《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》110話 魔師アルベルト

「アルベルトって、どんな人なんだろうねー。」

「天を使う厄介な魔師よ。私が彼の戦っているところを見たのは、たった一回だけど圧倒的な力を持っている事だけは分かったわ。」

アルベルトという男は普段、どこかの隠れ家に引き篭って研究をしている。だから、あまり表舞臺では見かけないのだが、研究の為ならどんな手段でも使う殘酷な人間でもあるのだ。

だからアルベルトという男は、かなり危険な人だ。

「確かアルベルトの隠れ家は月なのよね?」

「そうだよ。月に家を作るってアルベルトはバカなんだね!」

と言って、アルテは「あはは!」と大笑いした。

だが、これが今までアルベルトの隠れ家がバレることが無かった理由でもある。いくら探索が得意な奴が居たとしても、月までは、さすがに簡単には調べることは出來ない。

「それじゃあ、月に転移しましょう。」

「僕は行ったことないけど、どうやって行くの?」

「あ.......」

アルテにどうやって月まで行くのか聞かれた時、靜香は自分が月に行ったことが無い事を思い出した。

「まぁ、大丈夫だと思うわ.......私の神通力は不可能を可能にする能力だから月にも転移出來る.......と思うわ。」

靜香が使える神通力の能力は不可能を可能にする事が出來る力だ。だから靜香にとっては月に行くことくらい造作のない事だ.......と思う。

「それじゃあ、月に転移するわよ。」

と靜香が言った後、アルテは「はーい!」と大きな聲で返事をして手を上げた。

そしてアルテは靜香の肩に手を置いた。

「月へ転移!」

と言って、靜香とアルテは、優真の家にあるアルテの部屋から姿が消えた。

「月には空気が無いから息が出來ないね!」

とアルテが口パクで靜香に伝えた。

そして靜香は.......

「あんたねぇ.......月は宇宙にあるんだから息が出來るわけないじゃない.......」

どうやら月への転移は功したようだ。

靜香は月に転移する前、あらかじめ自分の周りに魔力のと空気を作っていたから、地球と同じように息が出來ているのだ。

それを見たアルテは「その手があったか!」と言って"ポン"と手の平を叩いた。

そして、直ぐに自分の周りを魔力で覆って空気を作った。

「アルベルトって奴は何処に居るのー?」

「私も知らないから自力で探すしかないわね。」

と言って、2人はアルベルトを探しに行こうとした時、後ろから気配をじ取った。

「.......誰?」

と靜香は背中越しに聞いた。

「私は魔師アルベルトと申します。あなた達は私に會いに來たのですね?」

フードが付いている全を覆えるほどの真っ黒なマントを著てアルベルトは靜香とアルテの後ろから現れた。

「えぇ、そうよ。」

「とりあえず死んでー!」

靜香とアルベルトが會話している時にアルテが右手に魔力を集めて優真が持っている終焉エネルギーを創造した。

そして、その終焉エネルギーをアルベルトに向かって飛ばした。

その攻撃を防ぐ事が出來なかったアルベルトは直撃して完全に消滅してしまった。

「ふぅ.......討伐完了!」

と言って、アルテは額の汗を拭き、やり切った顔をした。

そして靜香は額を抑えて呆れた顔をした。

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