《俺の高校生活がラブコメ的な狀況になっている件》第73話 月とデートで……

月に連れられ、いろいろな出店を回ることにした。

ちょうど晝頃ということもあり、出店が立ち並ぶこの參道も參拝客でごった返している。

そんな中ではぐれたら探すのも大変になるため俺も握られた手を握り返すと、ビクンっと月は飛び跳ねた。

「な、何するの!」

頬を真っ赤にして上目遣いで抗議する月。

やっぱり可い!

の子と分かった今だから素直にそう思える!

「な、なな何を言ってりゅのですか!」

「へ?」

「だから……か、可いって……」

「え?!口に出てた?!」

急激に恥ずかしくなってきた。

こんな人が多い中で俺は口に出してしまったというのか。

……ヤバい。顔が熱いよ!

「と、とにかく何か買おう!」

「……うん」

先ほどまでは月に引っ張られるようなじで連れられていたが、今度は俺が月を引っ張るようなじになっている。

月は顔を下に俯かせて表はよく見えないが、耳がいちご以上に真っ赤だ。

周りの見知らぬおばさんからは「あらあら、若いわね~」と言われたり、「今の子は大膽!」なんて言われたりで今すぐこの場から逃げ出したい!

「ちょっと誰もいないところに行こ」

このままだと恥ずかしさのあまり死んでしまう。

誰もいないところで一旦休憩しよう。

「だ、だだだ誰もいないところ?!」

だが、月は何と勘違いしているのか、俺からし離れると両手で自分のを隠す仕草をした。

「ま、まだ早いんじゃない…かな?」

と思いきや、次は隠す仕草から手をモジモジ。

そして涙が溜まった目で上目遣い。

何が早いのか分からない。

俺はただこの場から逃げ出して休憩したいだけなのに。

「もしかしてだけど……アレと勘違いしてないか?」

「アレ?」

やっぱりアレと勘違いしている。

月はキョトンとした表で首を傾げているが、たぶん……というか絶対にアレと勘違いしている。

アレはつまり……俺からは言えないが分かるよね?

「俺はただ休憩したいだけなんだが……」

俺はそう月に言った。

すると、それを聞いた月はまたもや真っ赤になって噴火寸前の狀態になった。

やはりアレだったか……。

もっと月をこれをネタにいじりたいが、これ以上したら噴火してしまう。

「分かったなら行くぞ」

俺は再び小さな手を握ると月も握り返してきた。

その力は弱々しく、守ってやりたいと思ってしまう。

もし將來の子と付き合うことができるとしたら、月みたいなの子も悪くはないかなと思う。

「うぅぅぅ……」

恥ずかしさで顔を再び下に俯かせいている。

だが、そんな月も可い。

俺たちは誰もいなさそうな神社の奧へと向かった。

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