これは俺が気絶している時の話である。

「翔太くんしっかりして！」

「しょーた！」

「お兄ちゃん！」

「あれ？なんでしょーくん気絶してるの？」

みんなが俺のを揺すっている中で六花はポカーンとしていた。

ようするになぜ俺が気絶したのか分かっていない。

俺はてっきり狙ってやったのかと思っていた。

だって……ピンクのフリフリが付いたブラって、世間一般から見たら勝負下著だよね？そうだよね？

「それは……六花ちゃんのせいでしょ！」

月が珍しくキレた。

普段は溫厚でクラス中の人気者。

外見はの子に近くて、裝させたらそれはもう……。

そんな月がキレた。

俺なんかのために。

――もしかして……俺のことが好きなのか？

でも月には悪い。俺はの子が好きだ。ホモではない！

「み、月ちゃん……怖いよ……」

六花はキレた月を見て、怯えていた。

まぁ、それもそうだわ。

普段は優しい人がいきなり人を襲いかねないほどまでキレていたらギャプもそうだが……とにかく怖い。

簡単に言えば、よく言う普段大人しい人がマジギレした時の恐怖みたいなもんだな。

「月ちゃん落ち著いて」

「そうですよぉ。落ち著いてくださいぃ」

「あ、ああ。ごめんなさい……って、僕何してたっけ？」

とユキの制止により、やっと平常心を取り戻した月。

だが、キレていた時の記憶がないらしく、銅像の考える人立ったバージョンのようなポーズをしている。

記憶がなくなるほどの激おこプンプン丸とは……。もしかしたら、この世で一番恐ろしい人かもしれない。

「と、とりあえず、しょーくん以外のみなさんも水を被ってください」

「ええー。それは絶対なの？」

が抗議の文句を言う。

「被ってもらわないと…………バラしますよ？」

「は、はい！喜んで被らせてもらいます！」

どうやらは六花に何かのを握られてるらしい。

はさっきのダラしない態度から一変して別人か何かが取り憑いたのではないかと思うぐらい禮儀正しい態度になった。

やっぱりこの世で一番恐ろしいのは六花か？

なくともこの世で一番恐ろしい人一位と二位は目の前にいる。

「で、では……被るよ？みんないくよ？」

は頬を赤くしながら他の二人に合図を送った。

その合図とともに頭から水を思いっきり被ると……これまた良くない。

俺がこの時點で目を覚ましてたら、で気絶して、月で……気絶はせず、ユキで…………大量出で死亡するところだった。

と、いうのも、は六花と同様に服が地に張り付き、それはもう艶かしい。ついでに服がけて黒の大人っぽいブラまで見えちゃっていた。

月は男だから気絶する要素がなかったものの、部には夏合宿の時見てしまった包帯みたいなものが巻かれていた。まだケガ治っていないのだろうか？

ユキに関しては完全アウト。アニメで例えたら十五だが、それめもアウト。十五歳以下が俺の日記を読んでいたらどうすんだよ！まぁ、それはひとまず忘れて、詳しく説明すると、他の人と同様で地に服が張り付いていた。服がけ、白いが丸見え……でも、下著と思われる布がない。よーく見てもやはりない。あるのは……僅かに膨らんでいるにピンクの尖ったイチゴちゃん。

「わわわわ……」

「な、なななんで下著付けてないのよ！」

「……」

それを見たは口をわなわなとさせ、六花は怒鳴るようなじで言っていた。

……六花も人のこと言えないと思うけどなぁ。

月はもう魂が抜けたのではないかと思うほどの放心狀態になっていた。

この世で一番恐ろしいのはユキか？

なくともこの世で一番恐ろしい人一位と二位、三位はいる。

「だ、だって……ウチおっぱい小さいから……まだ著けなくてもいいかなって」

たしかにユキのは小學校高學年のの子ぐらいに小さい。

そりゃあ著けなくてもいいかなって思うかもしれないが……高校生だよね？

高校生にもなって著けない子なんているのだろうか。

まぁ、目の前に高校生なのにまだ著けていない子いるんだが……。

でも、むしろ著けていない方がレアだよね！

「この時に関しては……翔太くん気絶してて良かったね」

月が呆れ笑いをしながら言った。

俺もそれに関しては月の言う通りだと思った……まぁ、気絶してるけど。

この後は前話の最後にも言った通り、俺は保健室へ。

他のみんなはそれぞれすぐに帰って行った。