《突然不死という最強の能力に目覚めちゃいました》學園トーナメント初日6
「さてと、天堂はどこにいるかな」
玲は近くにあったビルに登り辺りを見回してみる。
しかし前に見たような生徒たちが宙から落下する景はどうにも見當たらず、デバイスを確認しても天堂はまだ落にはなっていない。
「おっかしいな、すぐ見つかると思ったんだけどな」
玲はビルから飛び降りステージを探索することにした。とりあえず日野と會う前彼を見た場所に向かう。
「うっわ!こりゃあスゲーな」
現場に著くとそこには天堂の姿も落者の姿も一切無い。しかし場の狀況が彼の強さを語っていた。
地面には大量の痕更には巨大なコンクリー片や鉄片がいくつも突き刺さっていた。
彼がまだ近くにいる可能もある。
玲は近くの建やその周辺を捜索してみるがやはり天堂の姿は見つからない、ただ時間だけが過ぎていった。
15:00
終了時間まで殘り30分を過ぎた。例年とは比べにならないほどの落者の數により天堂どころか生徒にすら會えない。
「今日はもう無理かな、大人しくしてるか」
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探すのにも飽き玲はデバイスを開き生存者を確認する。
 その中には日野や凜の名前もまだ殘っており一安心した。そんな気の緩んだ玲の頭上に突如3メートルもある巨大な鉄骨が現れ落下してくる。
「あっぶね!」
咄嗟にバックステップを踏みその攻撃を間一髪わした。
しかし攻撃はそれだけでは終わらない、背中に一瞬何か手の様なものがれる、その瞬間玲はなぜか宙に浮いていた、真橫にはビルの屋上が見える高さにして約15メートルくらいだろうか、かなりいい眺めだ。そんなこともつかの間、玲のは一気に地面に向け引きつけられる。
落ちて行く中地面に立つ1人のの姿が目に映る。
背を向けているため顔は分からないが見覚えのある派手な金髪をしている。
あの髪は・・・間違えない天堂だ!やっと會えた、まさかこの時間に會えるとはな
玲は空中で勢を立て直し地面に著地する。一般人ならアウトだが玲からすれば大したことはないし足の裏が痺れるくらいだ。
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「天堂さん、ちょっと聞きたいことあるんだけどいいかな」
その場を離れようとする天堂に玲は聲をかける。
倒したはずの相手からの聲に驚き天堂は勢いよく振り返った。
そして玲の言葉になど聴く耳持たず一瞬のうちに玲の目の前に移し玲の肩に手を當てた。
ん!?
玲は再び空中に浮いていた。それもさっきとは比べにならないほどに、さっき橫に見えた屋上が今は真上から小さく見える。にして50メートルはありそうだ。
再び重力が玲を襲う臓が浮く様な覚と共にみるみる地面が近づいてくる。 
ズドーーン!!
玲のに強い衝撃がかかる流石にこれは玲でも応える。著地により著いた足と腕に鈍い痛みが走る。
「いってー!流石に今のはやり過ぎ!!
ってあっぶね」
地面に著くなり上から巨大なコンクリー片が降ってくる玲は咄嗟にそれを片手で砕いた。
「アンタいったい何者?能力強化でも今のは防げるはず無いんだけど」
「いや、ただの無能力者だよそんな警戒しないでくれ、俺はただ話をしに來ただけだからさ」
玲は両手を挙げ戦意は無いことをアピールする。
しかし今はトーナメント中そう簡単には信じてもらえない。
「アンタバカでしょ、今のが無能力なわけないじゃん、噓をつくならもうしまともなのにしなよ」
再び天堂は姿を消し玲は空中に飛ばされる。しかしさっきまでとはし違う今回は天堂も一緒に飛んでいる。そして落下する直前再び天堂は玲を更に上へと飛ばした。
一度に飛ばせる距離に制限があるのだろう、天堂はそれを続けて行い玲を永遠上へと上げ続けた。
いったいどれほど上に上げられただろう地面を歩く人の姿など分からないほどの高さに玲はいた。天堂は瞬間移を使い徐々に下へと戻って行く。
流石にこの高さから落ちれば骨の2、3本は覚悟しなきゃダメかな。なるべく墜落時の衝撃抑えなきゃな・・・・・。
玲はどうにかダメージを減らす方法を考えるそんな中玲の目に何故か一直線に落下して行く天堂の姿が映った。
おいおいマジかよアイツ何で能力使わないんだよ!!
その時玲の脳裏に最悪の狀況が浮かんで來た。
もし仮に天堂がさっきの日野と同じ狀況になってだとしたら・・・・この高さ間違いなく死ぬぞ!!
玲はを一直線にし出來るだけの空気抵抗を無くす。玲のは一気に加速しみるみるうちに天堂との距離を詰めていった。
地面までの距離は50メートルくらいかこれならいける!
玲は勢を保ったまま天堂を追い抜き一直線に地面へと向かっていった。
イメージしろ!頭から落下、左手でけて回転して衝撃を逃す!・・・・今だッ!!
玲は左手を地面に著き関節を曲げ衝撃を逃す。そのまま橫に回転しながら立ち上がり落下してくる天堂をけ止めた。
「天堂?おーい大丈夫か?天堂ー?」
腕の中の天堂に話しかけるが一切の反応がない。玲は天堂を地面に下ろし彼の顔の前に手をかざした。
「良かった、息はしてるな」
かすかだが玲の手には生暖かい空気が當たるどうやら天堂はただ気絶しているだけだった。
*     *     *     *     *
目を開けると雲一つ無い青くき通った空が見える。
あれ?あたしどうして・・・・
気絶する前の記憶が一気に蘇る。
そうだ確かあの男と戦ってそれで・・・空中で能力が使えなくなって・・・もしかしてあたし死んだの?
 
に痛みは無い、あの高さから落ちて無事でいられるはずもない天堂の頭に一つの単語が思い浮かぶ
                              「死」
そう考えると全てが納得いく。何処かで聞いたことがある死んだ後でも何秒か意識はあると、自分は今その狀態にあるんじゃないかと天堂は考え込んでしまう。
「目さめた?どっか痛むとこない?一応上手くけ止めたつもりなんだけどさ」
自分の橫から男の聲が聞こえる。しかしのかない今男の顔を見ることもできない。それに男の言っていることも理解出來ない。そもそもあの高さから落ちて助かるはずがない、だいたい自分の方が先に落ちていたはずなのにそれをけ止めるなんて出來るはずがないのだ。
「アンタがどうやって助かったかは知らないけどさいい加減しは本當のこと話したら?」
え〜〜〜!!!!!いや俺本當のことしか話してないのに
「え?いや、本當のことしか話してないんだけど・・・・」
「へー、そっかあくまで噓は認めないんだま、アンタのことなんてどうでもいいし興味も無いけどね」
玲の言葉を全く信じようとしない天堂は自分がからかわれていると思っているのかかなりイラついている。
どうしようこれ以上弁解してももっと怒らせるだけだろうしな、とりあえず話変えるか。
「天堂さん、めいちゃんは元気?」
「なんでアンタがうちの妹のこと知ってんのよ」
天堂は玲の言葉に恐怖を覚える、知らない男がまだい自分の妹のことを知っているのだ無理もない。
「そんな警戒すんなよ、あれだよこないだ迷子になってただろ、その時ちょっと面倒見ただけだからさ」
ふと妹が迷子になった日に言っていた言葉が思い浮かぶ。
「あのね、おねーちゃんとおんなじ服のお兄ちゃんが助けてくれたの、すっごく強かったんだよ」
その時はてっきりオカマの人に助けられたのかと思って驚いたけどそういうことでは無かったみたいだ。
「おねーちゃんとおんなじ服」というのは「の服」ではなく「同じ制服」という意味だったのだ。
そう考えると彼の言っている言葉は本當のことなのかもしれない。
「ねぇ、アンタそれ本當?」
「それって言うか今まで話したのも全部本當なんだけどな、まぁ、アンタの親に聴けばわかるよ電話で話したし」
思い返せば確かにあの日母はお禮の電話をしていた。そんなことまで知っているということは彼が妹を助けてくれた人に間違いない。
そう分かると自分が今まで彼に対してやったことに無に申し訳ない気持ちになる。
その上彼の言っていることが本當なら命まで救われたことになる。
「始めに言ってた話しに來たって・・・」
「ああ、めいちゃんのことだけど」
やっぱりか、やらかした、妹の恩人に対していきなり攻撃するとかもう最悪、もうがあったらりたい
そんな時ちょうどいいタイミングでデバイスから戦闘終了のアラームが鳴りゲートが現れ生徒たちを吸い込んでいった。
*     *     *     *
無事玲と距離わ取れた天堂だったがここで一つ大きな問題に気付く。
どうしよ、運良く壁に寄りかかれたけど全くけねぇ、頼めるような奴もいねぇし本當どうしよう。
學式からはや半月何度か遊びにわれたことはあったがそれを全て斷って來た天堂には頼れる友達と言うのが1人もいなかった。
ヤバイ本気でどうしよう。
天堂は1人教室の隅で悩むのであった。
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