《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》92話 真の目的

「皆の者!おはようなのじゃ!」

クミホの挨拶に対してクラスのみんなが挨拶をして返事をした。

最近、クミホは優希の代わりに學校に來ているのだ。

そして最初はクミホの話し方を學校に居る間だけ標準語で話させようとしたが、直ぐにボロを出したので、今は多重人格という事にしている。

普通はクラスの人に「私は多重人格なの!」なんて言ったら、変人扱いされるが、このクラスの、10人は異世界組なので、そういう事には慣れている。そして異世界組ではないクラスメイトも、みんなが異常に優しすぎるので簡単にれられた。

ちなみにクミホの耳と尾を學校では隠している。

「おはよう。」

そして、クミホが教室にってすぐに、靜香が教室にってきた。

「おはよう!ココ最近、學校を休んでたみたいだけど、どうしたの?」

「家でゴタゴタがあってね。ちょっと用事があったのよ。」

「疲れた顔してるけど大丈夫?」

「.......大丈夫よ。」

最近、靜香は學校をよく休んでいるのだ。だから、彩は心配している。

明らかに疲れた顔をしている靜香だが、強がって大丈夫だと彩に伝えた。

それでも心配そうな顔をしている彩だったが、靜香は苦笑いしながら彩の肩を叩いて「心配しないで」と言った。

だが、靜香は彩に聞こえないような小さな聲で呟いた。

「.......叔父の本當の目的は別にあるし、優真達には絶対に言えないわね.......」

叔父の本當の目的は別にあった.......忍びの力を他の能力者に示すだけでなかった。

真の目的は別にあったのだ。それは始まりの忍びを私のに憑依させた後、科學の力と神的な力を合わせて作った道で奴隷化することだったのだ。

そして、他の能力者達を躙する事だったのだ。

始まりの忍びとは、その名の通り一番最初の忍びの事だ。

つまり忍を作った人間だ。

「なんか合が悪そうだけど、どうかしたのか?」

「い、いえ.......なんでもないわ。」

彼には下手な噓をつけることが出來ないわ。だから、出來るだけ優真との會話は短く済まさないと。

もし、叔父の野がバレたら、彩達を巻き込むことになるわ。

「大変な時や苦しい時は俺達に言えよ?いくらでも手を貸してやるからな。だが、その代わりに今度、味い飯を食わせてくれよ?」

「うふふ.......えぇ、分かったわ。」

急に真面目な顔でカッコイイ事を言ったからしドキッとしてしまった。しかし直ぐに、いつもの小さい子供がするような無邪気な笑顔を作り、冗談を言った。

だが、それのおかげでし肩の力が抜けた。なんだかんだ言っても、彼は結構優しいのだ。

「.......あなたなら、なんて事ないように、こんな大変な事も解決できるのでしょうね。」

「ん?なんか言ったか?」

.......私の小さな呟きは彼には屆かなかったようだ。

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