《俺を嫉妬させるなんていい度だ〜曹司からの過度な溺〜》のプライベート【4】

確かめるべく、人集りの方へ向かった。芹奈という名前と暁の野生の勘で、が高鳴る。今までに経験したことのない高揚だ。

の暁は、やっとの事で中心にいる人の姿を捉えた。小柄な可だが、よく見ると見覚えのある顔。芹を探してエントランスで観察していた時に、今の姿に近い化粧の芹を見たのだ。

「見つけた…」無意識に呟いていたようだ。

「何を?」

「芹がいた」

今までの不機嫌さが噓のように笑顔を見せる暁だが、駿は震いする。駿にしか分からない、初めて見せる暁のこの表。獲を見つけた目をしている。こんなに、何かに執著しする暁を見たことがないのだ。

そして、芹をし気の毒に思う。もう、暁から逃げることは不可能だろう。普段からや人に執著しない興味を示さない男が、本気になったらどうなるのだろう…

楽しみでもあり不安だ。

どういう展開が待っているのだろう。考えながら暁に視線を戻すと、今度は嫉妬に燃える目をしている。

どうやら、『芹奈』としての芹は、かなり有名で人気があることがわかった。

「芹奈さん、握手して下さい」

「芹奈ちゃん、一緒に寫真撮ってくれ」

関係なくに競い合うように、芹の取り合いをしている。一芹は何者なんだと自分の知らない芹を見た驚きと、人を惹きつけている嫉妬など、今までにないが次から次へと溢れ出す。

そして、気がついた時には勝手にいていた。

「おい」

腹の底から湧き上がる嫉妬の聲が、思いの外辺りに響き渡り、辺りの視線は一気に暁に注がれる。

「えっ!?」

まさかの暁の登場に驚き固まる芹と、嫉妬の炎に燃える暁。

「きゃあ〜」「何〜?」「素敵〜」と次々に聲が上がる。

周囲は、ハピカレの廉のコスプレに見える暁が、このイベントのナンバーワンの人気を誇る芹奈と並んだことで、一気に注目を集めたのだ。

目立つツーショットに、カメラを持った人達が更に集まりだす。

嫉妬で無意識に聲を掛けたが、まさかこんな公衆の面前で不機嫌丸出しで暴れるわけにもいかず、一気に冷靜になる。

しかも、暁は新城堂の社長なのだ。今は気づかれていないが、後々気づく者も出てくるだろう。

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