《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが》78話 墮天使ルシファー

巨大な竜巻と闇の塊が衝突したあと立っていたのは優だった。

「…ぐっ…すまない、皆…」

「…小宮くん!」

「大罪魔法を破った時は驚いたよ。やっぱりお前ともっと早く知り合っていたなら…いい友達になれたかもしれないな…小宮。」

「ふ…はぁ…はぁ…誰が…君…なんかと…!」

「そうかよ。」

「…なあ、頼…むよ。松山は…殺さないでくれ…。よう…やく僕もほかの人間に…興味が…湧いてきた…ところだったんだ…」

「悪いが無理な相談だ。お前達を殺さなきゃ…この復讐心が晴れることは無い。」

「そうかぁ…參ったな。やっぱり君は…嫌いだよ。」

「そうか…。じゃあな、小宮。」

「待て、小僧。」

「!…あんたは…」

「やれやれ、いつになったら地下室に來るかと思ったら…こんな所で喧嘩か?」

「あなたは…ベルゼブブ…!」

「これはこれはミーシェ嬢。お久しぶりですね?」

「!…あなたなんかに…お姉ちゃんは…!」

「落ち著け、ミーシェ。…ちっ…全部臺無しじゃねえか…。…謝しろ小宮。今回は見逃してやる。ちっ…もうしだったのによ…。悪いなミーシェ。計畫のこと忘れてた。」

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「ユウ…。」

「さて…あんたは7大魔王、ベルゼブブでいいのか?」

「不敬だぞ?汚らわしい魔族よ。」

「生憎あんたなんかへの禮儀は知らなくてね…。」

「ハハハハッ!強気なやつだ。私を前にして…そんな態度を取っていられるとはなぁ?」

「お褒めの言葉どーも。」

「貴様など私の大罪魔法で…喰らってくれるわ!グラタナスヘル!!」

「…悪いが俺に大罪魔法は効かない。」

ベルゼブブの背中から現れた巨大な口は優にたどり著いた瞬間に弾かれた。

「な?!貴様!何をした?!」

「俺の策。神様の産でね…。俺に魔力のこもった攻撃は効かないのさ。」

「神の…産?」

「そうこれ。」

優は懐から勾玉のようなものを取り出した。

「その名も…魔我玉。魔力をこれに吸収出來る。あんた達7大魔王の大罪魔法は相殺出來ないからな。吸収することにした。」

「そ、そんな…」

「いくら大罪魔法が7大魔王に効かないと言っても…あんたらの魔力に俺の魔力が乗った大罪魔法なら…どうだ?」

「そんな…その魔力は…私の?」

「…グラタナスヘル。」

バ…グン!!

ベルゼブブは足だけ殘し優の大罪魔法により食べられてしまった。

「ユウ…さすがにあなた…強すぎるよね。」

「そうか?」

「…うん。私の出番…無かった。」

「悪い悪い。」

「さてと…。」

優は小宮達に視線を移した。

「!」

「…」

「ぐっ…」

「…はぁ…なんか萎えたわ。」

「なん…だと?」

「今回の目的はお前らじゃないしな…。…行くぞ、ミーシェ。」

「え?いいの?」

「こんな気分の時に殺してもなあ?」

「まて!藤…」

「やめろ、天城。」

「な!小宮!賢治の仇だぞ?!」

「そんなこと…分かっているさ!でも!…ここで見逃してもらわなきゃ…僕達は…死ぬぞ…。」

小宮は悔しそうに下を噛んだ。手も強くにぎりしめ爪が刺さったのかが滲んでいる。

「小宮…。」

「余計な手出しはしないでくれ…。僕はパーティーメンバーにも、クラスメイトにも、もう…死んでしくない…!」

「…小宮くん。」

「悔しいし、憎たらしいけど…僕達の負けだ。」

「くそっ!賢治…!」

勇者達はその場で去っていく優たちの後ろ姿をただ見つめることしか出來なかった。

「遅かったな。藤山優。いや、今は魔族のユウと呼んだ方がいいのか?」

「悪いな、ちょっとクラスで喧嘩があってね。それに割り込んできたデブのくせに一人稱が私のやつを給食としていただいていたんだ。ほらよくいるだろ?給食の時に最後までちまちま食ってる奴。俺がそれだったんだよ。」

「なんの話しをしているかは知らんが…。ベルゼブブを倒したのか?」

「正直ガッカリだ。あんなのが7大魔王だなんてな。」

「はっ!言ってくれるじゃねえか…クソガキ。」

「その格から察するに…あんたはサタンか。」

「夜死苦なぁ?…そして久しぶりだな?ミーシェ様。」

「っ…!」

「落ち著け。夜死苦って…なんで知ってんだよ。」

「そんなこたぁどうでもいい。」

「そちらの側はベルゼブブとレヴィアタンがいなくなって5人か。一人増えたんだな。」

「とぼけるなよ?こちらは4人…なのだろう?」

「!」

「…流石は墮天使ルシファー。いつから気づいてた?」

「えっと…ルシファー様?何を言ってるのです?」

「おい、ほかの魔王は気づいてないけど…いいのか?説明しなくて。」

「そうだな。今ここで言おう。ベルフェゴールとその小僧は…グルだ。」

「!」

「そんな…?」

「流石は私たちのリーダーね。なんで殺さなかったの?」

「あの時殺していては面白みがないだろう?」

「そう…悪趣味な男ね…。」

「さて…改めて歓迎しよう!わざわざ屠られに來てくれたことに謝するぞ?藤山優、ベルフェゴール、そしてミーシェ様?」

「!…気安く名前を呼ばないで!全ての…悪の張本人…あなたはあの時何をしたか…分かってるの?!お姉ちゃんを裏切って…ベルちゃんに…あんな酷いことさせて…!」

「人聞きの悪い。全ての源は…魔神のサラ様ではないですか?ミーシェ様?」

「ぐっ…よくも…そんなこと…」

「相手のペースに呑まれるな。」

「!…ユウ。」

「ルシファー、俺は今怒ってる。ミーシェを傷付けたこと、ミーシェの姉を傷つけたこと、封印した事。それら全てを悪から善に転じたこと。」

「人聞きの悪い。こちらは善だ。悪は…貴様らだろう?」

「何言ってんだ?こちらが悪?お前らが善?そんなこと知るか。お前らもさらに勝つことで悪を善にしたんだろ?なら分かってるはずだ。」

「ククク…やはり貴様は面白いな…。そうだな…忘れていたよ。」

「「勝者が…全て正しい。」」

「俺は今日お前らの善を全てひっくり返してやる。」

「図に乗るなよ?小僧。貴様一人でなにができる?」

「一人?ミーシェも…ベルフェゴールだっているぞ?1人なもんか。」

「ふん…三人だろうが1人だろうが変わらない。貴様らなど我々にとっては蟲けらでしかない。それをに、心に深く刻んでやろう。」

「蟲けら…か。その蟲けらに足元をすくわれる気分を教えてやる。」

さあ…復讐開始だ…。

――――――――――――――――――――――――――――

今日は僕暇です。

別に2話出すとかの報告ではないですよ?ただ暇だと言ったんです。

それだけですがなにか?

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誤字修正しました。

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