《俺の高校生活がラブコメ的な狀況になっている件》第14話 転生がなじみ?
2學期が始まった今日。
校長先生の長い話がある始業式や1時間も校中を掃除する大掃除も終わり、晝休みにった。
「なんで晝休みがあるの?」と、思った人もいるかもしれないが、俺が通う學校は面倒くさいことに午後から育祭の練習をいれている。
だから、こうして生徒たちは晝休みの間に育服に著替え、ご飯を食べている。
俺も育服に著替え終え、六花特製の手作り弁當をつまんでいると、
「昨日はありがとね。おかげで助かったよ」
「ああ、そうか。よかったな」
今日は珍しく俺の隣で晝ごはんである弁當を食べている六花。
昨日は本當に大変だったもんなぁ。
何せ、六花の夏休みの宿題をすべて終わらせるのに半日はかかったぞ。
なぜ俺が……って思った時もあったわ。
でも、まぁ……禮を言われると、「やってよかった!」って思うね!
「そう思ってるなら次の冬休みの宿題もよろしくね♪」
「いや、やらねぇよ?!」
本當、人の心を読むのが神かと思うぐらいうまくなったよな……俺限定だけどね。
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とにかく六花には隠し事とかできないから気をつけよう…。
「何を気を付けるの?」
「…もう、お前との會話……言葉いらないな」
「そだね、私たちにはがあるからその他は何もいらないね」
何言ってんだこいつは…?
?何それ?おいしいの?
「何を言ってるのはしょーくんの方だよ?なんて食べれるわけないじゃん。バカなの?」
「それくらい分かってるわ!」
クソ……バカにしやがって!
「それよりさ、隣のクラスに転生が來たって知ってる?」
「ああ…今の話流されるような程度だったのね……うん、知ってるけど」
転生が來たっということは朝の時點で知っている。
噂ではの子で、しかも超絶だとか。
まだ顔は見てないし、名前も知らないからしは気になっていたところだ。
「きにゃるなら、ひぃにいけば……ムシャムシャ」
「食べながらしゃべるな!それに…もう、俺の心を読まないでくれ!」
俺はそうぶと、席を立って、教室を飛び出していった。
「いってらっしゃーい」
教室を出る際、そう六花の聲が後ろから聞こえた。
隣のクラスに向かうこと、徒歩2秒。
教室のり口、窓側にはたくさんの人だかりができていた。主に男子だけど。
「そんなになのか?」
まるで生まれたばかりのパンダの赤ちゃんでも見るかのように人(主に男子)が教室のある一か所を凝視しているから、なおさら気になる。
俺もその転生のをこの目に焼き付けるために人混みをかき分け、みんなが凝視している一か所を辿っていく。
そして、そこにいたのは…
「あ…」
思わず聲が出てしまった。
何とも言えないこのじなんだろう…。
期待外れ?…いや、違う。では、なんだ?
まぁ、とりあえず先に言っておくが、そこにいた転生ののことを俺は以前から知っている。
「あれ?しょーちゃん?」
そのとき転生のは俺の存在に気づき、ご飯を食べるのをやめ、俺のところに歩み寄ってきた。
「久しぶり!元気にしてた?」
そう満面の笑みで話してくる転生の。
その姿を見た人(主に男子)は卒倒した。
「元気にしてたけど…なんでがこの學校にいるんだよ」
「えっとね……なじみのしょーちゃんに會いたくなったから?」
上目遣いで照れくさそうに言う俺のたった1人のなじみの。
それを見た人(主に男子)は、起き上がった瞬間にまた卒倒した。
――もはや、拳を使わずに相手を卒倒。神業である。
「はいはい。で、なんでいるの?蕓能活がどうとかで東京に行ったよな?」
俺は軽くけ流すと、は頬を膨らませ、不貞腐れていた。
それはそうと、は中學に上がるころに街でスカウトされてそのまま蕓能界へ。
仕事の関係上、東京に引っ越しせざるを得なかった。
仕事はたしか……ファッションモデル?だったかな。
子中高生に人気のファッション雑誌「Eighteen」で活躍していたらしい。…見てないから知らないけど。
「私ね、やめたの…なんだか疲れちゃってさ」
は表を暗くした。
テレビとかでもよく聞くが、蕓能界って結構闇が深いらしい。
自にも何かあったのだろう。
「そうか……おかえり、待ってたよ」
俺はあえてそう言った。
本當は「なんで戻ってきたんだよ」とか冗談で言いたいところだが、この狀態だと冗談を言えない。
「うん、ただいま♪」
自も俺の気遣いに気づいたか分からないが、そう明るく答えてくれた。
「で、いい雰囲気のところ悪いけど…2人って知り合いなの?」
いきなり誰なんだよ……って、月かよ。
晝休みの時間いないなぁとは思っていたが、お前もこの人たち(主に男子)の中にいたのか。
「知り合いっていうか…なじみだよ」
「へぇー。なじみねー。ラブコメの王道的なポジションじゃん」
そう言い、月の後ろから現れた六花。
なんだよ、その言い方は!
それになぜライバル心を燃やしてるんだ?
「も、燃やしてなんかないもん!……で、2人は付き合ってるの?」
「そんなわけない!」
俺は斷言してやった。
いくらなじみであろうと、ラブコメみたいな展開にはならない。
実際に俺とはそうだ。
「そ、そそそそうよ!」
ふははははは。
なぜ、よ。そこまで揺してるのかね?しかも顔がりんご飴みたいになってるぞ。
「……フラグ立ってるね」
「六花ちゃん、フラグ立ってますね」
「立ってねぇよ!てか、なんのフラグか説明しろ!」
……たく、俺とのどこを見てフラグが立っているように見えるのか分からない。
「鈍ですね」
「そうだね、六花ちゃん」
いつの間にか結託している六花と月。
――もう、やめろ!コソコソ言い合うのはやめろ!
「……つ、付き合ってるように見えてたのかな?……うふふふ」
そして、なぜか嬉しそうに先ほどからごにょごにょと獨り言を言っている。
「なんなんだよ……」
こうして、新たな……というかなじみであるとの友人関係が始まった。
一方、の魅力で卒倒していた人(主に男子)は、いつの間にか起き上がり、俺に対して殺すかのような視線を送りつけていた。
――たぶん、殺人予告とか屆きそう……の安全が心配になってきたよ!
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