ぐらいであった。

「さっき俺に『陶蕓家みたいな顔』とか言ってたけど、今のお前の方がよっぽど陶蕓家みたいな顔してるぜ。」

「るせー、僕は別に陶蕓家みたいな顔してねーよ。陶蕓家とゆーよりエンケンさんみたいな顔だろ。」

「チッ......正解だ。」

「は?」

「その字はエンケンって読む。」

「えぇぇぇぇぇ當てた気しねええええ!」

僕が思わず馬鹿みたいにデカい聲をあげると、いきなり後ろからポンポンと肩を叩かれた。

「図書室では、お靜かに......ね?」

後ろを振り向くと、そこには見知らぬの人が立っていた。そして、僕は今うるさすぎたんだと反省し、ひとこと「あっ、すみません。」とだけ言った。

「やっと來ましたね委員長。」

「ごめんねテツ遅くなって。」

「いえいえ......って事で、お前は委員長がココに來るまでの間にクイズに答えられた。後で詳細送っておくよ。」

「すまんなテツ。」

「あ、テツ、またクイズしてたの?」

「まぁ......趣味ですから。」

テツはし恥ずかしげに委員長に話した。図書委員長、綺麗な人だ。アミとは違ったしさがある。

たぶん年齢は2つくらいしか違わないのだろうけど、何処か大人の余裕というか、妖艶な雰囲気を干玉のような黒髪から漂わせている。

「じゃあ僕はこれで。」

「待って。」

「はい?」

「あなた......アレでしょ、最近1年生の中でも特に目立ってきてるアミさんと、よく一緒にいる子でしょ?」

「は、はぁ......アミが目立ってるかどうかは知らないですけど、まぁアイツとはよく一緒に居ますね。」

「ふぅん......付き合ってるのかしら?」

「ば、そ、そんなワケないじゃないですか! アミはただの友達ですよ! 友達!」

「ふふっ......それなら良いのだけど。あと、最後にもう一度言っておくわね。」

「はい?」

委員長はその細長い人差し指を、ゆっくりとに當て、その妖艶な雰囲気を漂わせながら甘ったるい聲で話した。

「図書室では......お靜かに......ね?」

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