《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》6話 訓練1
俺が自室で、この世界の歴史や常識、そして強くなる方法を調べている時、"トントン"と扉が叩かれる音が聞こえてきた。
「どうぞー」
俺は迎えに來たメイドに、中にってきてもいいと許可を出した。
そしてメイドは「失禮します」と言って、中にった。
「おはようございます。お食事の時間になったのでお迎えに上がりました。お著替えの手伝いをさせて頂きます」
な、なんだと.......!?著替えの手伝いをしてくれるのか!
ちょっとエッチな展開を妄想しちゃったけど、思春期真っ只中の男の子だし仕方ないよね!
元殺し屋にだってはあるのだ。
まぁ、もちろん斷るけどな。
「もう著替えてあるよ」
ハニートラップに掛かって、數種間後に認知して下さいなんて言われたら困る。
「では食堂にご案致します」
「はいよ」
◇
メイドに案され、俺は食堂に著いた。
そして、食堂の圧倒的広さにし驚いてしまう。
「へぇー、ここが食堂かぁ.......めっちゃ広いな」
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學校の育館の倍以上の広さはあるんじゃないか?こんなに広くする必要ないだろ。
いくらかかったのかな。
「天草君おはよう!よく眠れた?ベットふかふかで、凄く気持ちよかったよね!」
「おはよう。よく眠れたよ。確かに、あのベッドは良かったね。今までで1番かもしれない」
食堂で姫乃に話しかけられたので、笑顔で対応した。
本當は寢ずに【叡智之神】を使って、この世界の歴史、常識、低いステータスを補う方法を探してたんだけどね。
だから俺はし寢不足で眠い。この後の訓練に著いていけるかし心配だ。
「それは良かった。ねーねー、天草君も一緒に食べない?今日の朝ごはん、パンとステーキだよ。あそこの席で座って食べよ!」
「いいよ」
朝食のいに二つ返事で了承して著いていくと、天達もやって來た。
「僕達も一緒に食べていい?」
「みんなで飯を食った方が味いからな!」
「確かにその通りね。あなたも偶には良いこと言うじゃない。異世界にいきなり連れてこられて天草君も不安でしょうからね」
相変わらず天野さんは優しいっすねぇ。
その優しさに思わず涙を流しそうになるが、何とかこらえる。
「なんだと!?たまにはってなんだよ!俺にだって良い事を言う時くらいあるんだぞ!」
「はいはい、分かりました。早く食べましょ」
才剛は"ぎゃーぎゃー"と騒いでいたが、天野は適當に流していた。
「そうだね、早く食べよ。もう、お腹ペコペコだよぉ〜」
そして俺達は手を合わせ、聲を合わせて言う。
「「「「「いただきます」」」」」
俺はパンとステーキに手を付けた。
「確かに上手いな。だけどパンとがし固いな。文明レベルが低い分、食文化もあんまり進んでないのか。だったら他のも.......」
と、俺が考え込んでいると、姫乃に話しかけられた。
「そんなに考え込んじゃって、どうしたの?今は食事中だから、ご飯に集中しないとダメだよ」
「あ、そうだね。ごめんごめん」
姫乃に言われた通り行儀も悪いし、メイド達が一生懸命作った朝ご飯だから、味を楽しんで食べるべきだろうと思ったので、素直に謝って食べた。
「そろそろ、みんな食べ終わる頃だし食とか片付けようか。」
俺達が、食の片付けを始めようとした時、メイド達に止められ、メイド長らしき人がクラスメイト全員に聞こえる聲で言った。
「この後、この國の騎士団団長と剣の訓練をするので訓練所までご案します」
◇
俺達は適當にきやすい服裝に著替えた後、訓練所の広場に集まった。
ちなみに、著替える場所は、ちゃんと更室だから男は別だ。
クラスメイトが、全員著替え終わった後、長190cm位ある大男が現れた。
「俺はフィーナ王國騎士団団長グラドだ。よろしくな。訓練はかなりきついがみんな頑張ってついてこいよ!」
ムキムキなオッサンがやって來た。
しかも、そこそこ顔が整ってやがる。
俺は「だが、俺の方がイケメンだ!」と、心の中で呟く。
「まずは、この訓練所を10周だ!」
いきなりの鬼畜メニューで、クラスメイト達は顔を引きつらせた。
この訓練所は食堂の倍以上はありそうな程の広さがあり、さすがの俺でもしキツイかもしれない。
あれだな.......あのオッサンは俗に言う鬼教ってやつだ。
「私運は苦手だけど頑張らないと。天草君も頑張ろ!」
姫乃は握り拳をして、気合をれていた。
「うん!一緒に頑張ろ」
と言った直後、姫乃は顔を真っ赤にしながら「一緒に.......一緒に.......」と、両頬に手を添えながら、をクネクネさせていた。
正直言って、し気持ち悪い.......。
「なら、全員で競爭して、誰が1番早いか勝負しようぜ!負けたやつは罰ゲームな。」
と、才剛が提案した。
「それいいね。やってみようか。僕は絶対負けないからね!」
「それだと天草君が不利じゃない?ステータスが1番低いし」
確かに俺が、クラスの中で1番ステータスが低いが、必ずしも負けるとは限らない。
だから.......
「俺は別に構わないよ。勝つのは俺だから」
と言って、不敵に笑った。
元殺し屋ナメんなよ?
◇
「いえーい!俺が1位ー!あっれぇー?言い出しっぺの才剛君がビリですかー?」
と言って、俺は才剛に挑発していた。
「くそっ、負けたぁー。なんでそんなに速いんだよ。ステータスでは勝ってるのに」
「確かに不思議だよね。僕も頑張ったんだけどなー。」
才剛と天は、俺が1番早く走れた理由が分からず、疑問に思った事を口に出した。
そして、それに天野が答えた。
「きに全く無駄がないからよ。それに比べて私達は最後の方は疲労で速度が落ちてた。まぁ、それだけではないだろうけどね.......」
天野の言う通り、俺の走りには全く無駄なきがない。
だが、それだけでは1番早く走れないのでしズルをした。
さすがにステータスで圧倒されている狀態では勝てない。
だから脳のリミッターを外したのだ。
人間は本來、10%程度しか力を発揮できていないのだが、一部の人間は任意にその枷を外すことが出來る。
俺は一部の人間の中の一人だ。
それにしても.......天野が、最後に言っていたこと気になるな.......もしかして、裏側の世界の住人か?.......まぁ、いっか!また今度、考える事にしよう。
「へぇー、天草君って凄いんだね!」
「あはは.......ありがとう姫野さん」
姫乃が自分の事のように嬉しがっていたから、思わず苦笑いしてしまった。
「全員終わったか。次は剣の訓練をやるぞ!そこに、刃を落としてる剣があるから取ってこい。他に使いたい武があれば剣以外でも構わないぞ」
そしてクラスメイト全員、大きな聲で「はい!」と返事をして、自分に合った武を取りに行った。
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