《小さなヒカリの語》128ページ目
のろけられた。けどなんかすがすがしい。
父さんのことは母さんにあらかた聞いた。後は自分がそれとどう向き合っていくかだ。
と、母さんは立ち上がって、
「ヒカリちゃんが起きたら、伝えるべきことは自分の口から話してあげなさいよね」
使用済みのおしぼりをおぼんに載せて、階段を降りていった。
伝えるべきこと……ね。母さんはあのことまで知ってたりするのかな。
「ヒカリ」
俺は繋いだ右手にし力をいれて握り返した。もう離さないからと伝えるようにして。
「……ぅ……ぅん? ……こーちゃん?」
ヒカリが目を覚ました。
**************
「今日こそ俺と英人と康介とヒカリちゃんの四人でデパート行こうぜ!」
「わりぃ、今日はパスだ」
「康介つれないぞー! なぁ、英人もそう思わないか?」
「ここは康介の好きにさせてやれよ。今日だけなら俺が買いに付き合ってやるからさ」
「ほんとか!? やっぱ持つべきものは英人だよな!」
「俺限定なのか……」
教室を出る。鈴木達には悪いことをしたなと思っている。
大切な友達のいを斷るのはあまり好ましくない。
「ねぇ、こーちゃん」
けど、いま俺にはもっと大切な存在がいるって知ったから。
あの戦いから三週間が過ぎた。壊れたはずの學校は次の日には修復されていて、正直驚いた。母さんに話を聞くと、討魔師協會が人を派遣して、何事もなかったようにしたらしい。いくら何でもそれは無理だろうと思ったが、結界を張って、異次元空間の學校と基本空間の學校をれ替えた、ということだ。遂行するには大勢の討魔師を要したようで、かなり大変だったようだ。々疑問はあるが、その點についてはあまり突っ込まないことにした。
あの後俺らはお互いの罪を打ち明けた。ヒカリの言う罪とは、俺の肩に出來たあざのことらしい。い時に俺がヒカリをオウムから庇って出來た痕らしくて、それのせいでオウムに狙われる質になってしまったと言っていた。そういう質だから異空間も見えるようになったとヒカリは思ったらしく、あの時理由を言わなかったのは、自分の罪を俺に言えなかったからだと言う。だが結果として、俺は討魔師の家系であり、そのためにそういう能力が発現したのだと分かった。だからヒカリには何の罪もないって言った。すると、でもあざのせいでオウムに狙われやすくなるんだよと返されたので、もと
貞操観念が逆転した宇宙人の軍隊でエースパイロットの俺だけが唯一男な話【書籍化決定!】
『戦場は女のものだ。男は引っ込んでいろ』そんな言説がまかり通ってしまう地球外知的生命體、ヴルド人が銀河を支配する時代。地球人のエースパイロットである北斗輝星は、その類稀なる操縦技能をもって人型機動兵器"ストライカー"を駆り傭兵として活動していた。 戦場では無雙の活躍を見せる彼だったが、機體を降りればただの貧弱な地球人男性に過ぎない。性欲も身體能力も高いヴルド人たちに(性的に)狙われる輝星に、安息の日は訪れるのだろうか? カクヨム様でも連載しています。 皆様の応援のおかげで書籍化決定しました。ありがとうございます!!
8 77星の海で遊ばせて
高校二年生の新見柚子は人気者。男女関係なくモテる、ちょっとした高根の花だった。しかし柚子には、人気者なりの悩みがあった。5月初めの林間學校、柚子はひょんなことから、文蕓部の水上詩乃という、一見地味な男の子と秘密の〈二人キャンプ〉をすることに。そんな、ささいなきっかけから、二人の戀の物語は始まった。人気者ゆえの生きづらさを抱える柚子と、獨創的な自分の世界に生きる文學青年の詩乃。すれ違いながらも、二人の気持ちは一つの結末へと寄り添いながら向かってゆく。 本編完結済み。書籍化情報などはこのページの一番下、「お知らせ」よりご確認下さい
8 62VRゲームでも身體は動かしたくない。
多種多様な武器とスキルや様々な【稱號】が存在するが、職業という概念が存在しない<Imperial Of Egg>。 古き良きPCゲームとして稼働していた<Imperial Of Egg>もいよいよ完全沒入型VRMMO化されることになった。 身體をなるべく動かしたくない、岡田智恵理は<Imperial Of Egg>がVRゲームになるという発表を聞いて気落ちしていた。 しかしゲーム內の親友との會話で落ち著きを取り戻し、今日も<Imperial Of Egg>にログインする。 當作品は小説家になろう様で連載しております。 章が完結し次第、一日一話投稿致します。
8 178シグナル・オブ・デッド
エアガンとゾンビが大好きな高校生男子、湊音。今日はゾンビ好き仲間の斗哉・魁人と共にあのゾンビ洋畫の最新版を見に映畫館に來ていた。映畫の上映が終わり、次は何をしようかと模索する湊音。その時、湊音達の攜帯に悪夢が降り注ぐ………
8 54自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十數年酷使した體はいつのまにか最強になっていたようです〜
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。 その一員であるケイド。 スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。 戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。 それでも彼はこのパーティでやって來ていた。 彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。 ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。 途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。 だが、彼自身が気付いていない能力があった。 ずっと荷物持ちやパシリをして來たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。 その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。 自分は戦闘もできる。 もう荷物持ちだけではないのだと。 見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。 むしろもう自分を卑下する必要もない。 我慢しなくていいのだ。 ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。 ※小説家になろう様。アルファポリス様でも連載中
8 186貧乏だけど、ハイスペックです!
12月24日。 クリスマス・イヴの夜。 あたりは幸せそうなカップルたちがイルミネーションを見にやってきている。 そんな中、僕は1人ボロボロだけどあったかいコートを著て路上を歩く。 お腹空きすぎてもう歩く気力もない。 あぁ、神様、どうか助けてください。 僕はこれからどうすればいいんですか? そんな最中、 「こんな寒いイヴの夜にどうしたんだ?お前は」 僕と同じくらいの歳の一人の女の子と出會った。 これは、そんな何気ない出會いから始まる奇跡の物語。 ⚠️初投稿作品でございます。 どうぞよろしくお願いいたします! 更新日が最新でないのは、投稿を予約した日が更新日となるからです。 エタっているわけではありませんし、サボっているわけでもありません。 毎週水曜18時更新です! すみません! 5話から、語り方や行間に変化がありますが、どうかお気になさらぬよう、ご理解ご協力のほどお願いいたします。
8 78