《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが》73話 復讐の狼煙

次の日城にいた者は大きな発音で目を覚ました。

ベルフェゴールの予想通り今日の教団の襲撃が始まったのである。

―――7大魔王ルシファーだ、念話を使って皆の脳に直接語りかけている。直ぐに守備配置に著くように。繰り返す、直ぐに守備配置に著くように。

「優くん!起きてる?!」

「ああ、直ぐに行く。」

優の部屋に呼びに來た江ノ島が優の聲を聞くと急ぎ足で正門へと走っていった。

「ほら、ミーシャ。」

「うん。…ついに來たんだね…ユウ。」

「ああ…ここでお前達の苦痛の50年間の恨みを晴らす。」

「うん。」

「アイは既に向かってる。…行くぞ…!」

「うん…!」

「遅いぞ!藤山!」

「悪い悪い、お前も怪我は大丈夫なのか?」

「!…お前に心配される程じゃない!」

「へいへい。…あれがの教団か…。」

何人かの魔人族の兵士が正門に向かって突進してくる。

「構えろ!來るぞ…!」

「ミーシャ。」

「うん…!ディバインシールド!」

正門の前にられた聖なる結界により、そこを通り抜けた敵が次々に消滅していく。

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「す、凄い…」

「これならしばらくは敵はってこれないだろ。」

すると1人のクラスメイトが傷だらけの狀態で天城たちの前に現れた。

「天城!こっちを…助けてくれ!の教団の…幹部が…!」

「なんだと!?くそっ…!」

「行ってこいよ。」

「な!藤山…しかし!」

「ここなら俺とミーシャとアイでなんとか出來る。結界もあるしな。」

「…任せていいの?藤山くん。」

「ああ、心配するな。」

「任せたぞ、藤山。」

「よろしくね!」

小宮のグループが東門の方へと走っていった。

「…お前らは行かなくていいのか?天城、橘。」

「お前は信用ならんが…任せる…!」

「…ああ。」

「…行くぞ!賢治。」

「おう!」

二人は小宮たちに続いて走り出した。

「ベルフェゴールのの予想通りだな。幹部は東門から來るのか。」

「そうだね。流石はベルちゃん。」

「ありがとう。でも幹部は他にもいるみたいね。」

「あ?3人だけかよ…正門なんだからもっとどっしりと構えてるもんだと思ってたぜ…。リリィにも正門から攻めるべきだと話しておけばよかったぜ…。だが…妙な結界のせいで攻めあぐねてるのか…。分かった。聞け!野郎ども!迂闊に突っ込むな!この結界は俺がなんとかする!はぁ…!」

魔族の男が結界に魔力をぶつけ結界を破壊した。

「よお?待たせたな。俺はの教団幹部ジャック様だ!」

「隨分威勢がいいのが來たな…。」

「ふん…そんな余裕な態度をとってられるのも今のうちだぜ?俺は幹部の中でもリリィに次ぐ…」

「ダークマター。」

闇の波が周りの魔族を蹴散らした。

「なんだと?闇屬魔法だと?お前…魔族か?」

「だったらどうした?見たところお前も魔族だ。ここは魔族同士平和に済ませないか?」

「へっ!魔族は仲間だが…エルフは大好なんだよ!!」

ジャックは槍をミーシェ目掛けて投げつけた。

優はミーシェに迫る槍を素手でキャッチする。

「なんだと?!この距離で…」

「…さてと、そっちが攻撃を仕掛けたことだし、俺もやるか…。ベルフェゴール、ミーシェ、雑魚は頼むぞ?」

「ええ、程々にね?」

「殘念だが無理だな。こいつはミーシェを狙ったんだ。溫くは出來ない。」

「頑張ってね、ユウ。」

「ああ。」

「なんだてめぇ?いきがりやがって…。俺様に勝てるはずがないだろがぁ!」

ジャックは槍を數本出してこちらに投げてきた。

ユウはそれを難なくキャッチし、投げ返す。

「どうした?幹部ってのは皆こんなもんか?ラギスや、マリクもつまらなかった。お前はしは楽しませてくれよ?」

「!…てめぇがあの二人を…?」

「だったらどうする?」

「へっ!それなら都合がいいぜ!俺達が探してんのはお前だからな!あのお方を怒らせたお前を殺さない手はないぜ!」

「俺を探してるのか…。なるほど。2人もやられてお前らのボスもブチギレてるってことね。」

「分かったらとっとと死にやがれ!ダークマター!」

ユウに闇の波が迫る。しかしユウにたどり著く前に魔法は消えてしまった。

「な!?てめぇ…何しやがった!?」

「スキル、相殺。ただ同じ魔力を流し込んだだけだ。」

「そんなの…。S級の賢者にしか出來ないはずじゃ…。」

「俺に魔法は効かない。」

「魔法が効かないからなんだ!直接叩けばいいだけの事じゃねぇか!死にやがれ!五月雨づき!」

ジャックは槍を何発も繰り出してくる。

「ツバメ返し。」

ドスッ!

ジャックの腹に魔力の槍が刺さった。

「て、てめぇ…何を…?」

「スキル、ツバメ返しだ。理攻撃を吸収して魔力として跳ね返す技だ。」

「そ、そんな…」

「これで分かったろ?俺にはお前のどんな攻撃も通じない。」

「そんなはずがあるかぁ!ブラックホール!」

しかしかき消されてしまう。

「終わらせてやる。…ブラックエンド。」

ユウは手を天に掲げると、闇屬魔法、最上級魔法を放った。

大きな闇の塊がジャックを包み込む。

「くそがァ!この…俺様が…やられるなんぞ…あっちゃ行けねぇんだよ!」

ジャックは最後の抵抗に槍を投げつけた。しかし無駄な抵抗である。

「…じゃあな。」

「ち、ちくしょおおおおおおお!!!」

その場に影も殘すことなくジャックは消滅した。

「手応えないな、の教団。」

「相変わらず反則的な強さね…ユウさん。」

「そりゃどーも。そっちも終わったみたいだな。」

「ええ。」

「ベルちゃんが戦ってるとこ久しぶりに見たよ〜。やっぱり強いね、ベルちゃんは。」

「ミーシェも強くなったじゃない。嬉しいわ。」

「へへへ…まあアーティファクト任せなんだけどね…。」

「そんなことないぞ?アーティファクトをるのだって結構な技がいるんだ。…本當に強くなったよ、お前は…。」

「そ、そんな褒められると…へへへ…。」

「さて、そろそろ時間だろ?」

「そうね。そろそろ著く頃ね。」

「ミーシェ様、ベルフェゴール様、ユウ様ー!」

「あ、來たきた。おーいバトラー!」

「遅くなりすいません。準備に手間取りまして…。」

「いや、ちょうどいい。」

「そうね。あっちもそろそろ終わる頃でしょうね。勇者ではの教団幹部リリィに勝つことは出來ない。」

「軍は?」

「外に待機しております。」

「魔王は?」

「外からの偵察だと皆寶玉を守っています。」

「それでいい。正門の敵も片付けた。…行くぞ。お前ら復讐の時間だ。」

「ええ!」

「はい!」

「…うん!」

――――――――――――――――――――――――――――

次回は勇者sideをしやってから、復讐編にります。この作品は長編にしようと思ってるので、勇者への復讐はもうしお待ちください。

フォローorコメントよろしくお願いします!

誤字修正

ミーシェに迫るナイフ→ミーシェに迫る槍

やっぱ誤字多いなぁ…。

教えてくださった方ありがとうございます。

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