「ふぅ.......よ、よし！天草に話しかけるぞ。だがどうやって話しかければいいのだ！？それと私の事を鬱陶しいと思わないだろうか.......」

久野は昨日の帰りに言っていた通り、優真に話しかけようとしていた。

だが、どうやって話しかければいいのか分からず、1人で悩んでいた。

「1人でそんなに悩んで、どうしたんだ？」

急に後ろから話しかけられた事で、久野は方を"ビクッ"と震わせながら、後ろを振り向いた。

聲で誰だか予想できていたが、改めて本人がいたと思うと恥ずかしさや、嬉しさなどんながごちゃ混ぜになって混した。

「えっと.......そんな怖い顔してどうした？」

久野が"キッ"と目を鋭くさせて睨んできたので、俺は戸いながらも、どうしたのか聞いた。

顔も真っ赤だし、どうしたんだ？もしかして熱でもあるのか？

と思い、顔を近づけたら、久野は湯気が出るほど顔を真っ赤にした。

「な、何でもない！ただ天草にどうやって話しかけようか悩んでいただけた！」

久野が、うっかり教室で大聲を出した事で、クラスの全員に聞こえてしまった。

そして、自分が言ったことを全て聞かれたことに気づいた久野は顔を真っ赤にしながら、走ってどこかに行ってしまった。

「どうしたんだ？」

俺が本當にどうしたのか心配した顔をしていたら、他のクラスメイト達は驚いたような顔をして、嫁と人達は殺気を撒き散らしていた。

「優真.......お前も大変だな！がははは！ぐふっ！」

俺が突然、才剛の腹を毆ったら「いきなり何すんだ！」と怒りながら言ってきた。

てか、理由は聞くまでも無いだろ？ムカついたからだよ。

「お前の顔がウザかったからついな。悪い悪い」

心のこもってない謝罪をしたら、更に才剛がうるさくなったので、次はし強めに腹を毆って気絶させた。

「ふぅ.......やっと靜かになった」

まぁ、元太は、こういうキャラだから、しょうがないな。

俺が元太を毆ってスッキリしているところで、ミーシャが弾発言をした。

「久野って子.......もしかして優真の事が好きなの？」

ミーシャが首を"コテン"と傾かせながら言った。

この言葉でクラスメイト達は、これ以上にないくらい大聲を出して驚いた。

だが、それに1番驚いていたのは、言うまでもなく俺だ。

◇

久野は、教室から1番離れている所まで走った。

祓魔師で半分妖怪である久野が、この程度で疲れることが普通は無いのだが、肩を激しく揺らしながら息を切らしていた。

「はぁはぁはぁ.......や、やはり私は天草に.......こ、をしてしまったのか！？」

普段はクールな彼でも、こうして見ると、ただのする乙だ。

しかし、その正は九尾の娘で半妖半人のでもある。

「ふぅ.......まずは落ち著かなければな.......」

深く深呼吸をして、心を落ち著かせた久野は、教室に戻って、もう一度優真に話しかけようと覚悟を決めた。

「よし！.......今度こそ、ちゃんと話しかけるぞ！」

そして久野は教室に戻った。

◇

ガラガラ

という扉を開けた時に鳴る音と同時に、教室にいる生徒の視線が久野に注がれた。

もう既に、どこかに逃げたいところだが、ここは我慢して優真のところへ行った。

そして覚悟を決めて言った。

「あ、天草.......一緒に晝飯を食べないか？」

と久野は指をモジモジさせなが聞いたが、目の前にはカオスな狀況が広がっていた。

優真が腹パンをして才剛を気絶させてスッキリしたような顔をしていたり、天野は「たらし」と言って優真を罵倒していた。

他のクラスメイト達は何かに驚いていたようで騒いでいた。

中には泣いている男子もいた。よく聞いてみたら失したようだ。

私のいない間に告白でもしたのだろうか？

ちなみに失した男子は久野の事が好きだった様だ。

元々、勝ち目のないだったが、ミーシャの言った言葉でトドメを刺されたようだった。

「なんだ、この狀況は.......」

久野はこの狀況に対し、ただ1人呟くことしか出來なかった。