《小さなヒカリの語》71ページ目
しかし、そんな弁當の狀態など気にもかけずに走る、走る、はっしっる。學したての遅刻は慣れてきての遅刻より重いものがある。初日はいろいろと理由をつけて上手くかわせたが、今回はシンプルに寢坊だ。頑張れ心臓。負けるな腳力。心もも面の保護を全力で応援する。だが、
「だぁっー限界っっ!」
それも限界があるというものだ。ペースを考えていなかったため、案外早く力は盡きた。
一旦を休め、再び走れるようになるまで力の回復を待つ。
頭だけは今日の不服な朝のスタートに考えのピントを合わせる。ヒカリは今日みたいな時、聲もかけずに行くような奴だったのだろうか? それは長年馴染をやってる俺から言わせてもらうとあり得ない。たかが寢坊だろと思われるかもしれないが、今朝のことに関しては妙な違和をじる。何かあったのではなかろうか? 脳が悪いほうへと思考を傾かせる。何も口にしてないのもあるだろうか、気分も優れない。あり得ないことを起こした、イレギュラーな要素を考えると最終的に行き著くのは、
「……オウムか?」
あくまで仮定の話だが、そのために今戦っているのかもしれない。ヒカリを手伝うと決めたのだから俺はどんな時でも二人でやろうと思っていた。勝手な気持ちだが、置いてかれてる気分。ゆっくり歩いてる場合じゃない。走らなきゃ、走らなきゃ、はっしらなきゃ。
もやのかかった部分が気持ちをざわつかせる。そして、全速力で道路を駆け抜け、坂道を気合とで蹴り越え、校門に立つ先生の注意も振り切って、ようやく教室に辿り著く。
教室にると、空気の読めない鈴木が、
「ぐっどもーにんぐぅーこーすけぇー」
親指を突き出してきた。
「だまれバカ野郎」
一蹴する。そんなことに付き合ってる暇はないのだ。
教室を見渡し、ヒカリの存在の有無を確認する。
「……いない」
登校時間にここにいない。それが意味するのは俺の考える限り一つしかない。朝早く家を出て、この街のどこかでオウムと戦っているのだろう。それを知っていれば俺も一緒に付いていったのに……
「遅かったね」
背後から聞きなれた聲が耳にってきた。それは今絶賛捜索中の、
「ヒカリ!」
「うわわ、こーちゃんどうしたの?」
思わず大きくなった聲がクラスの視線を一極に集めてしまった。とても話を出來る狀況じゃない。鈴木がさっきの俺の冷たい態度にとても寂しそうな顔をしている。
「とにかく廊下に」
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