《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが》66話 再會

ピルーク王國王室

「王様。」

「セバス、何用ですか?」

「たった今兵士からの通達により、天城様のグループが藤山様を発見したそうです。」

「!、本當ですか?!」

「はい。…いかがなさいましょうか?」

「心配ありません。勇者の中で私達を疑っているものはいません。私を信じなさい。」

「…分かりました。勇者達は無事の教団を圧倒し寶玉を回収したそうです。」

「そうですか…。壊されたもの以外は全てこのピルークに集まりましたね。7大魔王もこの國に向かっているそうですし、あとは魔神の妹と魔族の男だけですね。殘る懸念は。」

「この國に攻めてくるでしょうか?」

「ミーシェの目的が魔神の復活ならば必ず寶玉のあるこの國を攻めてくるでしょう。藤山優が加わったこちらの軍勢の敵ではありません。」

「そうですね。おや、到著したそうですよ?」

「そうですか。手厚く歓迎しなさい。」

「は、仰せのままに。」

ユウside

ユウを加えた勇者一行は無事目的地ピルークに到著していた。

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懐かしな…。この城も。

あれから3ヶ月近い月日が流れたのか。あれ以來ここには來てないからな。

「ユウ?早く行くよ?」

「ああ、悪い。」

城にったユウ達は兵士により大広間に案された。

大広間には他のクラスメイトも座っていた。

ユウのことを指さしてはコソコソと何かを話し始めた。

「よくお戻りになられました。勇者様。王様がお待ちです。」

「ありがとうございます。セバスさん。」

それぞれ席につき皆王を向けた。

「この度は本當にありがとうございました。勇者様。」

「いえ!當然のことです。」

天城が代表して答えた。

「…そしてよくお戻りになりました…。藤山優。」

「…どうも。お久しぶりですね。王殿下?」

「あの時のことは咎めません。この世界を救うために力を貸してください。」

「…はあ。」

「俺は反対です!」

クラスメイトの1人が立ちあがり王に意見した。

「私もです!」

うわ…めんどくせぇ。

「落ち著いてください。皆さん。」

「王様…。」

「確かにあの時の藤山様の行為は許されるものではありません。ですが皆さんで藤山様に機會を…反省する機會を與えませんか?藤山様はきっと私たちの役に立ってくれる…」

「おいおい、待てよ。」

ユウの言葉により王の話が遮られる。

「…藤山くん。今は王様が…」

「俺は別にお前らに許してもらおうだなんて思っちゃいない。お前らが俺を拒絶するなら俺はお前らのおみ通りこの城から出ていってもいい。」

「!…優くん!」

「この世界がどうなろうと俺には関係ない事だからな。でも松山達に來てくれって言われたから來ただけだ。お前らが俺を拒絶するならそれでいい。俺が出ていくだけだ。」

「「…」」

「おっと、橫から失禮しました、続けてください。王殿下?」

「…協力して下さるのですか?藤山様。」

「そうですね。」

「分かりました…。そのお二人は?」

「ああ、俺の仲間のミーシャとアイだ。役に立つだろうと思って連れてきた。」

ミーシャとアイは軽く會釈する。

「分かりました。セバス2人にも部屋を用意しなさい。」

「はい。」

「詳しいことは明日話します。今は仲間同士話でもしてください。解散にします。」

は自室へと帰って行った。

「天城!本當にいいのか?!こんな裏切り者に頼って。」

「…俺だってそう思うさ。でもこいつの力が無いと魔神の妹を封印出來ないんだ…。」

「藤山、その2人は誰なんだ?!」

「あ、私ミーシャって言います。よろしくお願いします。」

「私はアイです。お願いします。」

「大丈夫。この2人は優秀だ。」

「そ、そうなのか。よろしく。」

「…さて、話は終わったか?」

ユウが口を開いた。

「それなら俺はとっとと休みたいんだけどな。」

「お前…。お前みたいな裏切り者が俺たちの仲間だなんて俺は認めない。」

一人の男子生徒がユウに詰め寄った。

「…誰だっけ?」

「…てめぇ…。」

「いやぁ…。しばらく會ってないと名前忘れちゃうって。ごめんな?えっと…山田?」

「俺は佐藤だ!」

「それは悪かったな。」

「お前のような無能が戻ってきたところで何が出來る?!」

「…知らねえよ。」

「なんだと?!」

「唾飛んでるんだけど…。とにかく俺は疲れた。休ませてくれ。行くぞ、ミーシャ、アイ。」

「あ、うん。」

「その2人がお前なんかについて行ってるのも怪しい。お前2人になにかしたんじゃないか?」

ユウのきが止まった。

「それかその2人はよっぽど騙されやすいんだなぁ?」

「あ?」

「ユウ…。」

「じゃないとお前のような無能について行くはずがないからな…。お前が何かしたか、その2人はよっぽど馬鹿なん…。」

「…次言ったら寸止めじゃ済まないからな?」

佐藤の首元にはナイフが添えられていた。

「お、お前…。」

「勘違いするなよ?俺は別にお前らにどうこう言われようがどうでもいい。仲間だとも思ってないしな。ただミーシャのことを悪く言うのは見過ごさない。」

「…」

「2度目はないぞ?…えっと…山田?」

「…」

「行くぞ。」

「ユウさーん。私は?私のことはどう言われようといいの?」

「…知らん。」

「えー?ひどーい…。」

勇者side

「今の藤山は無能じゃない。くれぐれも怒らせたりはしない方がいい。」

小宮が口を開いた。

「は?何言ってんだ?あんなやつ俺たちの手にかかれば…」

「…間違いなく私たち全員やられるわね…。」

「松山さんまで…」

「とにかく詳しいことは明日だ。今日は解散だ。」

勇者達はそれぞれ自室へと戻って行った。

ユウside

そのあとご飯を食べたユウは一足早く眠りについていた。

「やっほー、ユウくん。」

「神様…。」

「お、やっと神様って呼んでもらえるようになったか…。嬉しい限りだよ。」

「久しぶりだな…。で?なんで俺はまたここに來たんだ?」

「今回は僕が呼んだんだ。」

「お前が?」

「うん!ユウくんのスキルにまだ一つだけ分かってないのがあったでしょ?」

「そう言えばそうだな…。」

「それにユウくんは今勇者の稱號がなくて困ってるでしょ?」

「まあ、そうだな。」

「だから勇者の稱號をあげようと思って。あとはスキルも解放してあげる。言っとくけどすごく強いスキルだからね?」

「それは助かる。」

「はい、今あげたよ!」

「ありがとな。」

「せっかく來たんだしお話しようよ。」

「そうだな。」

「見事勇者たちの元に侵した訳だけど、これからどうするの?このまま大人しくって訳には行かないでしょ?」

「當たり前だ。…ただ7大魔王のきが分からないのが気がかりなんだ。まずはあっちの出方を伺うさ。」

「そう…。でも7大魔王ってのは…案外近くにいるかもね。」

「?…それはどう言う…」

「とにかく!僕が暇になるような事だけはしないでくれよ?僕が退屈すると何するかわかんないよぉ?」

「お前はしは神様の自覚を持て。」

「きびしいことで…。まあ今のうちは楽しめそうだ。何やら僕の他にも神達がき出してるようだしね…。」

「神が?」

「そうだよ。今神界でも問題が起きててね…。悪い神様が目覚めようとしてるんだ。」

「悪い…神様?」

「そう。僕が昔封印したんだけどねぇ…。誰かが破ろうとしてるみたい。」

「何とかしなくていいのか?」

「そんなの勿ない。せっかく暇つぶしになりそうなのに…。」

「…もうお前神様やめたら?」

「酷いなぁ…君は。」

「まあいいや。そろそろ戻してくれ。」

「うん。また來てね!」

「何かあったら呼んでくれ。」

「ふふふ。楽しかったよ、今日も。」

「俺もだ。じゃあな。」

戻るともう朝だった。

戻ってきたピルークでの生活1日目が始まろうとしていた。

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