高橋と遠藤の狙いは二人じゃなくて僕だって？

確かにそれならこのテントの中に異変がないことにも理由がつく。

「なるほど。その可能も有るかもしれない。取り敢えず僕のテントの方を見に行ってみよう。」

僕達3人は僕のテントに移する。

僕のテントの中にったが一見特に何も変化はないが何か違和をじる。

試しに[魔力視]で様子を探ってみよう。

「へー、ここが月のテントか～～。まあ、仮設テントだし、特に私たちのテントと違いはないね。」

「そそ、そ、そうだね～～～。私たちの部屋とそんなに差はないね。」

「ど、どうしたの夏蓮？なんか息遣い荒いけど……。深呼吸して息整えた方がいいんじゃ…………？」

「深呼吸！？深呼吸までしたらそれこそ倒れちゃいそうだよ。」

「そ、そうなんだ…………。なんか闇を見てしまった気がする……。」

[魔力視]を使って部屋の様子を見ているが何か騒がしいな？何かあったのか？

「なにかあったの？」

「月君？別になんにもないけどどうかしたの？」

「いや、なんにもないんならいいんだけど…………。」

あれ～？おかしいな、なんか騒がしいとおもったんけど？

樹ちゃんも何時もどうり雰囲気だったし…………まあいっか。

結局、[魔力視]で部屋の中を見てみたが特に魔力が変なところ等はなかったので魔法や魔道を置いたりして僕に罠をはったりわけではないらしい。

だが、の位置等がしずれている気がする。さっき外に出たときは普段持っているバックなどは置いて行ったが本當に重要な武など[アイテムボックス]にれて持っていったし、共鳴石や帰還の札等の重要な魔道は[アイテムボックス]にれることが出來ないから置いて行ったが問題なくバックの中に殘っている。

結局無くなったり、逆に増えたものも見つからなかった。

「まあ、なんか武でも隠そうとしてってきたんでしょ。それで武が無くて諦めて帰ったんじゃない？さっき上機嫌に見えたのはバレないように上機嫌なのを裝っていたとかんがえられるんじゃない？」

うーん。なんとなくしっくりこないけど、これ以上考えても埒もあかないし、ここいらで終わりにしよう。

「じゃあ、それが結論ってことで終わりにしようか。」

「そうね。じゃあ私達はテントに帰るから。」

沙耶さんはそう言うと二人のテントの方に歩き出したが直ぐに止まってしまって振り向いてきた。

「そう言えば、月はなんで明日に備えて寢るって言ってたのにテントの外に出てたの？それもさっき高橋君と遠藤君と出會ったって言ってた所はここのテントからそれなりに離れたところだし……。武まで持っていってたんでしょ？」

しまった。

二人のことが心配で急いで來たからその辺のこと一切考えてなかった。

素直に「使役獣に餌を上げに行ってた」何て言ってしまえば、[鑑定]のスキルを持つ樹ちゃんは僕が[ティム]を持ってないことに當然だが疑問をじるはず。

そうなれば芋ズル式に[遮蔽]の存在を明かさなければならなくなってしまう。

そして[遮蔽]の存在がバレれば、その話が何処からか拡がってしまい國王関係者に伝わり、國に噓をついていたとして処罰をけるリスクもある。

ほかにも僕が[高位遮蔽]を持っているかもと疑って[高位遮蔽]を見破ることの出來る更に上位のスキルの[超位鑑定]を持っている人を連れてくるかもしれない。そうなれば最悪だ。

この國での魔人族の扱いは魔族と同等。敵の兵士と思われて良くて処刑、悪ければ拷問されてしまうかも知れない。

そんな事を何分か考えていると樹ちゃんと目が合う。

僕がずっとい顔して考え事をしているからか樹の表に不安が浮かんで見える。

しかし、その不安は僕が噓をついていて怖い。というよりはそんな顔してるなんて月君大丈夫かな？ってじの表をしているようにじた。

そのとき僕はなんで最初から二人からが洩れてしまうと思っていたのか！と思った。

確かにメイドが國王関係者だったりして、を教えることが僕のリスクになるけど本當に大切な仲間で友達でもある樹ちゃん、そして短い付き合いだけど僕のことを信用してパーティーの一員にれてくれて、更にパーティーリーダーにまでしてくれた沙耶さん、この二人なら全て事を話せばメイドに気を付けて完全にバレないようにしてくれるはずなんだ。

だが頭で理解してても直ぐに行に起こせない。

僕が必死に考えているとついに沙耶さんが話を再開する。

「私もパーティーにってから思ってたけど、月には何かが有るんでしょ、さっきテントから出てたのもそのに関係したりするんでしょ？」

「それは…………。」

「夏蓮から聞いたけど、この國の國王は々怪しいところがあるとかって、その関係で月が裏で々しているかもしれないって。」

樹は気付いてたのか僕がこの國のことを探ってたことを！

確かに僕もこの國が怪しい國でなければ、[高位遮蔽]を使っていた何て言わずに直ぐにスキルを明かして、魔人族のこともほとぼりが覚めた頃に説明して何とかしようとしてたかもしれない。

そうなれば何一つはなく國の裏を探ることも無かっただろう。

「だから月がでしゃべれないっていうなら安全の為にも必要なことなんだと思うからこれ以上は今は聞かない。ただこれだけは覚えておいて。そうやってたくさんのを抱えているあなたを心配している人がいるってことを。當然、夏蓮も心配してるし、今は私も………………。私が言いたいことはそれだけ私はテントに戻るわ。」

沙耶さんがテントに戻ると樹ちゃんと二人きりになる。

「月君が皆の為にも普段から頑張ってくれてるのは知ってる。裏で何かやってるかもってのはあくまで私の予測にすぎないけどね。ただ私は不安だから………………。もし、何かやってて手助けが必要ならいってね。あくまでこれは皆の問題何だから月君一人で考えることじゃないんだよ。」

その言葉は僕の心に響くがそれでも何処にある僕の弱い心のせいでを打ち明けられない。

「いつか、いつか僕の弱い心が強くなったらその時全部を話すよ。それまでごめんけど待っててくれる？」

「月君の心は弱くなんてないよ。誰にだって怖いものはあるもの。でも分かった。私は待ってるからいつか全部教えてね。じゃあ私もテントに戻るね。おやすみ。」

「おやすみ」

僕は気持ちを新たにして眠りにつく。

様々アクシデントを乗り越えて僕のダンジョン滯在初日は終わった。