《俺を嫉妬させるなんていい度だ〜曹司からの過度な溺〜》のプライベート【7】

「旬くんのブースに行くのを楽しみに、今日まで仕事を頑張って來たんですよ?私は、あなたには従いません」

「じゃあ、俺もついて行くが?」

ハピカレのブースに暁と行くことを想像し震いする。絶対に目立ってしまう。

「社長は私の邪魔をして、一何がしたいんですか?」

「俺のことしか考えられないようにする」

「…うわぁ〜、廉くんそのもの」あからさまに嫌そうな顔をする芹。

「おい。どういう事だ?」

訳の分からない暁は、箕谷に聞く。

「あっ、はい。ハピカレの三銃士の格ですね。廉は俺様曹司、旬はツンデレ紳士、稜は甘々王子なんです」

「プッアハハハハハッ」駿が笑する。

「ああ??駿、その笑いはなんだ?」

「だ、だって。プッ。見た目も中も廉そのものってことだろう?はぁ〜おかしい」

「誰が俺様曹司だ?」

「いや、まんまお前は俺様だし、曹司だし、お前がモデルに違いないよ」

「ですよね〜私も思ってました」芹も実はずっと前から、新城社長がハピカレのモデルではないかと思っていた。

「まあいい。芹には殘念ながら、俺様曹司を好きになってもらうしかないな」

「嫌です」

「俺が目をつけたんだ。逃げられると思うなよ」

「うわぁ〜廉くんがいいそう…」更に嫌そうな顔をする。

「會社で、芹が乙ゲーム好きでコスプレ好きなのをバラされたくなかったら、俺の言うことを聞くんだな」

「…サイアク」ポツリと呟く。

會社では目立たないように地味にし、それ以外の時間は旬くんに費やしている芹には、暁に使う時間はない。

「さあ、芹行こうか?」

「本気で嫌ですが」

「俺を焦らしてどうする?」

「自分中心に世の中回ってるとでも思ってます?これだから、俺様曹司は…」

自分勝手な暁を前に、自社の社長ということも忘れ文句をいう。一方の暁は、何を言われようが諦めるつもりもないので、そんな芹ですら可く思えてしまう。

今までにない暁の執著に駿は、これからが思いやられる。

暁に対して思った事を言える芹は、ある意味貴重な存在だ。

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