《突然不死という最強の能力に目覚めちゃいました》學園トーナメント3日目

トーナメント開始からまだ2日しか経っていないが殘りの人數は50を切っていた。例年ならまだ100人以上は殘っているが今年は新生達が大きな活躍を見せ例年の半分以下まで減っていたのだ。

トーナメント本戦に參加出來るのは16人もう明日にでも予選が幕を閉じそうな勢いだ。

そしてその原因となった新生達「日野 輝ひの あきら」「天堂 唯てんどう ゆい」「水谷 悠みずたに ゆう」そして「神谷 玲かみや れい」彼ら全員が未だ生存しており今日も一人、また一人と落者を増やしていた。

*     *     *     *

3日目のステージ最果ての孤島にてトーナメントは続けられていた。

「おいおいなんなんだよアイツは!!」

そうぶ男の周りには無數の斬撃が降り注いでいる。男は巖に隠れどうにかやり過ごしてはいるがそれも長くは持たない斬撃の雨はじわじわと巖の表面を削っている。

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「クソ!話が違うじゃねぇか無能力者っつうから仕掛けたのになんなんだよあの武裝は並の能力者じゃあ勝てるような相手じゃねぇじゃねぇかよ!!!」

ヤケクソになった男は巖からを出しその敵へと向き合った。

その目に映ったのは、右腕に長方形の背丈程ある黒い巨大な機械を付け腰に橫向きにタンクのようなを背負った男の姿だった。

そしてその男と目が合うと男は何かを呟き右腕の機械を向け引鉄を引いた。

右側から何かが落ちる音がした。眼を向けるとそこには綺麗に切斷された腕が落ちていた。右腕肩辺りから暖かいを津たり地面へと垂れていくのが分かる、落ちた腕が自分のものだという事に気がつく、不思議と痛みは無いアドレナリンが出ているせいなのかそれとも余りに綺麗に切斷された為なのか、そんなどうでもいい思考だけが働く、そして段々と意識が遠のいていくのが分かるゆっくり、ゆっくりと思考が働かなり気を失った。

「なんだ対した事ないじゃん、勝負挑んで來たくせに飛んだ腰抜けだな次はもうし骨のある奴とやり合いたいかな」

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相手の落を確認し水谷 悠はまるでつまらなそうに呟いた。

そんな水谷の前にタイミングよく「骨のある奴」が現れた「天堂 唯」だ同じクラスという事もあり互いに強者である事は良く知っている。そんな中先に仕掛けたのは水谷の方だった。

何の躊躇も無く天堂に向かい引鉄を引いた。その瞬間天堂の後ろにあった巖が真っ二つになるだがそこには既に天堂の姿は無かった。

「やっぱ避けられるわなー、まぁそんな簡単に勝てるとは思って無いし、そんなのつまらないしね」

強敵の出現により思わず笑みがこぼれた。しかしそうも余裕こいてはいられない、突如現れた巨大な影が水谷の影を呑み込んだ見上げると頭上から巨石が迫って來ていた。もう既に避けられる様な距離じゃない。

ズドォーーーン!!!!!!

大きな音を立て巨石は地面へと落下した。それを見屆け天堂は次の相手を求め文字通り何処かへと姿を消した。

だが勝負はついていなかった。殘された巨石に一本の線がり真っ二つに割れ中から水谷が姿を表した、その右手には先程までの長方形の機械ではなく鋭く尖った大剣が付いていた。

「流石天堂やっぱり強ええわ、一歩遅れればヤバかったな、でも次は勝つ、多なりともデータは取れたし対策でも考えるとしますか、あと神谷と日野のデータも集めとかないとな〜」

水谷は頭を掻きながら呟いた。

*     *     *     *

同時刻  日野 輝side

樹海の木々のに隠れ日野を観察する3人の姿があった。

「相手は1人それも一度赤城には負けた奴だ神谷の様な化けじゃない、この面子で行けば確実に勝てる行くぞ!!!」

中心の男の合図に合わせ殘りの2人は左右に散る、そして日野を囲う様位置どりをすると一斉に飛びかかった。

その中の1人が日野と目が合う。

「もらった!!!」

男はわざと日野の注意を引くよう聲を上げる。その隙に殘りの2人が日野の背後から襲いかかった。

「楽勝」

赤城との戦いを観た限り日野は能力だけでさほど反応速度が高い訳じゃない更に得意の能力も自に突き立てられた刃を弾くようなではない、男は勝ちを確信してに持つ短刀を投げた。

しかし事は思った通りにはいかなかった。

日野を囲う様突如炎の壁が現れ刃を意図も簡単に溶かしてしまう、後方からの攻撃もまた日野に屆く事はない。

危機一髪自の能力により後退し炎から逃れた男だったが想定外の出來事に揺を隠せない。

「チッ!1人逃したかテメェ避けてんじゃねぇよ!!」

日野が苛立った聲で怒鳴っている。男はその言葉でようやく殘りの2人が落した事に気づいた。日野の両サイドに焦げた人間が転がっていたのだ。

「お前、何なんだよ!!赤城との戦いではそんな火力無かったじゃねぇか!!!」

「火力?んな事知らねぇよ!それより俺の前でアイツの名前出すんじゃねぇよ!!」

二本の火柱が上がりうねりながら男に襲いかかった。男は自の浮遊能力により逃げるが、炎は段々と距離を詰め無殘にも男を呑み込んだ。

「チッ!赤城の野郎次は絶対ぶっ潰してやるからな!!」

誰もいなくなった樹海の中、日野は空に向かい大きく吠えた。

*     *     *     *

神谷 玲side

他の3人とは違く玲は1人島の外れにある海辺で腰を下ろしていた。

どうも今朝からずっと誰かに見られている様な気がする。だが辺りを見回してもそれらしき者は見當たらないそれどころか生の気配すらしなかった。

それでもまだ確かにじる視線がある。 

「昨日の一戦で理事長にでも目つけられたかな?」

そう考えると幾つか納得がいく様な事があった。天月先生がゴーレムの話を聴くなり何処かへ行ってしまった事校でやたらと先生達が見てくること、そして今回の視線のこと全てが理事長に目をつけられたと考えると何となくその理由が分かった。

「戦力の確認か・・・學校側と戦う覚悟はしといた方がいいかもしれないな」

誰にも聞こえない様な小さな聲で呟いた。その時唐突に聲を掛けられた。普段ならある程度近くに來れば気配で気づくのだが考え事をしていたせいで気づけなかった様だ。

「お休みのところすみませんがお手合わせ願いませんか?神谷 玲さん」

聲のする方へ眼を向けると何処かで見た覚えのある黒いリュックを背負った男が何故か機嫌良さげに立っていた。

「お前確か普通科の・・・・ゲームやってた奴?」

どうにか記憶を辿っては言っみたがそれが合っているかは正直自信がない。

「憶えて頂きありがとうございます。普通科一年水谷 悠です、よろしくおねがいします」

応えを聴き一安心する。そして丁寧に自己紹介し手を差し出している水谷と握手をわした。

「神谷 玲です、こちらこそよろしく」

「自己紹介も済みましたしさっきも言いましたが一戦どうですか?」

水谷は再び対戦を申し込んで來た、幾らでも不意打ち出來たのに何故わざわざ正面から挑んで來たかは分からないが斷る理由も特にない。

「いいよ、別に斷る理由も無いしね」

「ではよろしくおねがいします」

水谷の背中に背負っていたバックが見る見るうちに変形し武となり右腕に裝著された。

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