《突然不死という最強の能力に目覚めちゃいました》黒服の出迎え

戸田達とカラオケに行くべく下駄箱で靴を履き替え校門に向かうと何故かそこには人だかりが出來ていた。

覗き込むようにしてその中心を見るとそこには見るからに高価そうな黒塗りの車に見覚えのあるスーツ姿のガタイのよい男と同じくスーツ姿の男が2人立っていた。 

2人は確か「の祭典」の時會長と一緒に居た奴だ、となると必然的に會長の孫である凜の客のはずだ。

「雨水アレどう考えてもお前の客だろ、なんてもん連れて來てんだよ」

玲は他の人に聴こえないよう雨水に伝えた。

「ウチだって知らないよ!「學校にいる間は関わらないで」って言ってあるもん!」

雨水も周りには知られたく無い事だ2人が來たことに戸っているみたいだった。

「そっか、だからアイツらわざわざ校門の外で待ってんだな」

「え!そういう事、ってそんな訳無いじゃん!なんにせよあそこに2人がいる限り出られないしさぁ、ちょっと話し聞いてきてくれない?」

凜は両手を合わせ申し訳なさそうに頼んできた。

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「そんなこと言われてもさぁ、俺だって目立ちたくないんだよな、ただでさえもう目立ってんのにそこにヤクザとの関係まで加わったら俺もう・・・・(もう、なんだろ?今更ヤクザとの関係付いたとこで何も変わらない気がする落ちるどこまで落ちた評価ってこれ以上下がんないんじゃないか?)」

言っているうちに自分でもわからなくなってきたこれ以上評価が下がることなんて無いんじゃないかとそんな気がしてきた。

「もうなんなの?もう十分目立ってるんだから今更噂の一つくらい増えても変わんないじゃん」

まるで駄目押しのように凜に言われ決心がついた。

「やっぱそう思う?」

聴き返すと凜は無言で頷いた。

「そうだよな、俺もなんかそんな気するんだよね、分かった俺が行くよ時間ももったいないし」

そう告げると玲は人混みを掻き分け龍一の元へと歩き出す。

手前の何人かを押し退けると察したのか次々と生徒たちはどき一本の道が出來た。玲はその道を遠慮することなく進むとあっという間に人混みを抜けることができた。

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「ん?・・・・ちょうど良かったあんたを探してたし話があんだが、ここじゃなんだちょっと乗ってけや」

人混みから現れた玲を見つけた龍一は車の戸を開き乗るよう促した。

どうしようこれ、みんなに見られるしな〜どう対応すんのが良いんだろ?

斷ってキレられんのもやだしとりあえず言われた通りにするか。

「こっちも予定があるので手短にお願いしますよ」

そう告げ玲は運転席後ろの席に腰を下ろすそれに続き龍一が隣に座った。殘りの2人は運転席と助手席に。

「おい、銀ぎん!早く出せこんなとこに止まってたらお嬢に迷がかかる」

「すんません兄貴すぐ出しまーす」

龍一のキツイ言い方を苦にすることなく運転席の男は呑気な返事をカマシ車を走らせた。

ポロンッ!

玲のスマホが鳴った。龍一達が居る為確認するのをためらって居ると龍一が口を開いた。

「別にかまわねぇーぞ急に押しかけたのはこっちだしな」

「ではお言葉に甘えさせていただきます」

龍一の承諾も降りたところでスマホを手に取り確認する。

凜「なんで神谷くんが乗ってくの?」

凜「この後どうすんの?」

玲「悪いお前じゃなくて俺の客だった」

玲「カラオケは遅れて行くは、戸田達には適當に言い訳しといてよろしく」

玲「あと暫く連絡付かないから」

玲は雨水からのLIMEに自分の要件だけ伝えるとスマホの電源を切った。

「すみません、お待たせしました。で、話ってなんでしょうか」

あまりダラダラとしてもいられない為玲は早速龍一に要件を訪ねた。

「ああ、それなんだがな、まずは先日の一件禮を言わせてくれ、本當に助かったありがとう、それとあんたに対しての非禮を詫びさせてくれ」

龍一は深く頭を下げた。

「頭をあげて下さい、別に俺は會長を助ける為にやったわけじゃない自分のやるべき事をやっただけですから、それにアンタが言った通り俺は會長を囮にしたんです怨みは買っても謝される筋合いはないですよ」

玲に言われ頭を上げた龍一はその言葉狩り気になった様で尋ねてきた。

「自分のやるべき事?お前はあの3人に何か関わりでもあったのか?」

「あの3人と言うか周りに害を與える奴ら全員ですよ。ああいう奴らは叩ける時に潰しておかないと被害が出てからじゃ遅いんですよ。本當はあそこで警察に引き渡すんじゃなくて消しときたかったんですけどねw」

冗談混じりの話し方だったがその聲と容、何より玲の雰囲気は酷く冷たく車の空気を凍て付かせた。

その空気に耐えられなくなったのか車は車線を外れ道路の端で停車した。

「すみませんアニキし外の空気吸って來て良いですか」

運転席の男が酷く青ざめた顔で龍一に確認を取る。

「すまねぇなし席外させて貰うぜ」

龍一は玲に確認だけれると車を降り運転席の扉を開け男を下ろす。助手席に座っていた男も靜かに車を降りた。目で追って行くと三人は路地裏へりタバコを吸い始めた。

「おいおいマジかよ客人ほったらかしてヤニ補給ってどんな神経してんだよ」

玲が一人車でボヤいている頃、龍一達は至って真剣な話をしていた。

「おい、銀大丈夫か?オメェ真っ青んなってるぞ」

「タバコ、タバコを・・・・」

銀はを押さえ苦しそうに龍一のポケットにっているタバコに手をばした。

龍一は慌ててタバコを渡すともう一人の男は銀が加えたタバコに火をつけた。

「スーーーッ    ハァーーーーーッ」

銀はタバコを咥え大きく深呼吸をする。すると顔は見る見る良くなり表も明るくなってしまった。だがその景はハタから見れば薬をやっている様にしか見えない。特に銀の気持ち良さそうな表がそれをさらに近づけている。

「アニキありがとございました。危うくくたばるとこでしたよ」

銀はまるで何事も無かったかのような表で龍一に頭を下げた。

「銀さん幾ら何でもヤバイっすよ!何かあるごとにそんな吸い方していつかブっ倒れるっスよ」

心配する男に対し銀はヘラヘラ笑って応えた。

「うん、分かってんだよ、分かってんだけどね〜そう簡単に辭められないのよ。でもなぁそもそも辭める必要も無いんだよ、俺の質上毒にはかなり強いから」

「治ったんならさっさと行くぞ、客人待たせてんだぞ!」

龍一はヘラヘラしている2人に怒鳴ると2人に背を向けた。

「銀今回は特別だ車で吸うこと許してやる、ただしもうこんなことは起こすなよ」

龍一は背を向けたまま吐き捨て銀に向かいタバコの箱とライターを投げ渡した。

「すまねぇな待たせちまって」

車に戻って來た龍一が玲に軽く頭を下げた。だが玲は気にくわんとばかりに龍一を睨みつけたけど

「「待たせちまって」じゃ無いですよね?俺はこの後予定あるっていいましたよね?

アンタの話が終わるまでこっちは現在進行形でずっと待ってんですけど!!」

冷え切った空気を変えようと一旦外に出たが狀況は余計悪化してしまったようだ。

だがその中1人平然とタバコを咥えている男「銀」がいた。

「まぁまぁ、そうカッカしないで下さいよコレあげるんで機嫌直して下さいよ」

銀は運転席から玲に向かい何かを握った手をばして來た。玲は出されたものをけ取った。

「・・・・・飴?」

その手に握られていたのはただの小さな飴玉だった。

「そう、飴っスよ。これでも舐めて機嫌直して下さいよ」

そのふざけた行に橫にいた龍一が怒鳴り付けようと立ち上がるそぶりを見せた。

「銀テメェふざけて!」

「プッ、飴って!隨分面白い人ですね、さっきまでとはまるで別人じゃないですかw

龍一さんも怒んなくていいですよ俺別に怒ってないんで、冗談ですよ冗談」

ぐらを摑み毆りそうになる龍一を玲は笑いながら止め自分がふざけていたことを龍一に明かした。

「はぁー、なら良かった危うく自分の弟分を半殺しなきゃいけねぇところだった」

龍一は安堵の息をらした。それを見た玲は勘違いが容起きないよう補足だけれておく。

「あ、でも急いでるってのは本當なんでなるべく早くして頂けると有り難いです」

「それはすまなかったな、だが著いたんで、話は中でしようか」

車が止まると龍一は先に降り扉を開けエスコートしてくれた。

「九條組」車を降りた先には立派な門に木彫の大きな表札が掛けてあった。

そしておもむろに扉が開くと通路を挾み両側に並んだ黒服の男達が聲を揃え頭を下げた。

「神谷先生ご苦労様です!!!」

よくわからない狀況に玲は困してしまった。

「・・・・・・何これ?????」

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