それぞれお土産を購した後、俺たちは月とのもとへ向かった。

「それにしても人が多いな……」

歴史的有名な建だけあって、他校の修學旅行生や一般の観客で埋め盡くされていた。まだ、敷地外だというのに――まるで人がゴミのようだ。

「こんな中で2人を探すのって……無理かもね」

「……そうだな」

2人には悪いが、俺と六花はまだ本殿にってもいないのにあきらめモードになっていた。

「でも、一応……行きましょ」

「そうだな……」

六花自もあまり人ごみの中にはりたくないのだろう――表がなんか引きずってたし。

俺も分かっていると思うが……嫌だ。

でも、六花を1人で行かせるわけにもいかないので仕方なく人ごみを掻き分けながら本殿にった。

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「當たり前だけど……やっぱり熊本城と違うなぁ…」

俺は大阪城を間近に見て、そうつぶやいた。

なんと言えばいいのか……表現のしようがなかった。

まぁ、ただ単に俺の表現力が低いだけなんだが。

そして、六花も俺と同じような想を抱いているか知らないが、一言も言葉を発さずに魅っている。

「おーい、六花？」

「う、うん？」

「そろそろ探しに行くぞ」

「そうだったね！忘れてた」

「忘れてたのかよ……」

――まぁ、それは分からなくもないが、ちょっと酷くないスか？

俺と六花は再び歩きだし、2人がいるであろう天守閣に向かう途中だった。

「あれ？しょーた？」

どこからか聲をかけられた。

でも、周りを見渡すが聲をかけたと思われる人は見當たらなかった。

――気のせいか？

俺はそう思ったが、前方のから見知った顔が現れた。

「お前……月とか？」

俺は目を丸くした。

「え……うそ……」

そして、六花は口元を両手で抑え、まるでテレビドラマで見たことがあるような驚き方をした。

「なんで翔太くんと六花ちゃんはそんなに驚いているの？」

そんな俺たちの様子を見ている月は不思議そうな表で首を傾げた。

「「いや、驚くでしょ？！」」

俺と六花の聲がハモった。

それもそのはず、月とはなぜか著を著ていた。どちらとも可らしい用の著を――って、何度も言わせるな！月は男だろ？

「あーこれねー。なんかレンタルやってたからさ」

俺たちの反応でやっと気づいたのか、はそう説明した。

――大阪城って……レンタルもやってんのかよ……。

でも、おかげで2人の可い和服姿が見れて俺は…………見とれていた。

一方で著を著ていない六花は、俺の反応を見て、なぜか悔しそうな表していた。

――痛い痛い！なんで背中をつねるんですか？！