《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》49話 別れ

「はぁ…ミーシャとアルテがいいなら姫野と姫先生もどっちも貰うよ。」

ここまでに好意を向けられ、それで斷ったら男が廃る。の4人や5人侍らせてこそ男ってもんだろ。

と、適當な言い訳を頭の中で考えながら承諾した。

心の奧底では、もちろんめちゃくちゃ嬉しがっている。

そんな事を考えている間にクラスメイトが騒ぎ出したが、優真がひと睨みして黙らせた。

「姫先生はどうしたい?」

「私は教師だからダメよ。でもでも!どうしようかしら!」

姫先生はいい歳して乙になっていた。

を"クネクネ"させながら頬に手を當てて「どうしようかしら!」と言っている姿はし.......いや、かなり気持ち悪い。

「先生も優真君と付き合っちゃおうよ!元の世界に戻っても優真君なら何とかしてくれるからね!」

「何を拠に言ってるんだよ…」

「私は別に構わない。」

「僕もいいよー!」

姫先生は指を"モジモジ"させながら顔を真っ赤にし、上目遣いで優真に言った。

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「なら天草君.......いえ、優真君よろしくね?」

そして、姫野は大聲で言いながら頭を下げた。

「末長くよろしくお願いします!」

これで優真の嫁が2人増える事が決定した。

「もう話についていけない.......」

「俺もだ.......何が何だか.......」

「はぁ…」

と才剛は唖然とした表をして、天野は頭を抑えて呆れたような顔をしていた。

「それで話は終わりか?帰りたいんだが…」

「うん。いいよ。それでどこに行くの?」

「元の世界に帰る。」

この瞬間、クラスメイト全員の思考が止まった。そして數秒後に意識が戻ったが、いきなりの出來事でクラスメイト全員が聲を揃えて大聲でんだ。

「「「え?えぇぇぇぇ!」」」

「うるせぇ!.......先に言っとくが俺たちに著いてくるのなら、もうこの世界には帰れないと思った方がいいぞ。」

覇神である優真でも、さすがに世界を越える力を短期間で何度も使うことが出來ない。

もうし力を付けて、神の力が馴染んだら出來るかもしれないが、今は無理だ。

「いきなりそんな事言われても.......」

が帰るのを躊躇った。

それもしょうがないだろう。この世界に來て1年も経ってないとはいえ、ここには新しい友人や人、思い出もあるのだ。だから、いきなり帰れるなどと言われても困るだけだ。

元の世界に帰るのにも、この世界に留まるのにも、それ相応の覚悟と決心がいるだろう。

しかし、數人は即答で「帰る」と言った者がいた。

「俺は帰るぜ?父ちゃんと母ちゃんが心配だからな。」

「私も帰るわ。両親が心配なのもあるけど向こうの世界にはやる事がたくさんあるからね。」

このあと1時間ほど話し合って10人ほど帰ることにしたようだ。

思っていたよりも、ずっと早く終わったようだ。別に考えるのに數日かけても良かったのだが、それを言ったら決心が揺らぎそうなので黙った。

「つまり優真たちは帰るということか?」

「あぁ、そうだ。」

「そっか.......寂しくなるな。」

「一生會えないわけじゃねぇよ。」

「うん.......そうだね。」

元の世界に帰ったら、會えない人もいるが、なくとも優真たちは「こっちにも偶に來る」と言ったので、天は下に向けていた暗い顔を上げて、笑顔を優真たちを送り出すことにした。

優真達は國王に元の世界に帰ることを知らせた後、直ぐに元の世界に帰るための準備を始め、さっき終わったばかりだ。

元の世界に帰ることを決めたのは優真、ミーシャ、アルテ、ミルティア、姫、彩、才剛元太、天野靜香の他に10人いる。

「僕は殘るけどみんな元気でね。」

輝はこの世界に殘ることにした。フィーナ王國第1王アイネアス・フィーナと結婚することになったからだ。

優真達が元の世界に帰ることを話し合ってる時に、たまたま聞いてしまい、焦ってアイネアス王から告白したのだ。そして見事に告白は功した。

が、この世界に殘ることにしたのには王の存在が大きかったようだ。しかし、天の両親には、いつか會わせたいので優真が更に力を付けた後、連れてってくれるそうだ。

「まぁ、一生會えないわけじゃねぇからな。またいつか會おうぜ!」

こんなに話し合いが早く終わったのには理由がある。月に1回、ベネスティア王國の國王に、ミルティアが元気でやっているか報告するためである。

その時について行きたい人は自由に著いてこられるのだ。

思っていたよりも簡単に世界を越えられるじゃないかだって?それくらいの覚悟を持てってことだ。今の狀態で元の世界に戻っても面倒事が増えることは確実だからだ。

「こんな話をしても、いつまでも終わらないからもう行くぞ。」

そして元の世界に帰る人達は、謁見の間の真ん中に集まり、それを確認した優真は詠唱を始めた。

さすがの優真でも世界を渡るような魔法には詠唱が必要なようだ。

「そろそろ向こうに行くから、じゃあな。」

30秒ほどで詠唱は終了した。

ちなみに、優真たちを呼び出した時は詠唱に3時間かけ、床には巨大な魔法陣を描くなど、々な準備をした。

それを知っている王族や魔法使いたちは、あっさり準備を完了させた優真に対して顔を引きつらせた。

「天草も元気でね。」

「おう。」

そして優真達は黃金のに包まれて元の世界に帰った。

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