《俺の高校生活がラブコメ的な狀況になっている件》プロローグ

暑さが増してきた7月の中旬。

學校が終わった放課後の教室、俺の目の前には一人のがいた。

「しょーくん、早く帰ろ♪」

「う、うん」

クラス中の視線が俺たちに集まっている。

まあ、そりゃそうだわ。

今、俺の目の前にいるは夏川六花。

金髪のロングヘアーで顔は整っており、運も勉強もできる、まさしく才兼備。

スタイルは…キュッキュッキュッで真ん中にボンがあれば「ナイスボディ!」だったのだが、まぁ、そこは置いといて、とにかく男子からとても人気があり、學校一のと校で話題になっている。

そんな子がイケメンでもない俺と毎日一緒に登下校しているのだから、視線が集まるのも無理はない。

「しょーくん、なにボーとしてるの?早く早く!」

しょーくん、それは小鳥遊翔太のことである。

初対面からすぐにこの呼ばれ方になったのだが、まだし違和があって、恥ずかしい。

一度その呼び方はやめてほしいとお願いしたときがあったのだが、「こっちの方が呼びやすいからいいじゃん!」ということであえなく撃沈。もう呼び方に関しては諦めています…あはは。

「う、うん。わかった」

俺はすぐに教室から出て、六花の後を追った。

2人とも上履きから靴に履き替えた後、一緒の帰路を歩き、同じ家に帰る。

そう、俺と六花は言うまでもないが、同居しているのだ。こんなことクラスの連中……というか學校中に知られたら間違いなく殺される。だから、一緒に暮らしていることは學校の人たちには教えていない。

こんなことになったのも、今年の4月のことだ。

高校に學したばかりのころ、両親が海外出張とのことで家を何年か空けることになった。俺はもちろん學校があるため待の一人暮らしデビューかと思っていたが、両親が海外に行く當日に親父から、

「お前に言い忘れてたことがあったんだが、この海外出張に行く同僚にもお前と同い年のの子がいるらしいんだ。の子を一人で家に留守番させるのもいけないだろ?だから、その子今日からこの家に住むことになっているから仲良くしろよー!」

「ええええええ?!ちょ、ちょっと待てよ、親父!いきなりすぎるだろ!てか、今の時代の子が一人暮らしは普通だろ!」

「あ、もう時間だから行ってくる。その子に変なことをするんじゃないぞ!」

「しねーよ!!!って、逃げるな!」

親父はニヤニヤしながら母と一緒に海外へ旅立っていった。

このころの俺はどーせ、ブスだろうなと思っていた。

だって、こんなシチュエーション3次元じゃありえないだろ。ギャルゲーじゃないんだから。

そして、両親が旅立った數時間後、もう3時になるかならないかのときだった。

突然、インターフォンが鳴り、親父が言っていた子が來たのだろうかと思い、玄関のドアを開けると、そこにはがいた。

……可い。

俺はあまりの顔立ちに一瞬見惚れてしまった。

すかさず、我に返り、どちら様か聞くと……

「初めまして!今日からこの家にお世話になる夏川六花といいます。……えーと、小鳥遊翔太くんでいいんだよね?」

「え?!あ、ひゃい!僕が小鳥遊翔太といいましゅ!」

めちゃくちゃ噛んでしまった。何やってんだよ、俺!

すると、六花は笑い、

「そんなに張しなくてもいいよ!」

我ながら恥ずかしいでござる。

まあ、これが六花との初対面だった。まだ、一緒に暮らし始めて3ヶ月なのに、このころが懐かしく思う。

それに、同い年でしかも學校一のがひとつ屋の下にいるというのは、なんというか………。

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