《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが》特別編② 「狼牙の時雨」第2話 來襲
最近登校出來てなくてごめんなさい!m(。>__が、頑張りますんで…なにとぞ。
ではどうぞ。
最果ての窟最果ての森
リザードキングの窟。
「何やら犬どもの里でいざこざが起きているらしい。」
「いざこざ?」
「まあ白犬と黒犬がめてるらしいな。」
「ほお…詳しく聞かせろ。」
「!…レーグ様。」
「今ならこの窟を出るチャンスかもしれん。」
「!…なるほど…その騒ぎに乗じて…。」
「ああ…今こそ我らリザードキングの時代よ!犬っころ共を蹴散らし我らの時代を築くのだ…!」
「リザードキングって…あのトカゲか?」
「はい…。うちの偵察部隊が彼らが不穏なきをしていると報告が…。」
「…リザードキング…ね。レーグの野郎か…。」
「知ってるんですか?」
「昔ちょっとな…。っ…里がこんな時に…。」
「…こんな時…だからでは無いでしょうか?」
「何?」
「里同士めている間に…ということは考えられませんか?」
「なるほど…。」
「こんなこと…してる場合じゃないかもしれませんね…。」
「ああ…そうだな…。だったらやることは一つだ…。」
「コクちゃん…。」
「ああ、そんなに簡単な事じゃないのは承知の上だ。でも俺のやれることは皆を説得させることだけだ。説得できるまで何度でも頭を下げるさ。」
「うん…。そう…ですね…!」
白狼の里
「ハクビ様!考え直してください!どうして黒犬なんかと…!」
「そうすべきだと思ったからです。」
「でも…!」
「あなたたちの気持ちは分かりますよ。それでも…私達は変わるべきなのです。」
「どういう意味ですか?」
「ホーリーウルフだけでは強敵と相見える時…どうしようもありません。ですがコクちゃん…いえ、コクビたちディアブロスウルフがればどうでしょうか。」
「し、しかし…っ!」
「リザードキングのきが異常です。もしかしたらこの里にけしかけてくるかもしれませんね。」
「っ!リザードキングが?!」
「ええ。この事は偵察部隊と私達數…それからコクビにも伝えました。」
「コクビにも?!」
「ええ。もしも攻めてくるのならば里同士手を組んで立ち向かうつもりです。」
「…ハクビ様…。」
「あなた達ももう分かるでしょう?今はいがみ合っている場合ではないのです。それに何より…」
「何より?」
「仲が悪いままじゃ…息苦しいじゃありませんか。」
「…へ?」
「ふふ…私はコクちゃんともっと仲良くなりたいのですよ。いえ、コクちゃん達ディアブロスウルフと。」
「…」
「だから仲直りです。お互いごめんなさいですませましょう。いがみ合っていてもなにもいいことは無いのですから。」
ハクビは先を見據えるように口にした。
「変わりましょう。2つの里が手を取り合えば私達に敵はありませんよ。そのために我らがラショウ様は2人の長を定めたのですから。」
黒狼の里
「!、おい!その怪我…どうした!」
「っ…く…」
ボロボロになりながら里に戻ってきた偵察部隊の同胞に急いでかけつけるコクビ。
「危険…です…!この里は…包囲されています…!」
「なんだと?」
「1000を超えるリザードキングの群れが…!この里に包囲網を…!」
「っ…逃がさないつもりか…。シベリとドーベルを呼べ。」
「っ!はい!」
コクビはこの里の幹部2人を呼ぶように指示する。
「それと…ハクビを呼べ。」
「っ!しかしっ!」
「聞こえなかったか?ハクビを呼べ。」
「っ…はい。」
コクビの通達により、黒狼の里にはコクビ、シベリ、ドーベルの黒狼の里三大巨頭と白狼の里のハクビを含めた3人、総勢6人が急會議を開いていた。
「話は聞いてるか?ハクビ。」
「ええ、里のものは皆1人にならぬよう呼びかけました。」
「で?あんたの言うこと本當に正しい訳?」
「黒犬の言うことだ。信用ならんな。」
「怪我人は確かに出ています。正しい報ですよ、メシアン、レトリー。」
「でもねぇ?」
「コクビが噓を言ってるとでも言うのか?こっちには被害者も出てるんだぞ?」
「自作自演とかじゃないの?」
「あぁ?!」
「やめろ。シベリ、ドーベル。」
「皆さん、これは里の存続に関わる重要な問題です。」
「…」
「…」
「俺達黒狼が信用出來ないのは承知の上だ。だがレーグ…リザードキングは俺達には十分な脅威になりうる。」
「…それは…」
「分かっている。」
「まずは…私たちが手を取り合いませんか?」
「…分かった…わよ。」
「それが…ハクビ様の意思ならば。」
「不本意だがな…。」
「ちっ…。丸くなったな…コクビ。」
「うるせえ。」
「敵は中…これ以上の我らにとっての好都合はない。」
その聲に呼応するかのように群れは雄びをあげる。
「今夜奇襲を仕掛ける。…戦爭…いや、躙を開始する…!」
またしても竜の王に呼応するかのようにけたましい雄びが巨大な森に響き渡った。
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