《小さなヒカリの語》19ページ目
俺はシャウトした。
今までのことが全て本當だったということへの驚きも十分にあったが、今はただ恥ずかしいというが群を抜いている。散々否定した挙句のことなのでものすごーくかっこ悪い。
何が「言いたいことは言えた気がする」だ。言ったことが的外れってのはもっと痛いだろうに。
あぁーもう恥ずかしい! 自信満々で言ったからなぁ。數分前の俺、もっと謙虛でいてくれよ。
「気にする必要ないよ。自然な反応だったと思う」
「…………そうか?」
顔を上げるとがよしよしと頭をでてきた。優しさにれたからなのか、頭をでられることでさらに恥心を刺激したのか、目が潤んできた。ごしごしと涙を拭き、気持ちを立て直す。
「話の続き……いいか?」
心の揺を取り除き、に説明の続きをするように促した。疑問はまだ殘っている。
「とりあえず、異空間の存在は理解できたでしょ?」
俺は首を縦に振って、聞く意思があることをに示す。
「じゃあ私が話すべきことはもうないな」
「……はっ?」
思いっきり聞く態勢にっていたので、貓騙しをくらった力士の心境が分かった気がした。
「え? いやいや、聞きたいことはまだたくさんあるんだが」
「たとえば?」
「例えばって……そうだな。俺が君にれられなかったこととか」
「あれは私が異空間にいたからだよ。さっき言ったじゃん」
は當然でしょとばかりに鼻をならす。
「他にももっとあるぞ……俺が見えた理由……そうだ、なんで俺がそんな、オウムや君のいる異空間なんか見えたんだ!? それって俺以外のやつにも見えたりしないのか?」
「普通の人は無理ね」
の言葉が引っかかった。普通は? その言い方だったら俺が普通じゃないとでも? 人は自分だけは特別だと思う一方で、普通人だと思う傾向がある。客観的に見て、自分は普通の部類だと思う。普通の定義はいまいちよく分からないが。
「なぁ、なぜ俺にそんなのが見えたんだよ……?」
語気を弱め、つぶやくように言う。これは俺の中での最大の疑問だ。なぜ? ホワイ?
「それは……言えない」
は俺の言葉に一瞬目を泳がせた。を噛んで言わないように口を閉じている。
「ど、どういうことだよ?」
言えない? ここまで教えてくれたのにこれだけ言えないってのは何でだ? 知らないじゃなくて?
「私が言える範囲はこれが限界ってことよ。あなたは今まで私が言ったことだけを知ってくれればいい。
【書籍化・コミカライズ】三食晝寢付き生活を約束してください、公爵様
【書籍発売中】2022年7月8日 2巻発予定! 書下ろしも収録。 (本編完結) 伯爵家の娘である、リーシャは常に目の下に隈がある。 しかも、肌も髪もボロボロ身體もやせ細り、纏うドレスはそこそこでも姿と全くあっていない。 それに比べ、後妻に入った女性の娘は片親が平民出身ながらも、愛らしく美しい顔だちをしていて、これではどちらが正當な貴族の血を引いているかわからないなとリーシャは社交界で嘲笑されていた。 そんなある日、リーシャに結婚の話がもたらされる。 相手は、イケメン堅物仕事人間のリンドベルド公爵。 かの公爵は結婚したくはないが、周囲からの結婚の打診がうるさく、そして令嬢に付きまとわれるのが面倒で、仕事に口をはさまず、お互いの私生活にも口を出さない、仮面夫婦になってくれるような令嬢を探していた。 そして、リンドベルド公爵に興味を示さないリーシャが選ばれた。 リーシャは結婚に際して一つの條件を提示する。 それは、三食晝寢付きなおかつ最低限の生活を提供してくれるのならば、結婚しますと。 実はリーシャは仕事を放棄して遊びまわる父親の仕事と義理の母親の仕事を兼任した結果、常に忙しく寢不足続きだったのだ。 この忙しさから解放される! なんて素晴らしい! 涙しながら結婚する。 ※設定はゆるめです。 ※7/9、11:ジャンル別異世界戀愛日間1位、日間総合1位、7/12:週間総合1位、7/26:月間総合1位。ブックマーク、評価ありがとうございます。 ※コミカライズ企畫進行中です。
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