ユウ視點

みんなの元に帰ってくるとみんなは何か期待したような目でこっちを見てきました。・・・見られていたみたいですね。と言うわけで僕はみんなに一人一人ぎゅっと抱きしめていきました。

「元気になって良かったです。」

「うん、ありがとう。・・・まあ、これからはあまり船に乗らないように気をつけるよ。」

「私たちの方でも気をつけておきますね？」

「気をつけるって何を？」

「旅行とかの時に、船を使わない方法とかを調べることですかね？」

「うん。それは、必要だね。・・・こっちの世界なら飛んでいればいいけど・・・。」

「あっちの世界だとそうもいきませんからね。」

「魔法なんてないから々と回ししないといけないし、・・・何より、あっちの世界だと、ずっと、飛んでいることなんてできないし。」

「ところで・・・。」

「なに？」

「ユウさんって適応変化ってスキル持っていましたよね。」

「・・・うん。・・・なぜか、全く船酔いには適応してくれなかったけど・・・。」

・・・いや、船酔いに適応してくれれば楽だったんだけどね・・・。なんでこう言う時に限って適応してくれないんだろう・・・変なタイミングで暴走したりはするのにさ・・・。

ちなみに、後から聞いた話だと、どうやら、適応変化が急いで作ったスキルであるためだそうだ。要は、テストもなにもしていないプログラムみたいなものらしい。まあ、そんなんだから、案の定バグがあったと。・・・ついでに言うと、僕に定著してしまっているからもう直せないらしい。・・・まあ、致命的なバグがあったら話は別だったらしいが、定著しているものに手を加えることによるリスクが大きいみたいだ・・・。諦めるしかないね・・・。