《突然不死という最強の能力に目覚めちゃいました》2人目の師匠
「こっちだ付いて來い」
黒服達に出迎えられた玲は龍一に連れられ何処に行くかも教えられないまま屋敷の中を歩いていた。
「教えられない」と言っても大の予想はつく恐らくは九條會長の所、要件はの祭典でのお禮もしくは組への勧と言ったところだろう。
考えている間に會長の部屋に著いたらしく龍一が歩みを止めた。
「失禮します」
襖の前で龍一は膝をつき引き手に手を掛けゆっくり全の半分程戸を引いた。
「龍一か、どうした何か問題か?」
襖の隙間から見える広い座敷には機の奧、大量の書類に挾まれペンを持ち眼鏡を掛けた會長の姿があった。
その姿はメディアなどで取り上げられる會長の印象とはかけ離れた大人しそうな姿だった。
「いいえ、神谷先生をお連れしました」
「ほ〜ぅ、來てくれたかそれは良かったそんなとこにいないで速くってくれ」
會長の言葉を聴いた龍一はサイドに避け殘りの襖を開けたそして中へるよう促してくる。
玲は軽く頭を下げ部屋の中へとり置いてあった座布団の上に正座して座った。
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「まぁそう畏るな、くずしてくれお前に畏れる程儂は立派な者じゃない」
「立派な者じゃない」と本人は言うが実際のところそんな訳はない、九條組は世間からはヤクザということで恐れられているがその実態は警察では手が出せない問題などを裏から手を回し鎮圧している、いわゆるホワイトなヤクザだ。その証拠に九條組仕切る中央區では麻薬の出回りはほとんど無く他の區に比べ大きな事件もかなりない。
そんな組の大將が立派じゃない訳がない玲は會長に敬意を込め正座のまま話を聞く事にした。
「いえいえ歳上は敬う者ですからこの勢のまま話は聴かせていただきます」
「それなら構わんそのまま聞いてくれ。
先日の騒ぎの後伊月組相手の事務所含め大半は始末したんだがなどうも數人見つかってねぇみてぇなんだ、他の組に匿われてるって可能もある」
會長が話している途中だったが長くなりそうだったので要點だけ聞こうと口を挾んだ。
「話切るようで悪いんですけど、その話と俺なにか関係あるんですか?」
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「それがなどうもあの現場にいた奴も見つかってなくてな、これからお前を狙って來る奴が出て來るかもわからん、そこでだ、どうだの組にる気はねぇか?ウチにれば奴らもそう簡単には手ぇ出せねぇからなどうだ?」
「お話は有り難いですが遠慮させていただきます。降りかかった火のを払う力くらい持ってますから」
「そうじゃうな、確かにお前ならそれくらい用意であろう、だがなそれはあくまでお前に直接仕掛けられた場合じゃあねぇか?いいか人間てのは完璧じゃあねぇんだ、手の屆くところでさえも守れねぇことだってあらぁ、それが屆かねえ何処にあったらなおさらだ。そんな中家族や友人別々の場所にいる者全員守るなんてただの理想でしかない、それくらい分かってんだろ」
確かにそうだ、むしろ初めから分かっていたことだ、8年前力が無かったとはいえ同じ屋の下にいた家族を2人も失ったんだ。今當たり前の様に過ごしてる日常なんて簡単に崩れていくことくらいもうとっくの昔に知っている。
「會長、仮に俺が組にったとしてあんたらは俺の大切なものを本當に守れるのか?
正直言ってあんたらがいくら束になってかかって來ようが俺は負ける気がねぇ、そんな奴らで本當に守れるのか?」
玲はさっきまでとはまるで違う、その口調や態度から放たれる雰囲気は歴戦の強者である會長でさえも鳥が立つものだった。
「言ってくれるじゃぁねぇか、確かにお前から見れば組ウチのモンはただの雑魚の1人だろう、だがなそりゃあ組ウチだけに限ったことじゃねぇだろ、オメェから見れば周りの奴らは等しく皆雑魚の1人なんじゃねぇか?」
「アァ、そうだよ俺からしたら會長、アンタだってその中の1人だよ、今やり合ったって負ける気がしない、だからってそれがどうしたんですか?同じ雑魚どうしならいい戦いが出來るとでも言うつもりですか?
言っておきますが俺が言っているのは能力の話じゃ無いですよ、それ以前の問題ですあの日會場の中俺以外に伊月組ヤツラの殺気に気付けた人は居ましたか?」
「・・・・・・」
玲の言葉に會長は返す言葉がない、確かにあの日玲が居なければ九條組はかなりの痛手を負っていた。実のところ會長自殺気を読む力はあったが酔っていた為気づくことが出來なかった。だがそんな事は言い訳にすらならない事実あの場で殺気を知出來た者は組には居なかったのだから。
「なら論外です、護衛はもっと信頼できる奴に頼むんでこの話は諦めて下さい、では俺はもう帰るので失禮しました」
黙り込む會長を前に見切りをつけ玲は席を立った。
軽く頭を下げ障子を開けるとそこには話を聴いていたのか龍一が鬼の様な形相で睨み付けてきた。腰に下げた刀を握りしめ今にも襲い掛かってきそうだ。
玲は行く手を阻む龍一に対し強烈な威圧を放ち牽制した。
(邪魔だどけよ!!)
「ドスンッ!」別に手を出した訳でもないその威圧だけで龍一はアッサリと餅をつき道を空けてしまった。
玲は腰をついている者になど目もくれずまるで何事も無かったかの様に通り過ぎた。
しかしそこで足を止め振り返った。
「あっ、すみません言い忘れてました。忠告ありがとうございました。ではこれで」
玲は軽く頭を下げると再び玄関に向かい歩き出した。
玄関を抜けるとそこにはって來た時と同じく黒服の男達が並んでいた。
彼らは話の容を聴いていないのか全く怒るそぶりも見せず玲の姿を見るなり深々と頭を下げた。
その中を通りようやく屋敷の門を潛り外へ出た。
表では一臺の車が待機しておりその橫でタバコを咥えていた銀が聲をかけて來た。
「神谷さんお疲れ様です。送るんで乗って下さいよ」
こっちも話の結果を聴いていないのか親戚な対応をしてくる。だがそれを利用するのもなんだか騙している様な気がするので玲は話の結果を伝え斷わる事にした。
「いや、悪いですよ流石に、會長の話斷っといて車出させるのは、歩いて帰るんで気にしないでください」
「そう言うわけにはいかないっスよ、今回の話を斷ったとは言え神谷さんはオヤジの恩人なんスから、うちの組は貰った恩は忘れないっスからね」
いや忘れないってさっきお前の兄貴分俺に斬りかかろうとして來たんだけど、あれかな?「恩は仇で返す」的なそうなるとこの車に乗ったら最後車ごと海に沈められるじゃねえの?
立ち止まったまま中々乗ろうとしない玲に銀は車の扉を開け催促してきた。
「そんな警戒しなくても大丈夫っスよ、ただ送ってくだけなんで(海中という名の地獄の底へな!!!)」
変な事を考えたせいで親切なはずの銀の言葉の後ろになんだか恐ろしい言葉が続いてる様に聴こえてしまう。
それが幻聴でしかないと分かっていてもつい警戒心が表に出てしまう。
「本當何もしないんで大丈夫っスよ、そもそも俺らじゃ神谷さんには手も足も出ないっスからそんな無謀なことしないですよ」
つまり強者の集まるところまで郵送して全員でリンチするってことか!
まぁそんな回りくどいことするならさっき屋敷の中でやってるか。
玲はくだらないことを考えるのは辭め送って行ってもらうことにした。
「すみませんじゃあお言葉に甘えさせていただきます」
玲の乗車を確認後銀は運転席へと座った。車には玲と銀の2人っきりだ來るときにいた龍一ともう1人の男の姿はない。
「で、何処まで送ればいいッスか?」
「じゃあ3區の凱旋がいせん公園までお願いします」
凱旋公園とはまだ戦爭が行われていた頃戦場から帰還した兵士達を迎えれるための門があったことからその名が付けられた3區の端に位置する大きな公園である。
「凱旋公園っスね、了解しました」
銀は目的地に向かい車を走らせた。
「神谷さんでも何で凱旋公園なんスか?そこに何かあるんスか?」
銀は運転しながらあまり興味なさげに聴いてきた。
「あー、ちょっと妹のボディーガードたのみにね、會長に警戒するよう言われたんで、彼処には信頼できる奴らが多いんですよ」
「それって神谷さんの師匠とかいたりするんですか?」
玲の言葉を聞いた銀は急に態度を変え今度は食い気味に尋ねてきた。
「いますよ師匠つっても何人か居る中の1人ですけどね、高校ってから會ってないんでし楽しみですよ」
玲は窓から何処か遠くを見てらかい笑みを浮かべた。
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◇SQEXノベルさまより書籍全3巻発売中!3巻は完全書き下ろしで、WEB版の続きになります。幸せいっぱい、糖分過多のハッピーエンドです。 ◇ガンガンONLINEさまにてコミカライズ連載中! コミックス2巻が発売中です。 ◇ 書籍ではWEB版のラストを変更しています。 伯爵家に引き取られたジゼルは、義母や妹に虐げられながらも、持ち前のポジティブさと亡き母に貰った『やさしい大魔法使い』という絵本を支えに暮らしていた。 けれどある日、自身が妹の身代わりとして変態侯爵に嫁がされることを知り、18歳の誕生日までに逃げ出す計畫を立て始める。 そんな中、ジゼルは奴隷市場でムキムキの青年を買うつもりが、ついうっかり、歳下の美少年を買ってしまう。エルヴィスと名乗った少年は、ジゼルをクソガキと呼び、その上態度も口もとんでもなく悪い。 ──実は彼こそ、最低最悪の性格のせいで「人生をやり直してこい」と魔法を封印され子供の姿にされた後、神殿から放り出された『大魔法使い』だった。 魔法によって口止めされ、自身の正體を明かせないエルヴィス。そんな彼に対しジゼルは、あまりにも辛い境遇のせいでひねくれてしまったのだと思い、逃亡計畫の傍らひたすら愛情を注ぎ、更生させようとする。 (あれ、エル、なんだか急に身長伸びてない?魔法が少し使えるようになったって?ていうか距離、近すぎるのでは……?) 世話を焼き続けるうちに、エルヴィスに少しずつ不思議な変化が現れ始める。彼に掛けられた魔法が、人を愛することで解けることを、二人が知るのはまだ先で。 家を出たい心優しい少女と、元の姿に戻りたい優しさの欠片もない魔法使いが、幸せになるまでのお話です。
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