《クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!》84話 別れ

何とかかせるまでは回復したかな?

そんなことを考えていると勇義が歩いてきた。

「ちょっと!こんな大怪我するような攻撃するなんて!もうちょっと考えて戦ってよ!死んでもおかしくなかったのよ!」

歩いてきた勇義に対して沙耶さんが喰ってかかっている。

樹ちゃんは下を向いていて表は読めないな。

「あれば、僕の月君の男の勝負だ。他の人に文句は言わせない。それに加減しての勝負なんて僕も月君も納得できないだろう。」

まあ、試合結果には文句はない。

途中、いろいろあったが結果は僕の負けで間違いない。

あの時點では、まだ勝者の発表はされてなかったはずだしな。

「これで僕の勝ちだね。これからは樹さんには僕のパーティーにってもらうよ。僕の方が彼を守れるんだ。文句はないだろう。」

そうだな…………。

あんな皆の前で戦ったのに今さら約束を破るようなことは出來ない…………だが!

どんなにけなくてもいい。

樹ちゃんは勇義と一緒のパーティーなんて嫌だろう!

僕は悲しくて悩んでる樹ちゃんなんて嫌だ。

「確かに僕は負けた。だが十分な力を示せたはずだ!魔道なんて要らない。だからパーティーくらい樹ちゃんの自由に選ばせてあげてくれないか?」

「負けたのに見苦しいな。」

見苦しいのは自分でも分かっている。それでも!

「力については、まあある程度は認める。」

「じゃ、じゃあ!」

「だが!ここは異世界だ。戦闘のある世界で力はあるに越したことはない!ならば君より強い僕が守るのが道理じゃないのか?それを君とパーティーを組むようにするのは君の勝手だろう。」

それは…………、だがそれでも!樹ちゃんは勇義が嫌だろうから………………。

「それに始めからそうゆう約束だったじゃないか、なのにその約束を反故するのはおかしいじゃないか。」

「だけど!」

「もういいよ…………。私、勇義君のパーティー行くから。」

!?

「だって!樹ちゃんは……。」

「私気付いたの。私いつの間にか駄目になってたって。一年前から変わったと思ってた。自分一人でやっていけると思ってた。でも、そう思ってたのは私だけだった。月君は自分一人でんな事から私達を守ろうとしてるんでしょ?」

「そっ、それは僕が勝手に!」

「うん。知ってる。月君優しいから。でも私ももう守られてるだけなのは嫌なの!私の知らない所で私を守って傷付いてる月君なんて嫌なの!私なら大丈夫。頑張ってみるから!勇義君は悪い人ではないし、暴走しちゃわないように頑張ってみる。だから安心して私なら大丈夫だから。」

樹ちゃんには僕の力なんて必要ないのか?

心配になるって、弱い僕が不安なのか……。

僕に力がないから……。だからまた、一年前みたいに樹ちゃんを守れないのか?

「夏蓮!私も一緒に行くよ!」

「ううん。沙耶ちゃんは月君とパーティー組んでて。私なら勇義君もいるし、勇義君のパーティーは人數も多いから、強さだけなら問題はずだし。それより沙耶ちゃんまで來たら月君が一人になって危ないから、沙耶ちゃんが私の変わり月君を支えてあげて。」

「分かった。何かあったら私の所に來なさいよ?別にパーティーが変わるだけなんだから。」 

「うん。分かったよ。ありがとうね。」

僕は去っていく樹ちゃんの背を見ることしか出來なかった。

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