「「はぁはぁはぁ.......」」

深い森の奧で2人の男の吐息が聞こえていた。そして、その周りには森なのに何故か気が1本も生えていない。

恐らく察しは付くだろうが一応説明しておこう。ここの周りに気が1本も生えていない理由は元太とヒデキが激しい戦闘を繰り広げているからだ。

そして元太とヒデキが拳を合わせる度に地面にクレーターが出來て周りにあるが全て吹き飛んでいった。

パワーとスピードは俺の方が上なのに中々良い一撃が決まらねぇな.......俺の攻撃の軌道が全て逸らされてほとんど當たらねぇ。

多分だが、今まで沢山の死線を潛り抜けてきたおで、ある程度は相手の攻撃を読むことが出來るのだろう。

と元太は顔に似合わず相手の特徴をしっかりと捉え、分析していた。

今のところは相手のきを全て読んで、攻撃を全て逸らすことが出來ているが、恐らく長続きはしないだろう。

パワーもスピードもあいつの方が上だから、いつか俺が攻撃を逸らしきれなくて、攻撃を食らってしまうな.......さて、どうしたものか。

とヒデキは自分の不利なところを分析し、どうすれば勝てるのか模索していた。

「このままじゃ、埒があかねぇな。仕方が無いが奧の手を使うか。」

と言って、元太は足を肩幅に開き膝を90度くらいに曲げ、腕を90度くらいに曲げた。

そして、とある言葉を口に出した。

「【神化】！」

元太が【神化】と口に出した瞬間、から黃金のオーラが溢れ出し、それがに纏わり付いて黃金のマントと黃金の鎧、そして黃金の大剣と盾が現れた。

「な、何だそれは.......」

ヒデキは元太が顕現させた黃金の鎧、大剣、盾のあまりのしさに見とれてしまった。

黃金の裝備なんて元太には勿ない気がするが、確かに、この世と思えないくらいしい鎧と大剣と盾ではある。

「一々、俺の力を説明する必要は無いだろ？とりあえず俺はてめぇをぶっ飛ばさせてもらうぜ！」

元太はヒデキに向かって、さっき以上のスピードで走っていった。そして元太はヒデキの目の前まで來た瞬間、右手で持っている大剣をヒデキに振り下ろした。

「俺は戦いの才能が無かったが、てめぇみたいな強い奴に勝つために死ぬほど修行してきたんだ！うぉおおお！」

ヒデキは左腕の袖を捲った。そこには真っ黒な刻印がビッシリと描かれていた。

そして左腕に描かれている刻印が紫にった瞬間、ヒデキは自分に振り下ろされている大剣に拳をぶつけた。

その瞬間、世界が黃金と紫のに包まれた。