《よくある?異世界語》よくある?報酬
「ま、そんなわけで、いまなら、伯爵の枠だって開いてるぞ?」
王様はそう締めくくりました。
「お父様、一ついいですか?」
不意にリーフェ様が聲をあげた。
「なんだ、リーフェ?」
「私を助けたことだけでは、爵位を與える理由にはし弱いかもしれません。」
「ふむ、確かに。そうなると、何か他に理由がなければ、んっ!もしかして?」
「はい、分かっちゃいましたか。私がユウさんのお嫁さんになるために、ユウさんに何か理由をつけて爵位を與えたとなれば、理由のほうは、ある程度弱くても、問題ないのでは?」
「ふむ、確かに」
「では、そういった形で」
僕抜きで話がどんどん進んでいく。
「ち、ちょっと待ってください。なんで、ぼくと結婚なんて話に?」
「私と結婚するのはいやですか?」
リーフェ様が、上目使いで、尋ねてくる。
「い、いや、べ、別に嫌じゃないよ、むしろ嬉しいけど、リーフェ様はそれでいいんですか?」
「ええ、守ってくれたときに、あなたを好きになりました。これでもまだ、何かありますか?」
「い、いえ。本當にぼくなんかでいいんですね?」
「はい!!」
リーフェ様は満面の笑みで、そう答えた。
「わかりました、ぼくは、あなたを絶対に守り抜くと、約束します。」
「どうやら、話はまとまったようだな。」
これまで黙っていた王様が、いきなりそう言った。
「まあ、なんだ、娘をよろしく頼む。」
「はい、わかりました王様」
ぼくは、王様の目を見てそう答えた。
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