《俺の高校生活がラブコメ的な狀況になっている件》第29話 新たな自分

目を覚ますと、真っ白い天井が最初に見えた。

「ここは……どこだろう?」

僕はを起こすと同時にベッド脇に座っている一人のを発見した。

そのはとても可く、僕の様子を見るなり、驚いた顔をしたと思えば、目から大粒の涙を流した。

「やっと……目を覚ました……うぅぅぅ」

そう言い、なぜか僕の右手を両手で強く握りしめる。

「今からお醫者さんを読んでくるね!」

何分間か僕の右手を握りしめた後、そう言い椅子から立ち上がった。

――ここ、病院なのか……。

でも、なぜ僕が病院にいるのか分からない。頭には包帯が巻かれているし、そもそも自分が何者なのかすらも分からない。

そして………………

「すみません、ちょっと待ってくれませんか?」

病室から勢いよく飛び出そうとしたを僕は引き止めた。

「なに?どうしたの?そんなに改まって」

そのは不思議そうな目で僕を見つめている。

「あなたは…………誰ですか?」

僕が言葉を発した後、數分間そのは固まってしまった。

まるで信じられないを見たような目でずっと僕を見つめている。

「じょ……冗談……でしょ?」

僕は首を橫に振ると、そのは膝から崩れ落ちた。

そして、再び涙を流しながらこう言った。

「わ、私のこと…………ほ、本當に覚えてない?…………一緒に暮らしている………………六花だよ?」

◆❖◇◇❖◆

僕は早急に検査をやることになった。

三時間ぐらいかけてMRIや脳波などを検査したが、特に以上はないと醫者から判斷された。

一緒に聞いていた六花というの子は「本當にそうなんですか?!」と喰いかかるぐらいに質問していたが、僕の記憶喪失は一時的なものだと言われた。

「しかし、一時的なものと言っても、いつ記憶が戻るか分からない。だから、普段の生活では思い出の場所に連れて行ったりしてあげてください。そうすることによって彼に何らかの刺激が與えられ、記憶が戻るかもしれません」

「分かりました……しょーくんは……いつ退院できるのでしょうか?」

「脳やには異常が見られなかったので今からでも退院できますよ」

「そうですか……分かりました」

醫者と話していた六花さんはさっきから表を曇らてたままだった。

最後に退院できると知った時は、し表がパッと明るくなったが、また元の曇った表に戻ってしまった。

――六花さんは元々からこういう顔だったのかな?

もし、元からであれば、心配することはないだろうが、曇った表になっている理由が僕自にあるとしたら…………――僕は一……六花さんの何だったんだろう。

僕は退院手続きを済ませた六花さんと帰る時、そのことだけがずっと頭の中に殘っていた。

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