第193話 あーゼロ達がぴょんぴょんするんじゃぁ。

新階層に突したということで、辺りの景が、また一斉に変わる。今度の景は、なんと雲の上だった。

「うわぁ〜〜っ！！ すっごいふわっふわっ！！」

ユウは雲の上で跳ねると、その反発力に驚き、何度も飛び跳ね、トランポリンのように反発する地面を堪能する。

俺も、何度か跳ねてみた。

「……んー。遊ぶ分には楽しめそうだが、戦闘の時に慣れてないと大変かもな。」

……あれ？ って言うか今更だけど、ここのダンジョンって下へ下へ潛るじだったよな？ なのに空があるっておかしくね？

・・・んー、まぁあんまり気にしちゃダメなことだよな。うん。

とりあえず、このよく跳ねる狀況にも慣れるために、ユウみたいに跳ねて進もうかね。

・・・やっぱりこの覚は楽しいな。

──俺の後に続くじに、みんなでユウと同じように跳ねて進んでると、ハクの方から、敵が接近してきたという知らせが來た。

「む。主殿っ！ ユウ殿っ！！ 気をつけるっ、のじゃっ！ 何かがっ、急接近っ、してるっ、のじゃっ！」

「おぅっ！ 了解っ、ここの敵はっ、何かなっ、と？」

あ、ちなみに、跳ねながらだから、やや途切れ途切れだが普通に會話をしながら進んでいる。

「ピィーーーッ！！」

ってうるさっ！ なんだ、この甲高い聲っ！？ ・・・ハクが言うにはこの甲高い聲がハクが言った魔らしい。

んー、この鳴き聲ってことは鷹とか鷲の猛禽類型の魔か？ まぁ見りゃわかるか。

「・・・あっ！ ゼロッ！ 見えてきたっ！」

「ピイイィィィーーッ！！」

その甲高い聲を発していた魔は、俺が予想したとおり、鷹や鷲のような猛禽類の見た目………に、さらにライオンの足を足した、いわゆるグリフォンだった。

っち、惜しかったか。

「とりあえず先にユウがやっていいぞっ！！」

「わかった！！ えいゃっ！！」

ユウが勢いよく鞭を振り、手首を活かしてグリフォンの首を巻きとった。

ユウはその巻とったままの鞭を、グリフォンを振り下ろす勢いで叩き落とした。

「グェッッ！？」

・・・絶対今ので何本か骨折れたな。なんかバキバキって聞こえた気がしたし。

んで、グリフォンを叩き落とすと、ユウはグリフォンに巻き付けた鞭を手首のきだけで外し、目を潰し、羽の付け部分の……骨を砕した。

流石にグリフォンも死を意識し始めたのか、暴れようとしている。が、ユウがそれを許さずにこうとする度、先回りしてバチンっと音を鳴らす。

そして、腕、足、翼、首と一つ一つ確実に砕した後、最後に頭を砕して殺した。

……うわぁ。

「……うわぁ。」

・・・いやいやいやいや、グロい、というか怖いわ。ってかなんで鞭で骨を砕できるの？

「ゼロっ！ し手こずっちゃったけど、何とか鞭だけで倒せたよっ！」

「おぅ。……なぁユウ。やっぱり武、弓とかにしないか？」

「えぇ〜、なんで〜？ まぁ別にいいけどね〜。」

流石に時間かかりすぎるし怖いわ。

──まぁそんなじで、気を取り直して俺らはダンジョンを進んでいった。

◇◆◇◆◇

ユウの武を弓に変え、進むことはや43階層。ユウはかなり上手く弓を扱っていた。

・・・いや、マジでうまいのよ。弓を同時に放って全部當てるのはもちろんのこと、連速度も凄まじい。一度ったと思ったら直ぐに次の矢が飛ぶし、それが絶え間なく続いてる。

それだけでも凄いのにこれ以上何がすごいって……

「ピ、ピエェェェ……。」

「これでっ、最後っ、かなっ？」

 　……ユウは跳ねながらってるんだよねぇ。

「ユウっ。お疲れっ。」

「うんっ！ そっちもっ！ お疲れ様っ！！」

あ、ちなみに、俺もユウとはし違って銃で戦っている。もちろん跳ねながら。

そして、実はついさっきまでまた魔に囲まれてた。・・・そう、またユウがモンスターハウスにったんだよ、ちくしょうめ。

いやー、次こそは防ごうと思ったんだけど、今度はまさかの出口直前にモンスターハウスあっちゃってねぇ。

それでユウに流されちゃった結果、モンスターハウスにることに……。まぁ戦うのも楽しいから別にいいんだけどね。

「さてっ、それじゃっ、次の階層にっ、行くけどっ、準備はっ、いいか？

──それじゃあっ、進むかっ。」

俺らは跳ねながら次の階層へと向かった。

(次回から跳ねる時の「っ、」を抜きます。)

・雑談

メリークリスマスっ！！ ……え？ 過ぎてるって？ 書いてる時はまだクリスマスだからいいんですよっ！ どうもライトです☆