《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》91話 クミホの日常
儂の名はクミホ。九尾の始祖じゃ。そして、あれから約二週間の時が経った。"あれから"とはダイダラボッチと八岐大蛇を倒してからの事じゃな。
現在は優真の家にお邪魔させてもらっておる。儂には家がないからな!わっはっはっは!!
.......コホン…笑い事ではなかったのう。とにかく儂は家がないから、優真の家に泊まっておるのじゃ。
そして儂は、とてもこの家の居心地が悪い。何故なら、優真の人である優希を守る為とはいえ食ったからじゃ。
だから、儂は働いて自立しようと思っているのじゃ。
だが.......その前にまずは朝飯じゃ!
「朝ごはん、出來ましたよー。」
「今日は仕事が休みだったから、私も一緒に作ったよ!」
朝飯を作ったと言っている2人はミルティアと姫と言うのじゃ。
2人は優真に劣るが、とても味い飯を作れるという事で一番最初に名前を覚えたのじゃ。
「ふぁ〜.......眠い.......」
「わぁーい!ミルちゃんと姫ちゃんが作った朝ごはんだ!」
この、とても眠そうにしているのは、元歴代最強の魔王であり、現在は神王クラスの邪神らしい。そして優真の一番最初の嫁であるミーシャじゃ。
ミーシャとは逆に、朝からとても元気なの子の名前は姫野彩と言うのじゃ。
「僕は、あと10年くらい寢たいんだけどなぁ〜。」
「寢すぎはダメだとマスターに言われています。だから、ダメです。」
あと5分〜.......じゃなくて、あと10年〜とか言っているのはミーシャと同じく神王クラスの萬神であり、自稱ボクっ娘のアルテ。
そしてアルテに注意をしているのは、神々の頂點の座に君臨する絶対神ナーヴァと、神としての名は持っていないが一応覇神様をやってる優真の元スキルだったナビ。
魔力が2人によく似ておるから娘なのかもしれんな。
そういえば、優真の部屋からナビの艶かしい聲が聞こえたような.......まさかな。
「おはよう。お前ら、朝から騒がしいな。上まで聲が聞こえたぞ。」
そして彼奴こそが、この家の家主であり、この家に住んでいるの子たちと、儂が今使っているの持ち主である優希の夫、優真じゃ。
「優真、遅い。」
「悪いミーシャ。向こうの世界に行ってこっちの狀況の報告をしてたんだ。」
「なら、しょうがない。」
儂もよく知らんが、優真達がこの世界に戻る時、ミルティアの父に1ヶ月ごとにミルティアや他のみんなの生活ぶりや様子を教えてしいと言われたそうなのじゃ。
毎月、報告の為にわざわざ異世界に行くとは、優真も意外と律儀なのじゃな。
「クミホ、この家の暮らしはどうだ?何か不満な事があったら言ってくれよ?」
「特にないのじゃ.......いや、あるにはあるのじゃが、儂がこの家に居てもいいのか疑問に思っているくらいじゃ。気にせんで良い。」
この家の暮らしは儂には平和過ぎて気が狂ってしまうのじゃ。大昔、負け無しであった九尾の始祖と呼ばれていた頃とは大違いじゃ。
だから、すぐに獨り立ちしようと思っておるのじゃ。
「はぁ.......どうせ、直ぐに獨り立ちして、俺たちに迷をかけないようにする。とか思ってるんだろ?」
そう言われて儂は「うぐっ」と言って苦い顔をした。何故なら、それも理由に含まれているからじゃ。
「別にいくらでも迷をかければいいだろ?昔はどうだったか知らないが、今は俺たちと一緒に暮らしてる"家族"みたいなもんなんだ。"家族"は迷をかけあうもんなんだから遠慮なんてするな。だからお前はここに居ろ。」
優真の言葉を聞いたみんなは「その通りだよ。」と言って、優しい笑みを浮かべながら頷いた。
それを見た儂は、照れ臭くて顔を逸らしながら一言だけ短く返事をした。
「う、うむ。」
もうし.......いや、もうしばらく、この家にお邪魔することにしようかのう。
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